妊娠中は赤ちゃんに良いといわれている食べ物を食べたくなりますね。そのため、ジャンクフード大好きというママはどういったものを食べたらいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。それに妊娠中は取っておきたい栄養素や不足しがちな栄養素をできる限り食事で補いたいですね。そこで今回はお腹の赤ちゃんに最適の食べ物や食生活のコツをご紹介していきます。
食べ物が与える赤ちゃんへの影響
妊娠中に食べた食べ物が赤ちゃんにいろいろな影響を及ぼします。アメリカの研究結果によると、妊婦のママの食生活によって赤ちゃんの性格やIQに差が出るといわれています。
だからといって偏った食生活をしていると、逆に悪い影響が出てしまいます。妊娠中は心配になるあまり、いろいろな情報に振り回されそうになりますが、極端な食生活は避けましょう。
妊娠中に良い食べ物とは?
ジャンクフードが好きな方も妊娠中はママの体やお腹の赤ちゃんに良い食べ物を意識したいですね。できるだけいろいろな栄養素を摂りたいですが、中でも積極的に摂取したい栄養素が含まれている食べ物をご紹介していきます。
カルシウムが豊富なもの
カルシウムは妊婦さんにも赤ちゃんにも必要不可欠な栄養素のひとつ。カルシウムは赤ちゃんの骨格を作るために必要不可欠で、不足するとその分がママから赤ちゃんへ優先されて流れていきます。妊娠中のカルシウムが不足すると、ママの歯や骨はボロボロになってしまいます。
カルシウムの必要量は1日650~2,500mg。この範囲内でできるだけ多く摂取しましょう。
カルシウムが多く含まれる食べ物は、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品や高野豆腐、小松菜、切り干し大根、ブロッコリーなどです。
葉酸が豊富なもの
サプリメントでの摂取も推奨されている葉酸は、不足すると神経管閉鎖障害を引き起こす恐れがあるので、しっかり摂取しましょう。
特に葉酸を積極的に摂取したい時期は、妊娠11週ごろまでですが、授乳中も引き続き摂取するほうが良いでしょう。
葉酸が含まれている食べ物は、ほうれん草、ブロッコリー、水菜、アボカド、イチゴ、マンゴー、納豆などです。1日400μg~1,000μgを目安に摂取しましょう。
鉄分が豊富なもの
赤ちゃんの体を作る過程で血液は多く必要になるので、妊娠中も鉄分は欠かせません。鉄分不足は赤ちゃんが低体重で生まれるリスクを上げるので気を付けましょう。
鉄分は妊娠初期よりも妊娠中後期の方が必要になり、初期では1日13mg、中後期では1日28mgが目安です。
鉄分が含まれる食べ物は、卵黄、あずき、シジミ、アサリ、ゴマなどです。鉄分の吸収率をアップさせるため、タンパク質やビタミンCと一緒に接種するのがおすすめです。
鉄分が豊富とされるレバーはビタミンAも多く含まれています。ビタミンAは皮膚や粘膜、目を健やかに保つために必要で、不足すると赤ちゃんの奇形リスクが上がります。
しかし妊娠中はビタミンAを過剰に摂取すると、赤ちゃんに悪い影響が出てしまうリスクが上がってしまいます。
一度にたくさんのレバーを食べるのは控えましょう。
ビタミンCが豊富なもの
ビタミンCは免疫力を高めたり、鉄分や葉酸の吸収をサポートする働きがあり、何かと抵抗力が下がりがちな妊娠中はぜひとも多く摂りたい栄養素のひとつです。
1日の接種目安は110mg以上で、ケール、ピーマン、モロヘイヤ、ブロッコリー、キウイなどに含まれています。
ビタミンB6・B12
ビタミンB6には妊娠中のつわり症状を和らげる効果があり、ビタミンB12は葉酸の働きを強める効果があります。妊娠中のビタミンB6の1日の接種目安は2.0mg、ビタミンB12は2.4μgです。
ビタミンB6が含まれる食べ物は、キャベツ、にんにく、さつまいも、玄米、バナナ、鮭、鶏のささ身など、ビタミンB12が含まれる食べ物は、アサリ、牡蠣、サンマ、卵、牛乳などです。
妊娠中の食生活のコツ
食べ過ぎない
いくら良い食べ物だとしても食べすぎはNG。
食べ過ぎると肥満になり、赤ちゃんへの血液の供給量が下がったり、胎盤機能や循環器系機能の低下につながります。また赤ちゃんの命にかかわる妊娠糖尿病のリスクも高まります。
食べる量は妊娠時期や年齢、普段の活動量によっても違います。一般的には妊娠が進むにつれて摂取カロリーも増やしていきます。ママの適正な1日の摂取カロリーを知ってそれにプラスします。
28週目以降は、+450kcalといった具合です。
1日3食きちんと食べる
朝食を食べないというのが習慣になっているママさんもいるかもしれませんが、朝食を抜くと自律神経失調症や不眠症、生活習慣病などを引き起こす可能性があります。
そうならないためには、1日3食きちんと食べることが大切です。
塩分は控えめに
妊娠中に気を付けたいのが塩分の摂りすぎです。塩分を摂りすぎると妊娠高血圧症候群を引き起こす可能性が。
塩分は調味料だけでなく、加工品にも注意しましょう。
食中毒の原因菌に注意
妊娠中は免疫力が低下しているので、食中毒の原因菌への注意が特に必要となります。
直中毒による下痢は赤ちゃんの命にもかかわりますから、調理器具もしっかり消毒しましょう。
食中毒の原因となる菌の中でも特に注意したいのが、リステリア菌です。加熱処理していない牛乳やナチュラルチーズ、魚介類の加工品には気を付けましょう。
アレルギーに神経質にならない
生まれてきた赤ちゃんがもしアレルギーだったら・・・そう考えるあまり、卵や牛乳などのアレルギーになりやすい食品を除去したり、偏った食生活を続けていると、逆に赤ちゃんがアレルギーだったりと良い影響はありません。赤ちゃんのアレルギーは心配ですが、神経質になりすぎるのも良くありません。
NGな食べ物も知っておこう
妊娠中、控えたたいNG食べ物があります。うっかり食べてしまわないように気を付けましょう。お腹の赤ちゃんやママに悪影響を与えてしまうことがあります。
アルコール・カフェイン
コーヒーをよく飲むママやお酒が大好きというママも妊娠中は控えましょう。
特にアルコールは胎児性アルコール症候群になるリスクが高くなります。カフェインは全くNGというわけではありませんが、流産のリスクを高めたり低体重や発育不全の原因になります。
カフェインはコーヒーだけではなく紅茶や緑茶にも含まれます。1日2杯(400ml)くらいまでに抑えましょう。
生もの
生卵や生肉、刺身などの生魚は控えましょう。
これらには寄生虫がいる可能性があり、激しい腹痛や嘔吐などを引き起こします。普段よく食べていてなんともないという場合でも、妊娠中は免疫力が低下しているので注意しましょう。
アロエ
アロエは便秘解消に効果があるので食べている方もいますが、アロエの皮に含まれているアロエインは子宮を収縮させてしまう作用も持っているので妊娠中は控えましょう。
ビタミンAが多く含まれるもの
ビタミンAを多く含む動物性の食べ物は、口蓋裂や水頭症などのリスクが高くなります。日本人はビタミンAの不足は心配いらず、過剰摂取になってしまう可能性があるので注意しましょう。