「36度」がボーダーライン!赤ちゃんの低体温の症状と改善法

赤ちゃんの平熱は、基本的に37.5度くらいと大人より高めであることが多いのです。ところが、最近では36度以下になる低体温の赤ちゃんも増えてきているのだとか。

低体温になるとどんなことが心配になるのでしょうか?また、低体温の原因や改善出来る方法をご紹介していきます。

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赤ちゃんの低体温とは?

赤ちゃんは一般的に大人より体温が高めです。新生児の赤ちゃんは触ってみるととても温かいです。熱も測ってみると、36.5度〜37.5度位が平熱です。

「低体温」とは、赤ちゃんの場合は36度以下(大人だと35度以下)の体温のことで、内臓温度は更に低下していることもあります。

「36度」がボーダーライン!赤ちゃんの低体温の症状と改善法

低体温になってしまうとどんな影響が出るの?

体力が低下してしまう

赤ちゃんは本来平熱が高めなのですが、体温が低くなってしまうことで熱を下げまいとエネルギーが使われ、体力が低下してしまう恐れがあります。

消化機能が働きづらくなる

自律神経が働きにくくなり、血行も悪くなるので消化機能が働きづらくなります。それによって、発育を妨げてしまうこともあります。

母乳やミルクを飲めない

体力が低下してしまうと、母乳やミルクを飲むだけの力が失われるので、母乳やミルクを与えても飲めずに栄養が摂れてない状態になりかねません。

脱水症状を起こす

飲む力が弱いので、水分も不足し脱水症状も起こしやすくなります。

血流が悪くなる

血流が悪い状態になることで、全身に酸素が行き渡らず発達にも支障が出ることもあります。

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低体温の原因と症状

低体温の原因

1.エアコンや扇風機で冷えてしまった

暑いからとエアコンや扇風機を使って室内を冷やしすぎたり、また赤ちゃんは体温が高く汗もかきやすいので、あせもが出来てしまうからとエアコンをかけっぱなしにしてしまうこともありますよね。

赤ちゃんは寒いと訴えることは出来ませんし、大人のように寒い所から移動したりエアコンを切ったりすることは出来ないので、気付いたら体温が下がってしまい、自ら体温調整が難しくなってしまうことも。

2.冷えた飲み物を与えてしまった

人肌程度の温かさのミルクや母乳を本来は飲むところ、夏の暑い日に冷たい飲み物を飲ませてしまったり、時間が経って冷えたミルクを飲ませてしまって、体温が下がってしまうこともあります。

3.汗をかいているのにそのままにしてしまった

赤ちゃんは汗をかきやすいです。汗をかいているのにそのまま放置してしまっては、汗が冷えて体温も低下してしまいます。

4.上記の状態から体温を自ら調節するのが難しい

大人は寒ければ寒さを感じて、脱いだり着たりしながら調節したり、空調を調節したり、暖かい場所に移動しながら寒さを避けることが出来ます。また、寒ければ震えて体温を維持しようとし、熱ければ汗をかいて身体を冷やします。赤ちゃんは、体温調節中枢が未熟なので、周りの温度環境に影響されやすいのです。

これらの原因が続くことで、慢性的に低体温の状態になってしまうのです。

低体温の症状

母乳やミルクを飲む量が少ない

低体温になると体力もあまりない為、母乳やミルクを飲むのも体力を使います。よって、母乳やミルクの量も減ってしまいます。

体温が36度以下であることが多い

体温計で熱を測ると、36度以下であることも。

元気がない

動いたり泣いたりも少なく、全体的に元気のない状態に。

手足がずっと冷たい

平熱が高い場合でも手足が冷たくなることはあっても、低体温の赤ちゃんは手足が冷たい状態が長いことが多いです。

顔色が悪い

顔の血色がなく、唇の赤みもないのも特徴です。

「36度」がボーダーライン!赤ちゃんの低体温の症状と改善法

赤ちゃんは体温調節機能が未熟

赤ちゃんはお母さんのおなかにいる時から熱を発生させる褐色脂肪細胞が多く、生まれてからすぐ体温を調節出来るようにはなっているのですが、皮下脂肪が少なく体重のわりに表面積が大きいので、周囲の温度環境に適応するのが難しかったりします。

生後8か月位になると、徐々に体温調節機能が整ってきますが、その後2歳位までは体温変化がしやすいとされています。

また、視床下部にある体温調節中枢が未熟なため、まだ体温をコントロールするのが難しいのです。この体温をコントロールするというのは、暑ければ汗をかき、寒ければ震えて身体を温めようとするものです。なので、赤ちゃんは大人よりも寒い場所にいれば身体が冷たくなり、暑い場所にいけば身体も熱くなります。大人が周囲の環境温度に気付いて調節するようにします。

「36度」がボーダーライン!赤ちゃんの低体温の症状と改善法

低体温になっている時の改善法

頭・手足を冷やさない

赤ちゃんはまだ頭の毛が少なく、頭からも体温を奪われてしまうので、寒い時期に生まれた赤ちゃんは外出する際には帽子を被らせて寒さから頭を守りましょう。

手足も冷えやすく、お布団から手足が出て冷えていることも。外出時にはミトンや靴下を履かせて防寒を心がけ、室内でも寒くて手足が冷えているようなら靴下を履かせましょう。温まっているなら、かえって赤ちゃんが嫌がることもあるので、その場合は無理に履かせません。もちろん、寝ている間に布団から手足が出てしまうこともあるのでそこも気を付けて見て上げましょう。

汗をこまめに拭く

汗をかいたままにしていると、汗が冷えて身体も冷えてしまいます。汗はこまめに拭き取りましょう。

空調に気を付ける

大人が暑いからとエアコンをつけっぱなしにしたり強めたり、扇風機の風を赤ちゃんに向けては赤ちゃんの身体も冷えてしまいます。赤ちゃんのことを考えた空調を心がけましょう。

冷えた飲み物や離乳食は避ける

温かい飲み物を与え、離乳食も温かくして食べられるものは温かくして与えます。冷えた飲み物や食べ物は体も冷やしてしまうためです。もし低体温症になってしまった場合は、赤ちゃんの体をすみやかに温める対処が必要です。

赤ちゃんは大人と違って体温調節機能が上手く出来ないのと、寒さや暑さを泣いて訴えるくらいしか出来ません。大人が気付いて調節する必要があります。環境温度や低体温にならないように気を付けても低体温ぎみになってしまうなら、小児科で相談してみましょう。