赤ちゃんの突然死の原因の一つとも言われている「うつぶせ寝」。危険なイメージばかりが先行していますが、うつぶせ寝だと寝付きがいいという子もいます。うつぶせ寝には、メリットもありますのでご紹介いたします。
また、リスクや親が気をつけられる事などもあわせてご紹介いたします。赤ちゃんは、親が目を離したすきにうつぶせで寝てしまっていることがあります。そういう姿を目にすると、ママは「自分が寝ている間にうつ伏せになってしまったらどうしよう」と不安になるのではないでしょうか。最後まで読んでいただいて、少しでもその不安を軽くしてくださいね。
うつぶせ寝のメリット
生後すぐの時は、自分でうつぶせになることはできません。ですが、寝がえりができるようになる頃になると、いつの間にかうつぶせになっていることがあり、そのまま寝てしまうこともよくあります。
突然死の原因ともされているうつぶせ寝ですが、メリットもあります。
・頭を自分であげたり、自分で手を伸ばしたりすることで、筋肉の発達に好影響を与える。
・生後すぐの赤ちゃんの吐き戻しが軽減される(ゲップがでやすくなる)
・向き癖などの心配がなくなり、頭の形がいびつになるのを防げる
・睡眠が深くなるので、夜泣きが減る傾向にある
自分で寝がえりできない小さな間は、親がうつ伏せにしてあげることで、これらのメリットを得ることができます。ただ、絶対にそばを離れることなく、あまり長い時間続けないようにしてあげましょう。
うつぶせ寝のリスクとは?
うつぶせ寝育児が当たり前だった欧米でも、今ではうつ伏せ寝は、乳幼児突然死症候群のリスクが高くなるということで、日本と同じく仰向け寝がいいといわれるようになりました。
さらに、もう一つ窒息というリスクもあります。赤ちゃんが寝かされている所に、柔らかいクッションなどがあるとします。そこでうつ伏せ寝になってしまうと、顔部分がクッションに埋もれて、高い確率で窒息してしまいます。クッション以外にも、ソファやガーゼ、タオルなどでも窒息の可能性はありますので、十分注意してください。
うつぶせ寝で親が気をつけること
ママやパパはいろんなことに注意し、気を配ってあげなくてはいけません。
1.近くに柔らかい物をおかない
クッション、ガーゼ、タオルなど、原因となる物は置かないようにしてあげください。また、ぬいぐるみやおもちゃなどで、赤ちゃんの鼻や口を塞いでしまうこともありますので気をつけて下さい。
2.目を離さない
首がすわっている赤ちゃんでも、うつ伏せになっている時は赤ちゃんを一人にしないようにしましょう。ほんの一瞬目をはなしただけなのに、窒息してしまうということもあります。また、うつぶせの練習をしている頃も注意が必要です。どのタイミングでうつぶせに成功するかわかりませんので、赤ちゃんを一人にするようなことはしないで、いつも目の届く範囲にいるようにしてください。
3.衣類に注意
首元が緩く赤ちゃんが動いている間に、顔が衣類の中に入り込んでしまうような物は危険ですので、注意してあげてください。また、フードがついていたり、レースのようなものが首元についているのも大変危険ですので注意してあげてください。
4.体温・室温管理
うつぶせ寝の赤ちゃんの体温が異常に高いと感じたことがありませんか?上手に自分の体温を調節できない赤ちゃんは、衣類の着せ過ぎやお部屋の温度が高いところでうつ伏せの練習をさせると、体温が急に上がることがあります。そうなると急に呼吸が停止してしまうことがあるので、命に関わることになってしまいます。
赤ちゃんの衣類は、大人よりもマイナス1枚を心がけ、室温の管理にも気を配るようにしてください。
うつぶせで遊んでいる赤ちゃんに対して「ちょっとだけなら大丈夫そうね」などという軽い気の緩みをもつと、赤ちゃんの命を奪ってしまうかもしれません。「少しぐらい」という気持ちは絶対にNGです。
いつまで注意?
うつぶせ寝の赤ちゃんには、いろんなことに注意して気を配ってあげないといけません。いったいいつまで気をつければいいのかその目安がわかりにくいですよね。
赤ちゃんの成長の個人差はとても大きく、育児書通りにはいきません。寝がえりが完璧といえるようになったらほぼ大丈夫です。月齢にして7~8ヶ月頃になります。ただし、寝かせている場所には、引き続き柔らかい物を置かない、柔らかいベッドの上では寝がえりさせないなどの注意は必要になります。
うつぶせ寝で気持ち良さそうに寝ている赤ちゃんは、すごく可愛いですよね。でも一つ間違えれば命をも奪ってしまう危険が潜んでいます。絶対ダメというものではありませんが、うつぶせ寝をしている時は、目を離さないようにしてあげてください。
うつぶせ寝には、たくさんのメリットがあるので、早くから練習させる親御さんもいらっしゃいます。それは悪いことではありませんし、むしろ、赤ちゃん身体の発達にいい影響を与えてくれるのでプラスになります。ただし、リスクもあるということを忘れないようにしておきたいですね。