苦しそうに見える赤ちゃんのしゃっくりを止める5つの方法

大人でもしゃっくりが止まらないと、心配になりますが、赤ちゃんだと辛そうで病院に行った方がいいのか悩んでしまいます。赤ちゃんは言葉で伝えることができませんし、周りの大人が様子を見て対処することが必要となります。そこで今回は、しゃっくりが出る原因と、止めるための方法についてお話していきましょう。

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赤ちゃんがしゃっくりをする理由は?

しゃっくりが起きる仕組みは、息を吸う、吐く時に動く横隔膜という肺の下にある筋肉が痙攣することで起きます。通常横隔膜は息を吸う時には肺を膨らませるために下がり、逆に息を吐き出す時には上がります。

ただ、不意の刺激、たとえば食べ過ぎたときや早く食べた時に、その刺激で収縮し、痙攣した時に息を吸うためにしゃっくりが出るのです。またしゃっくりは自分の意志で出るものではなく、横隔膜の神経によるもので、そのつながりについてははっきりとはしていません。

赤ちゃんのしゃっくりは、大人のしゃっくりが起きる原因と同じく、横隔膜の痙攣によって起きます。生まれたばかりの赤ちゃんは、肺呼吸がまだ上手にできません。さらに肺や横隔膜も成長途中で未熟なため、頻繁に繰り返してしまうのです。他にもしゃっくりが起きやすくなる原因があります。

赤ちゃんのしゃっくりが起きる原因

・母乳やミルクで胃や腸などの働きが活発になることによる刺激
・気温や体温の変化
・体が未熟なこと

赤ちゃんの時は心拍数が早く、また温度調整も上手くできません。そのため色々な刺激がすぐに横隔膜への刺激となって、しゃっくりが多く出るようになるのです。さらに脳への指令など神経伝達機能が未発達なことも、しゃっくりが起きやすい原因として考えられています。

苦しそうに見える赤ちゃんのしゃっくりを止める5つの方法

赤ちゃんのしゃっくりを止める方法

赤ちゃんのしゃっくりが起きる原因は様々ですが、もっとも出やすくなるのは、授乳した後です。母乳と一緒に空気を吸い込んでしまうことが刺激となってしまうのです。しゃっくりが続くと心配になりますが、自然に止まるものであり、成長するにつれてしゃっくりの頻度は少なくなっていきます。ただし苦しそうにしている場合には、早めに止める対処をしましょう。

1.ミルクなどを飲ませる

飲み込むことが刺激となって、しゃっくりを止めることにつながります。ミルクでもいいですが、白湯や赤ちゃん用のジュースを飲ませても構いません。

2.げっぷをさせる

上手くげっぷができていないと、しゃっくりが起きることがあるので、再度背中を軽く叩くなどして、げっぷをさせましょう。

3.体を温める

お風呂上がりなど、体が冷えたことが刺激となってしゃっくりが起きることがあります。この場合は、温めたタオルやガーゼをお腹にあてて、温めてあげましょう。また冬など部屋の温度が下がる場合などは、室温を調節することも必要です。逆に夏は温めすぎないことも大切です。

4.おむつを替える

おむつが濡れたことで、体温が下がり、しゃっくりをしていることもあります。おむつを小まめに替えることで、しゃっくりを予防することもできますので、注意して気がついた時には替えるようにしましょう。

5.外に出掛ける

原因が分からない場合、外に出て新しい空気を吸ったり、他に興味のあるものを見るだけで落ち着くことがあります。気分転換のためにも、散歩や買い物に出掛けてみましょう。

お母さんが慌てると、赤ちゃんにもそれが伝わってしまいますので、落ち着いて対処するようにしましょう。

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しゃっくりを止める時にしてはいけないこと

赤ちゃんのしゃっくりが続くと、どうにかして止めてあげたいと考えてしまいますが、NGな方法もありますので、覚えておきましょう。

大人と同じ解決法を使わない

大人ならしゃっくりを止める方法として、驚かせたり、水を飲む、またくしゃみをさせるなど様々な方法をとることができます。ただし赤ちゃんは体の構造が未熟であるため、大人と同じ方法では入ってはいけない器官に水が入ってしまったりするため危険です。驚かせるのも、赤ちゃんを怯えさせて泣き出してしまうだけで効果はありません。耳元で大きな声を出すと、鼓膜が破れることもあるので、絶対にしないようにしましょう。

うつぶせに寝かせる

うつぶせにするとしゃっくりが止まるとも言われますが、新生児の場合は首がまだしっかり支えられないので、布団で窒息してしまう危険性があります。できれば抱っこをして様子を見るようにしましょう。

大人が思うほど、赤ちゃんのしゃっくりは赤ちゃんにとっては辛くなく、当たり前のことです。ただし他の症状を伴っている場合は、病気の可能性もありますので、よく注意して観察し、普段とは違う様子が見られたら、病院に連れて行くようにしましょう。

苦しそうに見える赤ちゃんのしゃっくりを止める5つの方法

こんなしゃっくりは注意!

赤ちゃんのしゃっくりでも、他の症状を伴う時には病気の可能性もありますので注意が必要です。

鼻が詰まっている

新生児は口で上手く呼吸ができないため、鼻が詰まっている状態でしゃっくりを繰り返すと、呼吸困難に陥ることがあります。

よだれを垂らしている

しゃっくりをしながらよだれを垂らしていたり、えずくなど吐きそうな様子を見せている場合は、逆流性食道炎の可能性があります。

何時間もしゃっくりをしている

長時間しゃっくりが続く場合、内臓や神経に何らかの障害が出て、影響が出ていることも考えられます。

またミルクを飲まない、ぐったりしているといった場合にも、病気の可能性がありますので、病院での診察を受けるようにしましょう。ただし通常のしゃっくりはそれほど心配することはありません。周りの人も心配しすぎず、いつも通りに接してあげるようにしましょう。