赤ちゃんが生まれ、毎日数時間おきに母乳を与え、やっと1歳を迎えた頃からあらたに生じる問題、それが卒乳のタイミングと進め方です。我が子が欲しがるのであれば、できるだけ長く母乳で育てたいと望む方もいる一方、さまざまな理由で卒乳を選択するしかなかったという方もいます。
また、他のお子様より遅いと変に心配になってしまったり、ママの悩みは尽きないものです。でも大丈夫。赤ちゃんにもきちんと卒乳できるタイミングが訪れ、自然にスムーズに卒乳を目指せるコツもあります。
平均時期や卒乳できたお子様の特徴、コツについて詳しくご紹介していきましょう。
卒乳のタイミングの平均は?
そもそも卒乳時期については近年変化をみせており、以前は1歳頃が望ましいとされていました。しかしそれは母乳の栄養面への誤解から生まれていたもので、現在ではその情報は正され、平均的に2歳頃まで母乳で育てているママが多くなっています。
離乳食がスムーズに始められれば、水分・栄養面においても必ず母乳でなくてはいけないということはありませんが、赤ちゃんにとって母乳は精神安定剤のような役割も持っています。
突然母乳を与えなくなる断乳を志す方もいらっしゃいますが、赤ちゃんにとって心の負担となる恐れもあるため、無理にしなくても良いという考えも定着してきていますね。
そんな中で、どのようなタイミングで卒乳を選択しているのか、他のママたちの体験談からその理由をみてみましょう。
2人目の妊娠
2人目を考えている方に多いのが、妊娠発覚のタイミングで卒乳するというものです。あらたにお腹に命が宿ると、どうしてもお母さんの体には変化が生じてきます。
乳首の痛みがひどく、母乳をあげづらくなってしまったり、つわりで中々ゆっくりお乳をあげる時間が持てなかったりもしますね。そこで良いタイミングとしてこの時期に完全離乳食へと移行するようです。
職場への復帰
育児のための休暇は大体1年程度の場合が多いのが現状です。保育園へ預けるにしても、実家へ預けるにしても、離乳食やミルクに頼らなければママ以外が育児することが難しくなってしまいます。
お友達がいる保育園などに通わせることで、たくさんの刺激を受けお乳への執着がなくなることもあり、スムーズな卒乳を目指せるタイミングといえるかもしれません。
中には自然に赤ちゃんからやめる場合も
ママ側の事情や、親がタイミングを決めて卒乳へ移行する場合もありますが、自然と赤ちゃんの方からお乳を吸う行為をしなくなることもあります。
そんなお子様の特徴についてもみていきましょう。
卒乳できる子供の特徴
・一人での歩行ができるようになっている
・3食の食事は離乳食で満足でいきている
・段々ママの言葉を理解し始めている
・水分補給が母乳以外でも問題なくできている
もちろん個人差はあるものの、母乳以外の食事にも慣れ、お水やお茶で喉を潤すことができるようになると、自然と卒乳へ向かいます。特にママの言葉を判断できるようになってくると、子供に「もうおっぱいは大丈夫?」と直接問いかけ、了承すればそのまま飲まなくなるなんてケースもあるのです。
ただ、先にもお話した通り、母乳を飲む時間はママに甘える時間でもあり、心を安定させる薬のようなものでもあります。お子様が寂しくなって、やめるのを拒否するようであれば、そのまま少し様子をみてあげるようにしましょう。
卒乳をスムーズに進めるコツ
では、問題なく卒乳させることができたママたちは、どのような方法をとっていたのか、そのコツについても見ていきたいと思います。
1.母乳の時間にお外へ連れ出す
いつもお乳をあげる時間、家にいていつでも飲める状況であれば、お子様が欲しがってしまうのは仕方ありませんね。しかしその時間、お外で遊ばせてみると不思議と母乳がもらえなくても平気になってしまうのです。
公園でお友達と遊ぶ、夕飯のお買い物にスーパーへ行く、その時間をあえて母乳をあげる時間にしてしまいましょう。外からのたくさんの刺激を受けることにより、意識することなくもらえなくても大丈夫と思うようになります。
2.回数を減らす
突然の断乳は、ママにとっても負担になります。徐々に減らしてあげるとお乳を作り出す量も次第に減り始め、つらいハリを感じることなくゆっくりと体を慣らすことが出来ます。
お子様にとっても、もう今日から絶対もらえないと感じることなく、欲しい時にはもらえると思わせることで駄々をこねずに自然な卒乳を目指せるでしょう。
3.あげない時間を作る
お昼の母乳時間をおやつの時間に変えてあげたりするのもおすすめです。母乳の代わりに美味しいおやつを食べることが出来れば、その時間が楽しいものに変わってきます。
ママと一緒におやつを食べ、お手伝いさせてあげたりすると、母乳をもらう時間よりも楽しくなり、必要としなくなってきます。
4.お子様と一緒に卒乳時期を決めていく
「もうそろそろおっぱいやめてみてもいい?」「2歳の誕生日が来たら、ご飯はママたちと同じ食事にしてみようね~」など、子供がすべて理解できていなくても、話しかけるようにしてみて下さい。
意外となんとなく理解している子も多く、子供ながらにその判断に従ってくれることもあります。
パパの協力も大切!
眠る前、ママと一緒にいると寂しさや甘えから、お乳を吸いたくなることもあります。そんな時にこそパパの登場なのです。
パパに寝かしつけてもらう機会を増やしたり、夜泣きにパパにあやしてもらうのも効果的です。お乳がないパパの腕の中でも眠ることができるようになれば、夜お乳欲しさに泣くことも減ってくるでしょう。
ただし、これにはパパが普段からいかに赤ちゃんと触れ合っているかが重要になります。今まであまり触れられていないパパと一緒に眠るだけで緊張したり、泣いてしまう子もいます。
お仕事で時間がないのは仕方ないかもしれませんが、なるべくお休みの日にはパパと遊ぶ時間を作り、パパにも懐いてもらうよう夫婦で努力する必要もあるでしょう。パパもママも大好きと思ってもらえるよう、ママの負担もなるべく減らせるよう、お互いが協力して健やかな子育てに励んでみて下さいね。