アトピーは遺伝する!発症を防ぐために親ができる2つのこと

父親か母親がアトピーだと、子供もアトピーになる可能性が高いとされ、子供を作ることを悩むカップルが増えています。しかし両親ともにアトピーがなくても、子供にアトピーの症状が出ることもあるため、妊娠中からアトピーに対する対策をとることが必要です。そこで今回は、アトピーに子供が悩まされないために、妊娠中や出産後などに気をつけたいことや対策について詳しくご紹介します。

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アトピーと遺伝の関係

日本アトピー協会によると、日本人の約3割にアトピー素因があるとされ、この遺伝による影響は大きく、両親のうち片方がアトピーである場合、遺伝確率は3割両親そろってアトピー体質なら、5割にもなるといわれています。

そのため、アトピーは遺伝するというよりも、発症する可能性が誰にでもあると考え、その心づもりをしておくことが何よりも必要です。アトピーは遺伝のほかにも、様々な原因や環境が組み合わさって症状が起きるため、妊娠中や出産後に対処をすれば、その症状を軽減させることは十分に可能です。

アトピーなどアレルギーを発症する原因は様々にわたります。さらに遺伝子的なものよりも、両親の食生活や生活習慣が子供のアレルギーにも影響すると考え、妊娠中から様々な対策をとることで、アレルギーを予防、発症しても軽減させることは十分に可能だということを知っておきましょう。

妊娠中、出産後を通して親ができる2つのこと

・親の食生活の改善
・赤ちゃんの肌を守る

このことをさらに詳しくご紹介します。

アトピーは遺伝する!発症を防ぐために親ができる2つのこと

発症を防ぐためにできること〜妊娠中〜

妊娠中の食生活や生活を見直すことで、お腹の中にいる赤ちゃんがアレルギー体質になりにくいようにすることが大切です。つわりなどで実践することが大変かもしれませんが、ぜひ心がけるようにしましょう。

アレルゲンを含む食品を摂らないようにする

食物アレルギーを起こす食品については、特定原材料として卵、牛乳、小麦、そば、落花生のほか、エビやカニなど7品があります。さらに過去にアレルギーの症状がみられた食品として、特定原材料に準ずるものとして20品目があげられています。特定原材料はラベル表示されることが義務づけられているので、摂らないように注意することは十分に可能です。

さらに以下の特定原材料に準ずる食品も摂取を控えることで、アトピーの発症を抑える対策となります。

特定原材料以外にアレルゲンを含む食品

・大豆 味噌や醤油など、発酵させたものでアレルギーが出ることはほとんどありませんが、豆乳でアレルギーが出る人もいます。
・魚 すべての魚に対してアレルギー反応が出る可能性があり、特定原材料に準ずるものとして、さけ、さば、いかなどがあげられます。
ナッツ類 ピーナッツやクルミ、カシューナッツなどすべてのナッツ類にアレルギー反応が出るため、注意が必要です。
果物や野菜 アレルギーが多く発症する果物はキウイフルーツが最も多く、次にりんご、桃、メロン、バナナやブドウがあげられます。果物や野菜アレルギーは、乳児期に起こるものと、花粉症と一緒に発症するものとがあります。

食事を和食中心にする

洋食中心の食生活が、アレルギー体質を作る原因になっていると考えられており、卵や牛乳アレルギーとともに、三大アレルゲンとしてあげられていた大豆は、発酵させた味噌や醤油ではアレルギー反応が出ません。

また魚アレルギーも、鰹節や煮干しでとった出汁にはアレルギー反応が出ないため、和食中心の食事にすることで、脂肪や糖分、たんぱく質の摂りすぎを抑えるとともに、アレルギー体質を予防することにつながります。

腸内環境を整える

アトピー体質の人は、腸が弱い人が多く、また花粉などアレルギーが起きる人は腸内環境の乱れから症状が出ることが多いとされています。

植物性の乳酸菌を摂ることで腸内の環境を改善し、整えることができるため、ヨーグルトや味噌汁といった発酵食品を積極的に取り入れるようにしましょう。

自律神経を整える生活習慣を身につける

早寝早起きを心がけ、夜更かしをしないようにすることです。

またストレスは自律神経を乱す大きな原因となりますので、適度な運動やストレス発散などを日頃から心がけることも必要です。

このほか出産は花粉症の時期をさけるなど、できるだけ赤ちゃんにアレルゲンが触れないような環境を整えることも必要です。

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発症を防ぐためにできること〜出産後〜

妊娠中に気をつけたいことに加え、出産後には以下のことを心がけましょう。

保湿をしっかりおこなう

生まれてすぐから、こまめに保湿剤やクリームを使って保湿をすることで、アトピーの発症を抑えることができます。

出産後すぐは看護師の人に沐浴をお願いすることもあるかと思いますが、保湿クリームを塗ってもらうようにお願いしましょう。

洗いすぎ、消毒のしすぎに注意する

赤ちゃんは抵抗力がないため、あらゆる菌やウイルスに感染する危険を遠ざけようと、過敏に清潔を保とうとしがちですが、そのことでせっかくの肌のバリアを破壊してしまうことがあります。

洗いすぎ、こすりすぎに注意し、しっかり保湿をおこなうことが大切です。

また熱いお湯は乾燥を招きますので、ぬるま湯を使い、ボディソープは石油成分が入っていない天然のものを使いましょう。

アトピーは遺伝する!発症を防ぐために親ができる2つのこと

普段の生活からアトピーの症状を軽減する方法

妊娠中、そして出産後母乳を与える間、赤ちゃんは母親の食生活に影響を受けます。腸内環境を整え、便秘気味の人はその体質を改善しましょう。

そして食生活以外にも、赤ちゃんのためにアトピーを予防、また軽減するために親ができることがあります。

家の中を清潔に保つ

まめな掃除はもちろん、シーツやマットをしっかりと洗濯する、定期的に取り替えることでアレルゲンを減らし、赤ちゃんへの肌の刺激を軽減することができます。

布団は掃除機をしっかりかける

ダニやその死骸がたまりやすい布団は、天日干しだけでなく、掃除機をかけることでアレルゲンを減らすことができます。

毎日の洗濯や掃除は大変ですが、これによってアトピーの症状が改善、また快方に向かう可能性は大きいため、ぜひ実践しましょう。また洗濯に使う洗剤も、合成洗剤が肌に刺激となりますので、十分に注意して選ぶようにしましょう。