赤ちゃんが吐き戻しをする3つの理由と吐いた時の対処法

授乳後、すぐに吐き戻すことが多い赤ちゃん。ほとんどの場合は心配いりませんが、毎回吐き戻しすると心配になりますね。どうして吐き戻してしまうのか、何か病気が潜んでいないのか、そんなときはどう対処したらよいのかをご紹介します。

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赤ちゃんが吐き戻しをするのはなぜ?

初めての赤ちゃんだとわからないことや心配に感じることは多いですね。
中でも気になるのが授乳後の吐き戻しではないでしょうか。

吐き戻しをする理由は大きく3つあげられます。

飲む量が多い

まず1つ目の理由としては、母乳やミルクを飲む量が多いことが考えられます。

赤ちゃんの満腹中枢は未発達なため、「腹八分目」や「お腹いっぱい」という感覚がわかりません。
そのため、ついつい飲めるだけ飲んでしまうのです。

飲み過ぎたために、胃に入りきらなかったミルクを履き戻すのです。

げっぷをしていない

授乳後はげっぷをさせますが、毎回うまく出なかったりしますね。
げっぷはミルクを飲むときに、一緒に空気を飲んでしまうので、背中をトントンしたりさすったりして、飲み込んだ空気をゲポっと口から出してあげることが大切です。

げっぷをしないと胃に入った空気がせりあがり、一緒に吐き戻してしまいます。

胃の形

吐き戻しの原因は、そもそも胃の形が吐きやすい形をしているからです。

大人と赤ちゃんでは胃の形が違い、縦長で胃の口の筋肉が発達していないので、しっかり閉まっていません。
それが何かの拍子に逆流するのです。

赤ちゃんが吐き戻しをする3つの理由と吐いた時の対処法

ミルクを吐いた時の対処法

突然ミルクを吐き戻してしまうと焦ってしまいますが、冷静に対処していきましょう。
飲む量が多かったり、げっぷが不十分なことが原因であれば、吐いたミルクを丁寧に拭き取って、しばらく縦抱きしてさらなる吐き戻しを防いであげてください。

授乳量を調節する

赤ちゃんはまだまだ満腹感を感じることは難しいので、ママが授乳量を調節しましょう。
1度にたくさん飲ませるのではなく、回数を増やすなど工夫していくことが大切です。

右を下に寝かせる

授乳後すぐに寝かせる場合には、体の右側が下に来るように寝かせてください。
胃から腸へつながる部分が右側にあるので消化をスムーズに進めます。

赤ちゃんを横向きに寝かせるのは難しいので、丸めたタオルを背中に軽く当てると安定します。

授乳中にげっぷをさせる

赤ちゃんはまだまだ母乳やミルクを上手に飲めません。
そのためたくさんの空気を一緒に飲み込んでしまう赤ちゃんも。

空気をたくさん飲んでしまうなら、授乳の途中でもいったん「げっぷ休憩」をはさみましょう。

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吐き戻しはいつまで?

心配いらないものがほとんどとはいえ、早く終わってほしい吐き戻し。
吐き戻しは、だいたいは首が座る3ヵ月ころになると落ち着きはじめ、腰が座ってお座りできるころには落ち着くことがほとんどです。

ですが、個人差が大きく、1歳になるころまで続く場合もあります。

なかなか吐き戻しが落ち着かないと、気が滅入ってしまうことも出てきますが、長くても1歳ころになると落ち着きますので、長い目で見守ってあげてくださいね。

赤ちゃんが吐き戻しをする3つの理由と吐いた時の対処法

吐き戻しではない吐き方は病院へ

吐き戻しは心配いらないものがほとんどですが、中には病気が潜んでいる場合もあります。
心配いらない吐き戻しと、病気が潜んでいる場合の吐き戻しでは吐き方が違います。

肥厚性幽門狭窄症

噴水のように吐いたり、吐いたものがピンク色だったり、飲んでは吐くを繰り返す場合には肥厚性幽門狭窄症の可能性があります。

この病気は生後2週間~生後2ヵ月くらいの月齢にみられる病気で、胃の筋肉が分厚くなって腸の方へ胃の内容物が流れていかないというものです。

放置すると症状が悪化して手術が必要になります。
いくら授乳しても栄養をしっかりと吸収できないので、体重も減少してしまいます。

肥厚性幽門狭窄症は緊急性が高い病気なので、すぐに病院を受診してください。

胃軸捻転症

胃軸捻転症とは、胃が捻じれることによって食道が圧迫され、げっぷを出せずにお腹が張ってしまう病気です。
お腹にたまった空気を出すために、ミルクを吐いてしまいます。

肥厚性幽門狭窄症と違い、胃軸捻転症は自然治癒することが多く、体重が順調に増えていればそれほど問題ではありません。

母乳やミルクの量を減らして授乳回数を増やし、げっぷを促してください。
緊急性はありませんが、きちんと受診して医師の指示を仰いでください。

赤ちゃんが吐き戻しをする3つの理由と吐いた時の対処法

吐き戻してもOKの準備を!

吐き戻しが続くと、後始末や洗濯物が増えることで、ママもイライラすることが増えますね。
ママのイライラは赤ちゃんに伝わってしまい、赤ちゃんの機嫌も悪くなり、それによってさらにママの機嫌も悪くなると悪循環になります。

そうならないために、洗濯物の量が増えるのを覚悟で、吐き戻してもOKな準備をしましょう。

授乳のときは服を汚さないように大きなタオルを敷いたり、フリマなどを利用して安くたくさんの赤ちゃん衣料を揃えておくと、イライラも減らせるのではないでしょうか。

長くても1歳ころまでと割り切って、上手に吐き戻しと付き合う方法を考えましょう。