いつも赤ちゃんのうんちがゆるいので、下痢かどうか見分けが難しいと感じるお母さんも多いことでしょう。
これは下痢なのかどうなのか…そんな疑問をお持ちの方へ、今回は赤ちゃんの下痢の見分け方とケアのポイントをご紹介します。
下痢の原因と「下痢かどうか」を見極める方法
もともと赤ちゃんの体内では消化器官がまだ整っておらず、未発達な状態です。ちょっとしたことでも下痢になりやすい体だということをまずは理解する必要があります。
生後間もない赤ちゃんは基本的に1日に5回以上も柔らかいうんちをすると言われています。もともとうんちもゆるく、回数の多い赤ちゃんなので、本格的に下痢をした時にちゃんと見分けられるようにしておきましょう。
普段のうんちと比べる
赤ちゃんが下痢をしている場合にはうんちは目に見えてゆるくなり、うんちの回数が増えます。水っぽいうんちになってきたら下痢をしている証拠でしょう。水気が増したうんちはオムツからもはみ出しやすくなっていますので、この辺りもチェックが必要です。
さらに下痢のうんちは消化不良の食べ物が排出されるために、普段のうんちではないような腐敗臭や酸臭がします。普段のうんちと下痢のうんちをしっかりと見極めましょう。
下痢の原因
赤ちゃんの代表的な下痢の原因は大きく3つに分けることができると言われています。
一つ目の原因は食べ物、二つ目はウィルスや細菌によるもの、そして三つ目は食物のアレルギーがあげられます。このような原因の下痢に関しては水分を多く含むうんちをすることが特徴です。
例外として、赤ちゃんが風邪を引いていたなどの理由から、抗生物質の薬を摂取している場合にも下痢になることがあります。抗生物質は体の中で機能する時に、お腹の中の善玉細菌として知られるビフィズス菌まで殺してしまうことが理由として考えられています。
抗生物質が原因で下痢になってしまっていて症状が改善されない時にはかかりつけの医師に相談する必要があります。しかし風邪はすでに治っていて下痢だけが残っている場合、赤ちゃんの様子をチェックして食欲があったり、ご機嫌だったりすればそこまで心配しなくても大丈夫でしょう。
ホームケアのポイント
赤ちゃんが実際下痢をしてしまった時には気をつけるポイントが3つあります。しっかりと正しいケアをし、1日も早く回復できる様サポートにつとめましょう。
赤ちゃんが食べるものを見直す
下痢の時には赤ちゃんにはなるべく消化の良いものを与えるようにしてください。消化の悪い肉類、油物は避けるように、また柑橘類の飲みものも避けたほうが無難です。
下痢をしている時の赤ちゃんは食欲が落ちています。そんな時には消化が良く、糖分を含んだものを少量ずつあげるようにしてみましょう。まだミルクを飲んでいる赤ちゃんの場合にはそのままで大丈夫です。もしも赤ちゃんがミルクをあまり受け付けないような時には、ミルクを少量に減らして回数を増やすようにしましょう。
離乳食の初期段階の赤ちゃんは一旦中断しましょう。離乳食の中期段階の場合には一段前にもどし、赤ちゃんが食べ慣れているものを与えるようにしましょう。
下痢をしている赤ちゃんはとくに脱水に注意が必要になります。赤ちゃん用のイオン飲料やほうじ茶、麦茶などを与えるようにしてもいいでしょう。
オムツを取り替える時に注意を払う
下痢を繰り返す赤ちゃんのおしりはとても敏感になっています。今までどおりのオムツ変えでは刺激が強くなってしまう可能性もありますので、下痢の時には通常以上のケアが必要になります。
下痢のうんちは通常のうんちとくらべて刺激が強くなっています。赤ちゃんの肌のためにもすぐにオムツの取り替えをしましょう。お尻をきれいにする時にはふき取るのではなくシャワーなどで優しく汚れを落としてあげてください。
下痢の回数を重ねるたびに、お尻を通常どおりふき取ると赤ちゃんのお尻が荒れてしまうためです。そしてしっかりと洗い流すことでおしりを清潔に保つことができます。
おしりを洗った後には柔らかい布でおしりの水分を優しくとってあげましょう。お尻の蒸れを防ぐ必要があるからです。それでも湿気を肌に感じるようであれば、ドライヤーなどを使用しぬるい温風をあてて乾かしましょう。
赤ちゃんのお腹を温めてあげる
お腹の温度がさがることで赤ちゃんの胃や腸の機能が低下してしまう原因になります。下痢の時にはお腹を温めてあげて胃腸の活動をサポートしてあげるようにしましょう。
ちなみにウィルスや細菌によって下痢になってしまっている場合にはこちらは当てはまりませんのでご注意ください。
お母さんも気をつけて
赤ちゃんの下痢のケアをしてあげる時にはお母さんも注意が必要です。下痢のうんちの中にはウィルスや細菌が含まれています。常に赤ちゃんが第一優先のお母さんですが、オムツを変えた後には積極的に薬用石鹸などで手を洗うように心がけましょう。
受診が必要かどうかを判断するためには?
基本的に下痢をしていても熱がなく、赤ちゃんに食欲があって元気があり、通常通りの生活ができている場合には大丈夫でしょう。なにか新しい食べ物を摂取したことによる一時的な下痢なのかもしれません。
しかし赤ちゃんの顔色が悪く見るからに元気がない、食欲もない時や、嘔吐や熱の症状を伴う場合には一度受診してみると良いでしょう。
さらにうんちに血が混じっていたり、下痢の状態が1週間以上続いている場合には注意が必要です。これらの症状もお医者さんに相談しましょう。
ポイントは赤ちゃんの状態とうんちの状態
下痢かな?と感じた時には普段のうんちの状態を比べることに併せて赤ちゃんの状態もしっかり確認しましょう。
赤ちゃんの状態も通常のものと違う場合には、なるべく早くお医者さんに見てもらうようにすることで一刻も早く状況を改善することができるでしょう。