止める?見守る?良い兄弟喧嘩をさせるための親の正しい対応

普段は仲が良い兄弟でも、ふとした瞬間に喧嘩に発展することは多いですよね。「何度も喧嘩をするのはうちだけなの?」と悩んでいるママやパパもいるかもしれません。

頻繁に兄弟喧嘩をすると兄弟仲が心配になったり、どう対応すればよいのか迷ったりしますよね。

兄弟喧嘩が起きたら、親はどのように対応すればよいのでしょうか。

兄弟喧嘩の正しい対応についてご説明いたします。

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兄弟喧嘩はメリットがたくさん

兄弟喧嘩はママやパパにとっても悩みの種ですよね。もっと仲良くしてくれたら良いのにと思うことも少なくありません。

そのため、できるだけ兄弟喧嘩をしないように工夫をしている家庭もあるでしょう。ところが、兄弟喧嘩は悪いことだけではありません。

兄弟喧嘩には次のようなメリットがあると考えられています

相手のことを考えられるようになる

兄弟喧嘩をすると人とのコミュニケーションの方法を学べます。

この言葉を言えば相手が傷つくとわかったり、自分の意見を上手く主張できるようになったりすることは兄弟喧嘩の利点です。

一番近くにいる存在の兄弟と喧嘩をすることで社会に出たときの予行練習にもなりますよ。

力の加減が学べる

兄弟喧嘩を通じて力の加減も学べます。「この力加減で相手を殴るとこんなにも痛がるのか」と学べれば、幼稚園や小学校で友達に暴力をふるうこともなくなります。

何度も兄弟喧嘩を繰り返すうちに、相手にケガをさせてしまう可能性のあるボーダーラインを理解でき、自然に力を弱めるようになっていきます。

思いを伝えられる

子供であっても遠慮をしています。幼稚園や小学校で言いたいことを言えずにストレスが溜まっている場合、兄弟喧嘩をすることでストレスを発散させています。

また、友達には「いやだ」と言えない子供でも、身近な存在の兄弟には素直に思いを伝えられるため、喧嘩を通して自己主張の方法を身に付けられます。

仲直りの方法がわかる

仲直りの方法を学べることも兄弟喧嘩のメリットです。

自分が悪いと思ったときに謝ったり、相手を許したりすることは社会に出たときに大切です。

子供の兄弟喧嘩は一時的なものであるため、一度喧嘩をしてもお互いを嫌いにならずに良い関係性を続けられることも良いですね。

 

止める?見守る?良い兄弟喧嘩をさせるための親の正しい対応

兄弟喧嘩での親の対応NG例

兄弟喧嘩にはメリットがあるとわかっても、親の立場ではどうにかして喧嘩を止めたいですよね。

しかしながら、親が仲裁に入ることで兄弟喧嘩がこじれてしまう可能性があります。

兄弟喧嘩に対する親の対応として避けたいのは次のようなものです。

お兄ちゃんやお姉ちゃんばかりを叱る

兄弟喧嘩の際は上の子供を叱ってしまうことが多いです。しかし、これは避けたい対応の一つです。

「お兄ちゃんなら謝りなさい」、「お姉ちゃん、いい加減にしなさい」などと叱ると上の子供にストレスが溜まります。

上の子供はママやパパが弟や妹の相手をすることに寂しさを覚えています。上の子供の意見もしっかりと聞いて孤独感を取り除いてあげましょう。

子供の意見を聞かない

兄弟喧嘩の時に親が意見を主張し、それに従わせるのは避けましょう。

大人が正しいと思っていることでも子供が納得できなければ、子供の気持ちは収まりません。

親の意見に納得できなければ、一時的に喧嘩が収束しても、モヤモヤとした気持ちが残ってしまい、再び兄弟喧嘩が起きてしまいます。

頭ごなしに叱る

子供はそれぞれの主張があって兄弟喧嘩をしています。兄弟喧嘩自体を叱ってしまうと子供の主張を聞けないため、喧嘩をしても頭ごなしに怒ることはやめましょう。

一緒に悪口を言う

兄弟喧嘩が起こった際、どちらかの味方をして一緒に悪口を言うことは避けましょう。

親が味方に付いてくれなかった場合、子供はママやパパから大切にされていないと感じてしまいます。

また、「お兄ちゃんと比べてあなたは賢いね」などと兄弟で比較をすると、悪口を言われた子供が傷ついてしまいます。兄弟の比較はやめておいた方が良いでしょう。

喧嘩を禁止する

兄弟喧嘩の禁止をルール化することも望ましくありません。兄弟喧嘩にはストレス発散などのメリットがあるため、喧嘩自体を禁止にすると子供に悪影響です。

ひどい場合は幼稚園や小学校で友達に暴力をふるってしまうこともあるため、兄弟喧嘩でストレスを発散させてあげましょう。

放置する

兄弟喧嘩は悪いものではありませんが、喧嘩が起きても様子を見ずに放置しておくことも良くありません。

まだ、力加減を知らない子供の場合、ヒートアップをして相手にけがをさせてしまう危険性もあるため、大人が危ないと感じたら仲裁に入りましょう。

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親の正しい対応は?

それでは、兄弟が喧嘩をしているとき、親はどのように対応するのが望ましいのでしょうか。

基本的には見守る

基本的に兄弟喧嘩は見守りましょう。けがをしたり、子供が心に傷を負ったりしないように注意は必要ですが、親が干渉しなくても自然に喧嘩が終わることも多いです。

中立的な立場で

仲裁に入る場合は中立的な立場を意識しましょう。

どちらかの味方をして強制的に謝らせると喧嘩が長引く可能性があります。客観的な立場で仲直りの手助けをすることを意識しておきましょう。

それぞれの意見を代弁

子供は自分の思っていることを相手にうまく伝えられないことがあります。

親は兄弟それぞれの意見を聞き、それをわかりやすく相手に伝えることで意思疎通のサポートをしてあげましょう。

子供の意見を聞く際に親の意見を押し通さないことも大切です。あくまで子供の意見を伝えることに徹し、子供たちの意思で仲直りさせてあげましょう。

喧嘩後はフォローを

喧嘩後はフォローしてあげることも親の役割です。「仲直りできてよかったね」などと声をかけると相手に対する嫌な気持ちも軽減されます。

また、兄弟がそろっているときにそれぞれのことを褒めてあげると子供に相手を尊重する気持ちが芽生えるでしょう。

ルールを決める

兄弟喧嘩が多い家庭の場合は喧嘩に関するルールを作っておくのも良いでしょう。

暴力は振るわないなどと具体的なルールを決めておき、ルールを破ったらそのことに対して叱りましょう。

ルールを決めることで激しい喧嘩を予防でき、ルールを守ることの大切さも学べます。

止める?見守る?良い兄弟喧嘩をさせるための親の正しい対応

兄弟喧嘩は当たり前!親は過干渉に注意

兄弟はライバル同士の存在です。兄弟喧嘩は当たり前のものととらえ、親は過干渉にならないように注意しましょう。

子供の喧嘩は長引きにくいため、お互いの意見を聞いて仲直りをサポートしてあげると、数分後には再び仲良く遊んでくれることも多いですよ。

喧嘩の後は両方のことをしっかりと抱きしめて仲直りできたことを褒めてあげてくださいね。