妊娠7か月というと、いよいよお母さんのお腹も大きくなってきて、一目で妊婦さんだと認識できる時期です。街を歩いていても「何か月ですか?」なんて他の方から声をかけられることもあるのではないでしょうか。
日に日に膨らむお腹に、自分のお腹の中には赤ちゃんがいるんだ、自分はお母さんになるんだという実感がわくとともに、ちょっとしたことに不安を感じる時期ともいえます。
今日は妊娠7か月の赤ちゃんの成長と、胎動が少ない時のチェックポイントについてご紹介します。
妊娠7ヶ月の赤ちゃんの成長と胎動
個人差はあるものの、妊娠7か月頃には、お腹の中の赤ちゃんは身長が400mm弱、体重は1000グラム前後にまで成長しているのです。今まではお母さんのお腹の中に余裕がありグルグル回転したりしていましたが、成長と共に、窮屈になり始める時期です。
ちょっと手を伸ばしたり、足を伸ばせばお母さんのお腹に触れてしまうため、より胎動を感じやすくなります。今までは、胎動はお母さんしか感じにくいものでしたが、7ヶ月くらいからはお父さんもお母さんのお腹に触れることで胎動を感じることが出来るようになります。
また、体の器官も完成しつつあり、目鼻立ちがはっきりしてきたり、爪が生えてきたりとより人間らしくなっていきます。7か月になると、味覚や聴覚も発達してきますので、是非お腹の中の赤ちゃんに話しかけてあげてくださいね。お腹の中で耳を澄ませながら、優しい声やお歌を楽しみにしているかもしれません。
胎動が少ない原因
日常的に胎動を感じられるようになると、胎動が少ないように感じた日はお腹の中の赤ちゃんに何かあったのでは?と不安になりますよね。では、胎動が少なくなる原因にはどんなものがあるのでしょうか。
お母さんが忙しくて胎動を感じる余裕がなかった
胎動はソファでゆったりくつろいでいる時や睡眠時に感じやすい傾向があります。激しい胎動ばかりではないので、ちょっとした胎動はお母さんも静かな環境で落ち着いた状態でないと気づかないことも多いからです。
あれ?今日は胎動を感じてないな?と思った日、一日忙しくしていませんでしたか?胎動を感じなかったのではなく、感じる暇がなかったというのは良くあることです。
羊水や脂肪の量
お腹の中で赤ちゃんは羊水に守られた状態で過ごしています。羊水の量が多いと必然的に赤ちゃんの胎動が感じにくくなりますし、お母さんの脂肪が多い場合も同様です。
肌着の上からお腹をポンッと叩かれたら叩かれたことを感じることが出来ますが、更にセーターやコートなど厚着をした状態で軽くポンッと叩かれても気付かないのと同じです。
赤ちゃんが寝ている
赤ちゃんはお腹の中で絶えず動いている訳ではありません。20~30分ごとに寝たり起きたりを繰り返しているのです。起きている間は元気に活動している赤ちゃんも、寝ている間は殆ど動くことがありません。ですので、赤ちゃんが眠っている時に胎動を確認しようとしても感じることができないのです。
胎盤機能の低下
胎動が少ない場合で、気を付けなければならないのが胎盤機能の低下によるものです。お母さんが妊娠糖尿病や、妊娠高血圧症などになると、赤ちゃんが胎盤を通して必要な栄養や酸素をとることができず、元気がなくなって胎動が弱くなるのです。
胎盤機能の低下による胎動の減少の場合、赤ちゃんを守るためにも速やかな受診が必要です。健診時の尿検査や血圧検査で指摘されたことがあるお母さんは特に注意しましょう。
胎動が少ない時の対処法
胎動が少ないと心配になったとき、その殆どは心配のいらないものの場合が多いのですが、胎動の減少が赤ちゃんからのSOSのこともあります。胎動が少ないと感じたら以下の方法を試してみましょう。
リラックスして観察してみる
お母さんが忙しく動いていると胎動を感じにくいですし、お母さんがストレスを感じていると赤ちゃんの胎動が少なくなることもあります。
まずは、お母さんがリラックスしてお腹の中の赤ちゃんにゆっくり話しかけてみましょう。
体勢を変えてみる
赤ちゃんの胎動を感じられないのは、赤ちゃんがお腹の中で胎動を感じにくい場所にいるからかもしれません。寝返りをうってみたり、体を起こしてみたり、無理のない範囲で体勢を変えてみましょう。赤ちゃんが胎動を感じやすい場所に移動してくれれば、胎動を感じることができます。
10回胎動カウント法
病院でも推奨している方法として「10回胎動カウント法」という方法があります。やり方は簡単です。
お母さんがリラックスした状態で、胎動をカウントし10回感じるまでの時間をはかります。平均的に10~20分程度で10回カウントすることが出来ます。ただし、赤ちゃんが眠っている場合には胎動を感じることができませんので時間がかかってしまいます。10回胎動カウント法を試して、以下のような場合には病院に相談しましょう。
・1回の計測に60分以上かかった場合
・時間をあけてカウントし直しても、1回の計測に30分以上かかった場合
緊急に受診が必要な場合
胎動が少ないのに加えて、お腹の痛みを感じたり、お腹がカチカチに硬く張る、または頻繁に張るという場合には切迫早産の危険も考えられますので、すぐにかかりつけの病院に連絡をしましょう。