小学校に入学してから習う漢字。実は小学校入学前の幼児期に教えるのがベストなタイミングだといわれています。それは幼児期に漢字を見せることで脳に良い影響があるからです。幼児期はひらがなからスタートするママも多いですが、漢字の方が形がしっかりしているため、認識しやすいといわれているからです。でもひらがなもマスターしていない幼児期に「漢字をどうやって教えたらいいのかわからない」というママも多いと思います。そこで今回は幼児への漢字の教え方についてご紹介します。
幼児期に漢字を教えるのがベストな理由
漢字は幼稚園教育に取り入れられているところもありますが、一般的には小学校1年生からです。
1年生になったからいきなり漢字を習うのではなく、まずはひらがなやカタカナから勉強していきます。
そのため、「漢字は小学校に入ってからで十分なんじゃ」と考えるママもいるかもしれません。
でも実は漢字は未就学時期に教えておくのがベストだといわれています。
幼児期に漢字を教えるのがベストな理由は、大人と幼児期の子供では物の見方や受け取り方に違いがあるからです。
大人は、まず細部に目を向け、そこから全体を大きく見るという認識をしますが、幼児期の子供は見たものをそのまま認識します。
そのため、ひらがなよりも画数が多く難しい漢字でも、すんなりと認識することができるのです。
大人が知らない漢字を覚えるとき、部首や書き順、どんな漢字が組み合わさって構成されているかなどを理解しようとしますが、子供はまるで絵を見るかのように理解していきます。
幼児期に漢字を覚えさせるメリット
幼児期に漢字を覚えさせるメリットは、
・言葉が豊かになる
・小学校1年生で高学年の読解力が身につく
・集中力がアップする
・思考力が高くなる
・自分から勉強しようとする
・国語力が高いので、ほかの学科の成績も高くなる
小さい子供に漢字は難しい、覚えられないと思い込んでいる大人はとても多いですが、実は子供は年齢が上がるにつれて漢字を覚える能力が下がっていくことが分かったといわれています。
子供は漢字を目で見たまま覚えます。
つまりその漢字の形をそのまま名前で覚えるのです。
例えば、「愛」は「あい」として覚えます。
ワンステップですね。
ところが小学校に入学してから漢字を覚えるとなると、漢字を見てまず読み仮名を覚え、その形を覚えるので3ステップ必要になるので、覚えるのが大変になるのです。
記憶力のピークは、0~3歳で8歳頃までがもっとも高いといわれています。
記憶力がピークのときにこそ、漢字を覚えさせることで、小学校入学後の勉強もスムーズに進むようになります。
子供にとって漢字は難しくない
「漢字は子供には難しすぎる」というのは大人の勝手な思い込みで、子供にとって漢字もひらがなもカタカナも単なる「絵」「図柄」に過ぎません。
ですから、ひらがなからカタカナ、漢字の順番に覚える必要はないのです。
漢字を声に出して読んで音にすることで、子供は覚えていきます。
そしていろんな漢字を見ることで、部首の共通点を見つけたりと発見があるので、楽しく覚えることができます。
幼児への漢字の教え方
小学生のように、机に座らせて漢字の読み書きを教えるようなやり方は、幼児期の子供には無理があります。
子供も嫌がりますし、それを説き伏せて教えるママもへとへとになってしまいます。
嫌がる子供に無理やり教えると、漢字嫌いになってしまいます。
ポイントは、遊びに延長で楽しく教えることです。
最初は、ドリルや問題集などの教材は必要ありません。
そういったものを使わなくても、身近なところに漢字はたくさんあるからです。
例えばテレビのリモコン。
テレビのリモコンにも、数字だけではなく、音量や消音、番組表、画面表示などの漢字が使われています。
例えば「テレビの音量下げて」とお願いし、子供がどのボタンがわからないといえば、「これが音量っていう漢字だよ」と教えてあげましょう。
他にもママが家の中のものに名札を作ってあげるのもおすすめです。
ゴミ箱、引き出し、空気清浄機、棚など、子供が目につきやすい家具や家電に取り付けます。
家の中のものにあちこち名札がついていると、子供は「何かな?」と興味を持つようになります。
興味を持ったら、なんて書いているのか、これはどうやって使うものなのかなど教えてあげてください。
子供の体に絆創膏やシールなどで、腕など部位の名前を書いたものを貼ってみるのもおすすめです。
子供が興味を持てばたくさんの漢字を教えてあげても良いですが、基本的には1日に1つの漢字を教えてあげれば十分でしょう。
さらに漢字に興味を持ちだしたら、少し漢字が含まれる絵本へと進めてもいいですね。
書けなくても問題ありませんし、昨日覚えた漢字を忘れてしまっても問題ありません。
ここで「昨日教えたでしょ!!」などと怒ってしまうと、漢字の勉強が嫌になってしまいます。
子供の興味が失われないよう、ママは漢字を勉強させようとする必死感を表面に出さず、あくまで遊びの延長として毎日コツコツと継続していきましょう。