ヒヤッとする産後の尿漏れの原因と対処法

妊娠中の「尿漏れ」は知っていても産後の尿漏れは知らなかった。

そんなママも多いのでは?

長い妊娠の期間と大変な出産。

あわただしい子育てと続き、さらには尿漏れにも悩んじゃう。

原因と対処法を知り、尿漏れとうまく付き合いましょう。

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産後の尿漏れとは?

妊娠中の尿漏れは話に聞いてよく知っていたり、
妊娠前と少し違った排泄の感覚があったりと、
「なんとなく分かるような」そんな妊婦さんが多いのですが、
それが産後も続くことに不安を覚えるママが大勢います。

産後の尿漏れは、
立ち上がった瞬間や、くしゃみをした瞬間や、
何か物を持ち上げた時など、
腹部に力がかかった場合によく起こります。

産後の尿漏れは「腹圧性尿失禁」といい
この症状を訴える9割の患者は出産経験者です。

尿漏れは女性特有の現象で膀胱や尿道の働きが正常なら
これといった病気でありません。

産後の尿漏れは一般的です。

「よくあること」そんなふうに考えて、気持ちを軽くしてください。

ヒヤッとする産後の尿漏れの原因と対処法

 

なぜ産後の尿漏れが起こるのか

尿漏れの原因には以下のようなものがあります。

1.子宮に圧迫される

妊娠中は、子宮が大きくなります。

もちろん赤ちゃん自体も成長し、ママのお腹を圧迫します。

これが妊娠中の尿漏れです。

ですが出産後子宮が元に戻るには時間がかかり、
産後しばらく子宮は大きいままです。

膀胱に圧力がかかった状態が、産後も続きます。

子宮のサイズが元に戻るまで膀胱が圧迫されてしまいます。

このような「腹圧」の変化は、元に戻るのに時間が必要です。

いつもの状態なら「尿道をふさぐ力」が強く、
トイレに立った時だけ排尿する、そんなことが自然とできています。

大きくなった子宮の重さは尿道を塞ごうとする力より強く、
ちょっと力んだり、立ち上がったりした瞬間に、
ひやっとする尿漏れを起こします。

2.出産時の「いきみ」

出産時、妊婦は「いきます」。

通常ではそんな力を出せないほど出産で絞りだす力は強烈です。

これはママの証とも言えますが、出産時の強烈な「いきみ」は、
尿道周辺のじん帯、筋肉を疲労させその後しばらく「ゆるんだまま」
元に戻るには時間がかかります。

出産により「腹圧によって尿を絞り出す」、そんなクセがつくこともあります。

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産後の尿漏れの対処法

自宅で簡単にできる対処法があります。

家事、育児の合間を上手に使いトライしてみてください。

1.骨盤底筋を動かす

出産でバランスを崩してしまった骨盤周りを整えます。

仰向けに寝て両膝を立てます。
膝は揃えてください。
両腕は体に沿って伸ばします。

この状態でお腹にすこし力をいれ
尿道、膣、お尻の穴などこれらの辺りを意識しながら、
ぎゅーと力をこめます。

深く呼吸を吸いながら10秒です。

ふっと力を抜いて、呼吸を吐きながら体全体をゆるめる。

これを10セット行います。

排尿時に使われる筋肉を効果的に刺激するストレッチです。

尿をしている最中に意識的に尿を止める、これも有効です。

排泄に使われる筋肉を元に戻す。

育児の合間に行ってみてください。

2.座ったままのトレーニング

椅子に腰かけても行えます。

意識する場所は、やはり尿道、膣、お尻の穴です。
排泄する部分を意識します。

椅子に深く腰掛けたら肩に負荷がかからないように、
軽く肩力を抜きます。

尿道付近をぎゅーと締めます。
深い呼吸で行ってください。

息を吸いながら10秒、締め息を吐きながら力を抜く。

これを10回、繰り返します。

椅子に腰かけるやり方では、
お腹に力をかけないように片手をお腹にかけ、
腹筋を使わないようにしましょう。

トレーニングは継続してはじめて効果を期待できます。

諦めずに続けるようにしてください。

ヒヤッとする産後の尿漏れの原因と対処法

 

尿漏れ、こんなときは注意

尿漏れは8割の妊婦さんが経験します。

どんな場面が多いのでしょうか?

1.くしゃみとセキ

この瞬間の尿漏れが一番多く、
ちょっとした腹圧の変化が、尿漏れにつながります。

恥ずかしがらずに尿もれパッドを!

事前の準備をしておきましょう。

2.トイレに座る前に……

便座に腰を降ろす、その前にちょろりと尿漏れ。

これは筋肉の弛緩によるもので、
思ったより早く尿がでてしまうので
トイレは我慢しないようにしましょう。

3.友達と大笑い

友人とお喋りをしていて、大笑い。
そんな楽しい瞬間に、尿漏れ。

ちょっとした事で起こってしまいます。

尿もれパットの用意を忘れずに産後を乗り切りましょう。

ヒヤッとする産後の尿漏れの原因と対処法

 

尿漏れは恥ずかしがらず

妊娠中の8割の妊婦さんが、産後は、20代の妊婦の4割、
30代の妊婦の5割が産後の尿漏れを報告しています。

自分だけじゃないの?
と深刻に悩まずに、事前の対処で乗り切りましょう。

尿漏れが続く長さには個人差があります。

それでも3カ月から半年、これくらいの期間で収まります。

また産後のガードル、コルセットは
骨盤やお腹を強く締めるので、子宮や膀胱に圧力がかかり、
骨盤の底の筋肉、骨盤底筋に負担がかかってしまいます。

尿漏れを悪化されることがあるので
使用には注意するようにします。

多くのママが、人には言いずらいけれど産後の尿漏れに悩んでいます。

時間を決めてトイレに行く習慣をつけ、
尿もれパッドを常備するなど、
しっかりと対策を立てるようにしましょう。