子育ては母親がするものというのは、昔の考え方です。現代社会において、育児は男性も積極的に参加すべきものだという傾向にあります。父親が子育てに参加するというのは、子供にとっても夫婦間にとっても、実はとても良いことなのです。
子供を育てるにあたって、父親の役割というのはどういうものなのか、育児参加してもらうことが子供にとってどんなに良い事なのかをご紹介いたします。また、父親に子育てを手伝ってもらう方法などもあわせてご紹介いたします。
父親の役割
子育てにおいて、父親にはどういう役割があるのでしょうか
1.行動で理解させる
母親は言葉で理解させる、父親は行動で理解させるという役割があります。父親は常に子供に対して、行動で示していろんなことをわからせてあげないといけません。これは父親でないとできないことなのです。
2.子供にとって優しく強く大きい存在でいる
優しさは父親にも母親にも求められる物です。そこに、強く大きい存在でいることが求められるのが父親です。子供の成長には、常に目標とする大きな存在が目の前にいることはとても大切なことです。そういう存在であり続けることは簡単ではありません。ですが、子供の成長の為にも、父親もそれなりに努力が必要だということです。
3.頼れる存在であること
どんな時でも、頼れる存在がそばにいるというのは、心強いものです。子育ての中で、子供にとっても母親にとっても、何があっても最後は頼れる、しっかりと助け支えてくれる人がいるということはとても大切なことなのです。
4.妻の話しを聞く
これはとても重要なことです。母親は、朝から夜まで年中休む間もなく子育てと家事を行っています。それが仕事といわれればそれまでですが、とても孤独な仕事なのです。ささいなことでも話しを聞いてもらえればそれだけでストレスが解消されます。たとえそれが愚痴であっても、何か話しをしてきたら、きちんと耳を傾けてあげてください。夫婦関係がうまくいっていることで、子供の精神的な成長にもいい影響をあたえます。
5.遊んであげる
お休みの日はゆっくりしたいところですが、休日こそ親子のスキンシップ、コミュニケーションをとるのには最適です。父親と母親では遊び方も違います。身体を使った遊びは父親の担当です。そうすることで、母親の負担を軽減することにもつながります。
6.社会のルールを教えてあげる
母親というのは、子供に対してはやはり優しくなりがちです。悪くいえば甘やかしてしまう部分もあります。子供もそれを早くからわかっているので、母親に甘えてしまいます。ですが、それでは社会に出た時に適応できない場面がでてきてしまいます。そうならない為にも、思春期と呼ばれる時期には、特に積極的に子育てに参加してください。よいことや悪いことを、時には厳しく教えてあげてください。それができるのは父親です。
父親の育児参加は子供に良い!
父親が育児に参加するだけで、子供の成長に様々な良い影響を与えます。
1.言語の発達
父親が子供と話をする機会が多いほど、言語の発達が早い傾向があります。母親はどうしても「おしゃべりできないから」と、わかりやすい言葉で話してしまいがちです。ですが、父親は一緒に遊んだりしている中で、わかりにくい言葉を普通に話してしまったりしがちです。これが子供には刺激となり、言語の発達につながります。
2.社会性がアップする
成長期と言われる時期に父親が積極的に育児に参加し、子供と関わる時間を作り、コミュニケーションがとれていれば、子供の学力がアップしたり、良い人間関係をつくることができる傾向にあります。
3.精神力を鍛えられる
小さい頃に父親がたくさん子育てに参加して、子供と遊んだり一緒に過ごす時間をもつことで、精神力が鍛えられ、強い子になる傾向があります。
子育てを手伝ってもらう方法
最近の若い父親は、イクメンと呼ばれる人も多く、積極的に子育てを手伝ってくれる方が多いのですが、中にはまだまだ古い考えをもっている男性もたくさんいます。「この人はこういう人だから」とあきらめてしまっては子供のためにもよくありません。父親にも気持ちよく積極的に子育てを手伝ってもらう方法をご紹介いたします。
1.お願いする
父親が子育てに参加するのは当然と思っていませんか?そういう態度や言葉遣いでは、頼まれた方も「母親の仕事だろ」という気持ちになってしまいます。
「疲れてるとこ申し訳ないけど、手が離せないからおむつかえてもらってもいい?」
というふうに、相手をねぎらう言葉を入れつつ、お願いするように言うだけで、言われた側もイヤな気分にならずに気持ちよく受け入れることができます。
2.感謝する
育児に家事に追われて毎日大変なのはわかりますが、父親も外で毎日仕事を頑張ってくれています。疲れていても家事や育児を手伝ってもらったら、必ず「ありがとう」と笑顔で感謝の気持ちを伝えてあげてください。また、何も言わなくてもやってくれていたことに対しては「助かる!」「嬉しい!」という言葉できちんと伝えてください。
毎日育児や家事で大変だけど、旦那様から「いつもありがとう」といわれた時、とてもうれしくなりませんか?それと同じです。少しの事でも手伝ってもらったら言葉にして感謝することで、相手もやってよかったという気持ちになりますし、これからもやろうという気持にもなれます。
3.褒める
どんなことでも、初めてやってくれたことに対しては褒めてあげてください。人間は褒められると自信がつきますし、またやろうという気持ちになります。
4.担当を決める
少しずついろんなことを手伝ってもらえるようになったら、何か一つでも父親の担当する仕事を決めましょう。食後の洗いものや、お休みの日の散歩、お休みの日の入浴と歯磨きなど、旦那様と相談して決めましょう。
慣れないことを始めるのは、とても大変な事です。それは初めての育児に奮闘するママなら誰もがわかっていることではないでしょうか。
旦那様がよかれと思ってやってくれたことに、クレームをつけたくなることも多々あると思いますが、そこはグッとこらえて、やってくれただけでもありがたいと思うようにしましょう。
イクメンは育てるもの
「イクメン」という言葉がすっかりメジャーになりました。これは本人がなろうとしてなれるものではありません。イクメンは妻と子供が育てるものです。貴方の旦那様がイクメンになるかどうかは、貴方次第だということです。
どうしても自分がやった方が早いと思ってしまったり、「どうしてそういうやり方するかな」とイラっとくることもあるでしょう。ですが、不慣れながら、一生懸命妻と子供の為に育児に参加しているのですから、相手を責めたり、やり方を否定したりするようなことはNGです。
「ありがとう」「たすかった!」「嬉しい!」「さすがパパ!」
という言葉を上手に使って、気持ちよく育児に参加してもらえるようにしてあげてください。