1人目、2人目と赤ちゃんが誕生して家族が増えていくのはとても幸せなことですが、2人目が生まれたときにママを困らせるのが上の子の赤ちゃん返り。
その原因や症状、子どもを傷つけることなく、うまく対処できる方法をご紹介します。
赤ちゃん返りの原因と症状
赤ちゃん返りは親の愛情を求める欲求の表れ
2人目の赤ちゃんが生まれた頃、上の子どもは自分で何でもできる、やれるようになったという自信と、ママやパパが手をかけてくれなくなったという不安や寂しさでいっぱいの状態です。
その他にも引っ越しや保育園などへの入園、トイレトレーニング、ママの仕事復帰など、今までと違った新しい環境に子どもはとても戸惑います。
ママやパパの愛情をいっぱいに受けたいという思いが赤ちゃん返りとなって表れてしまうのです。
赤ちゃん返りでよく見られる症状
赤ちゃん返りには、とても分かりやすい形で現れる場合と、なぜこんなことをするの?とママが不安になってしまう場合があります。
赤ちゃん返りの症状をしっかりチェックして、子どもの思いを理解してあげましょう。
・ママを困らせることをしたりワガママを言う
・赤ちゃん言葉をしゃべり出した
・癇癪をおこしたり、夜泣きをするようになった
・おねしょを度々するようになる
・1日中抱っこをしてほしいとまとわりついてくる
・食事やトイレなど今までできていたことが急にできなくなる
・赤ちゃんにやきもちを焼く
いかがでしょうか。これらは主な症状ですが、今までと違うな?と思ったら赤ちゃん返りの可能性があるので、見過ごさず受け止めてあげることが大切です。
傷つけないための対応のポイント
赤ちゃん返りのときには子どもの気持ちをくみ取って傷つけないように対応しなければなりません。
大切な5つのポイントをご紹介します。
1.可能なかぎり一緒の時間を過ごす
生まれたての赤ちゃんは、授乳やおむつの交換などお世話をしておけば後は寝ています。寝ている時間には、上の子どもを抱きしめたり、絵本を読んであげたり、その子のためにだけ時間を使ってあげましょう。
ママが育児で疲れているときには、ママと一緒にお昼寝しない?と誘って添い寝するのもいいですね。
2.上の子の世話を先にする
上の子と赤ちゃんが同時にぐずったり泣いた場合は、上の子を優先してください。
先にママがかまってあげると、愛情に満たされて心が落ち着きます。自分を大事に思ってくれているんだという安心感が、子どもの心の安定につながります。
3.とにかくほめてあげる
少しのことでも大げさにほめてあげてください。すごいねー、えらいねーと繰り返しほめてあげることで、上の子どもはママが自分のことを理解してくれていると感じます。
よしよし、と頭を撫でてやったり抱っこしてあげるととても喜んでくれますよ。
4.話をしっかり聞いてあげる
幼稚園や保育園など外から帰ってきたら、しっかり話を聞いてあげましょう。
ママから離れている間に、これも言いたい、あれも教えたいと子どもはママに伝えたいことをたくさん用意しています。
忙しいからと面倒がらずに、子どもの話を優しく聞き入れてあげてください。ときにはママから、あれはどうなった?どうしたらいいかな?など質問してあげると会話がはずんで、きっと子どもの可愛い笑顔が見られることでしょう。
5.失敗しても叱らず温かく見守ってあげる
赤ちゃん返りによくあるおねしょやおもらし。今までトイレは一人でできていたのに…と忙しいママはつい怒ってしまうかもしれません。
ここはグッとガマンして、今度はできるよね!とひと声かけてあげましょう。怒るのは逆効果です。子どもの心が落ち着けば自然と治ることなので、焦らず温かく見守ってあげましょう。
こんな対応はNG!
赤ちゃん返りに逆効果のNGワードがあります。
・お兄ちゃんでしょ!お姉ちゃんでしょ!
・なんでできないの?
・ママは赤ちゃんのお世話があるから忙しいの!
・赤ちゃんをいじめたらだめ!
・どうしてママを困らせることばかりするの?
冷静に考えると、子どもの心を深く傷つける言葉ばかりですよね。でも育児に追われて寝不足状態のママは余裕がなく、つい上の子どもにこのような言葉を投げかけてしまいます。
上の子はママに嫌われたくてママが怒るようなことをしているわけではありません。
ママの愛情が自分に向けられていないと感じ、寂しさがいっぱいなのです。そう思うと子どもが愛おしくなってくるのではないでしょうか。
ママの精神状態が子どもに影響することも
妊娠中や出産後は身体が疲れたり、寝不足状態が続いたり、その上やることがいっぱいで精神不安定になるママがいます。
ママがイライラしていたり不安な状態でいると、子どもはとても敏感なのですぐに影響を受けてしまいます。
家事は手を抜けるところは抜いて、何とかなると気楽な気持ちを意識して持つようにしましょう。
ママが心穏やかになると、自然に子どもの赤ちゃん返りが治っているかもしれません。
育児の時間を楽しんで
赤ちゃん返りは一時的な症状なので、あまり深刻に考えず、成長過程と理解してください。
後になるとあんなときもあったねと、きっとそのときのことが楽しい思い出に変わっていくはずです。心にゆとりを持って、子どもや赤ちゃんとの大切な時間を存分に楽しんでくださいね。