赤ちゃんは自分で調子の善し悪しを
お母さんに伝えることができません。
ですから、お母さんは意識して
赤ちゃんの健康状態を探る必要があります。
赤ちゃんの健康のバロメーターの1つ、それがうんちです。
うんちを見ることは、赤ちゃんの体調を
知る手掛かりになります。
赤ちゃんのうんちに血が混じっている血便、
初めて見たときはとても心配になりますね。
大切な赤ちゃんから血便が出てしまうと
とても心配になってしまうのは当たり前。
でもうんちに血が混じっているからと、
お母さんがパニックになってしまっては
赤ちゃんも不安を感じ取ってしまいます。
ですから、血便が出てしまう原因や理由を知って、
パニックにならずに対応することが大切なんですよ。
血便が出る理由
赤ちゃんのうんちに血が混じる、いわゆる血便ですが、
原因はいろいろ考えられます。
心配のいらない血便と注意が必要な血便とがあります。
うんちに血が混じっていると
お母さんやお父さんはびっくりしてしまいますよね。
ですが、赤ちゃんの血便というのは
珍しことではなく、よくあることなんです。
それは消化器官が未熟だということも
ありますし、肛門自体も未熟なので傷つきやすいからなんです。
ですから、ちょっとした刺激でも、血便が出てしまうんですね。
お母さんの母乳であっても、消化器官が未熟なために、
腸を傷つけてしまうこともあります。
母乳による血便は、2~3ヶ月の赤ちゃんによく見られます。
消化器官の成長とともに、血便はでなくなりますよ。
このようにちょっとした刺激で血便が出るからといって、
「よくあることと」と、放置するのは大変危険です。
血便の種類によっては、
小児科を受診した方が良いものもあります。
赤ちゃんの血便の原因としては、
肛門にできた傷、炎症性腸炎、
ミルクアレルギー、腸重積などの病気が
考えられます。
血便の種類
血便の色は、診察を受けるかどうかの
とても良い判断材料になります。
血の色が赤い(鮮血)場合は、
心配する必要はあまりありません。
うんちをするときに肛門が傷ついたり、
S状結腸が傷ついた場合に鮮血がでます。
同じ赤い血便でも注意が必要なのが、
粘着性のある赤い血便です。
ジャムのような赤い血便が出る場合がありますが、
これは腸重積の可能性があります。
腸重積とは、腸の一部分が
入りこ状になってしまう病気です。
非常に強い痛みを伴うので、
血便だけでなく激しく泣いたりします。
血の色が淡いピンク色の場合は、
大腸での出血の可能性があります。
大腸で出血を起こす理由としては、
食中毒などが考えられます。
淡いピンク色の血便が出た場合は、
小児科を受診するようにしましょう。
血の色が赤褐色茶色~黒い場合は、
「新生児メレナ」という病気の可能性があります。
「新生児メレナ」とは、
新生児の時期に起こる消化管の出血です。
血便だけでなく、吐血する場合もあります。
新生児メレナの原因は、
ビタミンKの不足によるものと言われています。
出産後と1ヶ月検診のときに、
「ビタミンK2シロップ」を飲ませるという、
予防法がきちんと確立されていますから、
日本国内での発症率は低く、1年間に十数件ほどです。
血便の色が黒っぽい場合は、
胃や腸の広い範囲の出血・病気の可能性がありますから、
小児科を受診するようにしましょう。
血便は病気のサインなのか
すべての赤ちゃんの血便が病気なのか、
決してそうではありません。
赤ちゃんにも個人差があり、うんちの状態はそれぞれです。
快便の赤ちゃんもいれば便秘の赤ちゃんもいます。
便秘の赤ちゃんは、うんちをするとき、
肛門が切れやすく、血便が出やすいんです。
ですから、一概に、血便=病気とはなりません。
血便の色によっては、
病気が潜んでいる場合もありますから、
血便の色はチェックしましょう。
病院を受診する目安
血便が出てしまった場合、
血の色で判断しにくい場合もあります。
うんちをしてすぐにおむつ交換が
できるのであればわかりやすいのですが、
外出していたりすると、なかなか交換できないこともありますね。
血液は時間が経つと酸化して変色する性質を持っています。
ですから、赤なのかピンクなのか、
はたまた黒かったのか判断できない場合があります。
そんなときに重大な病気を
見逃さないための、受診の目安があります。
元気がない、出血量が多い、嘔吐する、
お腹が張っている、吐血するなどの
症状が見られた場合は、
早急にかかりつけ小児科を受診しましょう。
血便で小児科を受診する場合は、
血便が出ているおむつを持参しましょう。
口頭説明ではなかなか伝わりにくい
血便の色も、おむつを持参すれば
お医者さんも判断しやすいですね。
赤ちゃんのうんちは毎日チェック
赤ちゃんは自分で不調を訴えることができません。
ですから、お母さんがしっかりと
赤ちゃんの様子をチェックすることが大切です。
毎日おむつを替えるときに、
赤ちゃんのうんちの状態を見てください。
特に黒い血便はよく見ないと気づきにくいです。
普段からしっかりとうんちの様子を
チェックしていると気づきやすいです。
ちょっとした赤ちゃんの体調の
変化にも気づいてあげられるよう
ウンチのチェックを習慣にしてしまいましょう。