赤ちゃんの多くが経験するオムツかぶれ。気をつけていても真っ赤になったお尻を見ると、とても痛そうです。原因やケア方法、オムツかぶれになりにくい方法を知って、少しでもオムツかぶれにならないようにしてあげたいですよね。
オムツかぶれの症状と原因
オムツかぶれとは?
オムツが触れている部分の皮膚が排泄物やムレ、摩擦などで炎症を起こす、「非アレルギー性接触皮膚炎」のことです。
症状
オムツをあてている部分は通気が悪く、オムツの摩擦も加わります。よって、オムツが触れている部分の皮膚が真っ赤に炎症を起こし、小さな赤い発疹が出来たり、酷いと真っ赤になってジクジクした状態に。ここまでくると、赤ちゃんの機嫌も悪く、オムツを替える際にお尻を拭こうものならものすごく痛がります。見ただけでもとても痛そうに真っ赤になります。
皮膚の丈夫な子や弱い子でも個人差があるので、同じ状況でもオムツかぶれしないお子さんもいます。多くは、お尻の肛門周り、オムツが触れている部分に炎症が起きます。
赤ちゃん自体は、オムツが当たっている部分が痛痒い感じがし、そこに摩擦が加われば当然とても痛いです。
原因
1.おしっこ・うんちによるもの
赤ちゃんはおしっこやうんちの数がとても多いです。新生児ならおしっこで10〜20回・うんちなら10回近く、これら排泄物の刺激で炎症を起こします。個人差があり、月齢と共に排泄回数は減ってはきますが、それでも生後半年までは症状が出やすいです。
頻繁にオムツを替えるようにしてはいるものの、特に月齢が小さいうちは母乳中心になり、うんちもゆるゆるなので、かぶれやすかったりします。おしっこやうんちの回数も多ければ、それだけオムツ替えの際お尻拭きでお尻を拭く回数も増えます。そのお尻を拭く摩擦も赤くなる原因になります。ですが、拭かないわけにはいかないので難しいところですね。
2.汗やムレによるもの
オムツの宣伝では「ムレずにお尻サラサラ」などとは言ってはいても、汗などでムレます。赤ちゃんは代謝もよく汗をよくかくし、体温も高いのですぐオムツもムレます。
3.オムツ素材の外的刺激
オムツの素材は肌に優しそうでいて、長時間オムツをつけていれば外的刺激も加わります。赤ちゃんの肌は柔らかく薄いので、摩擦で擦れて赤くなりやすいです。
4.真菌(カンジタ性皮膚炎)によるもの
カンジタという真菌による皮膚炎で赤くなることもあります。お尻周りだけでなく、身体の他の箇所にも出来る皮膚炎です。特に性器に出る際には、オムツが当たっているところというよりは、性器のシワの部分に出来ることがあります。また、赤いレース状に炎症を起こすという特徴があります。
オムツかぶれだろうとステロイド剤を処方されたものの、このカンジタによるものであればステロイド剤はかえって悪化することもあります。
自宅ケアのやり方
薬を塗る
あまりに酷く赤くなって痛そうな場合は、皮膚科や小児科を受診し薬を塗ります。薬を塗る際も、擦り込んだりせず、清潔な指先に薬を取って、トントンと摩擦を加えないようにつけていきます。
清潔を保つ
おしっこ・うんち汚れ、汗などのムレを極力避けてあげましょう。お尻拭きで摩擦が加わるとヒリヒリして痛いので、うんちをした際にはぬるめの湯のシャワーで洗い流しましょう。タオルで拭き取る際も、ゴシゴシせずポンポンと優しく抑え拭きします。
シャワーで洗えない場合は
シャワーで洗い流せればいいのですが、外出時はそうもいかないことも。そんな時は、脱脂綿にオリーブオイルをしみこませて拭き取ったり、お湯で湿らせた脱脂綿やお尻拭きで拭き取ったり、可能であれば人肌程度のお湯を入れたスポイトを用意してお湯をお尻にかけながら落としていきます。
保湿剤でケア
油膜を張って、おしっこ・うんち、摩擦から肌を守りましょう。赤ちゃんにも刺激の少ない、ワセリンや馬油などをオムツ替えの度につけます。
オムツかぶれの予防策
オムツかぶれを起こしにくくする予防策を挙げます。
オムツを替える際には
1.ゴシゴシ拭かない
うんちがこびりついて落ちにくいこともあります。ゴシゴシ摩擦を加えて落とそうとせず、ぬるま湯に浸した脱脂綿やお尻拭きでこびりつきを浮かせて取り除きます。
2.スポイトにお湯を入れてお湯をかけながら拭き取る
100均でも売っている先が細くなっているスポイトが売られていますよね。ソースなんかを入れる容器です。それにぬるま湯を入れてかけながら拭き取ります。
3.お尻が乾いてからオムツを閉じる
お尻が湿ったままオムツを閉じてしまうとムレの原因に。うちわで仰いだり、ドライヤーの弱温風などでお尻を乾かしてからオムツを閉じましょう。
こんな時にはオムツかぶれに注意
オムツかぶれになりやすいのが以下のような時です。いつも以上にオムツかぶれにならないように気を付けましょう。
ゆるゆるうんちが頻回な時
ゆるゆるうんちが頻回な程、お尻もかぶれやすくなります。特に冬場に流行するロタウィルスなどは激しい下痢が続きます。
体調が悪ければ、シャワーで洗い流すことも難しくなってきます。先程のスポイトをもちいお湯で落とす方法で刺激をなるべく少なくして落としましょう。
オムツを替える感覚が長かった
外出時は頻繁にオムツを替えられなかったりします。夜間も替えずにそのままにして朝を迎えてしまことも。ハッと気づいてオムツを開いたら、お尻が真っ赤になっていることも多いです。
こんな時は病院を受診
特に初めてのお子さんのお世話をしていると、どの程度のオムツかぶれで病院を受診したらいいのか戸惑いますよね。
赤ちゃんは何かと小児科へ行く機会が多いです。予防接種、風邪、健康診断など、その時についでに診てもらってお薬を処方してもらい、いざかぶれて痛そうな時に使ったりします。
受診の目安としては、赤みがあって痛そうな時で、肛門の周りが多少赤くなることはよくあることなので小さい範囲なら急を要しませんが、範囲が目立ってき始めている場合は受診しましょう。
大人から見てもとても痛そうなオムツかぶれ。放っておいても良くなることはあまりなく、かえって更に悪化することも。何よりも赤ちゃん自身が痛いです。赤くなってきたなと思ったら、早めにお薬をつけましょう。