妊娠高血圧症候群の症状と予防法

 

妊娠すると妊婦さんは様々な体調の変化に
戸惑うことも多いと思います。

つわりや腰痛など、これまで普通にできていたことが
大変になってきたりしますね。

そんな妊婦さんの体調の変化の1つに
妊娠高血圧症候群という症状があります。

もしかしたら聞いたことがないという方もいるかもしれませんが、
約20人に1人の割合で発症してます。

妊婦さんの誰でもが発症する可能性のあるものです。

広告

 

妊娠高血圧症候群とは

妊娠高血圧症候群は、
昔は妊娠中毒症と呼ばれていました。

妊娠高血圧症候群のはっきりとした原因はわかっていません。

妊娠高血圧症候群とは、
妊娠20週から分娩後12週の間に
高血圧や尿たんぱく、1週間に500g以上体重が増えた場合、
妊娠高血圧症候群の診断を受けます。

妊娠高血圧症候群の発症が多いのは、妊娠後期です。

恐ろしいのは重症化した場合です。

妊娠高血圧症候群が重症化すると、
母子ともに死亡してしまうリスクを伴っているからなんです。

現代では定期的な妊婦健診があり、
病院で出産する人がほとんどなのであまり心配はいりませんが、
60年以上前は、自宅で出産する人がほとんどでした。

当時は妊娠高血圧症候群で
年間約2,000人もの妊婦さんが命を落としていました。

現在、妊娠高血圧症候群で亡くなってしまう妊婦さんは
年間で約20名ほどです。

妊娠高血圧症候群の症状と予防法

 

症状とママ、赤ちゃんへの影響

妊娠高血圧症候群の症状は、
むくみ、頭痛、めまい、倦怠感などです。

むくみが出たからといって、
妊娠高血圧症候群と決めつけてしまうのは早すぎます。

妊娠中にむくみの症状を訴える妊婦さんは以外に多いんです。

割合的には妊婦さんの約30%の方がむくみを感じています。

他の頭痛やめまい、倦怠感も
妊娠中にはよく見られる症状ですから
なかなか自分では気づきにくいんです。

妊娠高血圧症候群の妊婦さんへの影響は
子癇(痙攣)、常位胎盤早期剥離、
出産後の高血圧・腎臓病などがあります。

特に子癇は痙攣状態が続くとショック状態に陥り
母子ともに死亡する場合もあります。

妊娠高血圧症候群の赤ちゃんに対する
影響としては、発育不全、低出生体重児、低酸素症などがあります。

妊娠高血圧症候群になると、
子宮や胎盤の血液量がだんだんと減少していきます。

そうなると赤ちゃんに栄養や酸素が行き渡らなくなりますから、
こういった影響が出てしまうんです。

後遺症が残ってしまう場合もあります。

広告

 

妊娠高血圧症候群になりやすい人

妊娠高血圧症候群になりやすいのは
高年齢妊娠、腎臓などの持病がある、
多胎妊娠、肥満、感染症がある、
前回妊娠高血圧症候群だったという場合になりやすいとされています。

肥満体型の人は注意が必要ですが、
逆に痩せすぎている人も妊娠高血圧症候群になりやすいんです。

また過度なストレスで自律神経や腎機能が低下すると、
尿たんぱくや高血圧の原因になり
妊娠高血圧症候群になりやすくなります。

妊娠高血圧症候群の症状と予防法

 

予防するためにする事

妊娠高血圧症候群を予防は、
日常生活のちょっとしたことでできます。

体重を増やさないようにしたり、
高カロリーや塩分の多い食事を避けたり、
ストレスをためないように上手に発散させることで
妊娠高血圧症候群を予防するできます。

特に塩分を摂る量には注意が必要です。

もともと日本人は普段の食生活の中で
塩分を摂り過ぎだと言われています。

塩分は1日8g以下を目標に食生活を見直してみましょう。

ただし、極端に塩分摂取量を減らすと、
血圧が上昇してしまうことがわかっています。

あまり極端に走らずいつもより少し減らすという
感覚で塩分摂取量を調節しましょう。

妊娠高血圧症候群になりやすい人は毎日の食事には十分注意しましょう。

妊娠高血圧症候群の症状と予防法

 

妊娠高血圧症候群の治療法

妊娠高血圧症候群と診断された場合、
きちんと治療を行うことで、
母子へのリスクを回避することができます。

まずは日常生活の指導として、食事指導を受けます。

タンパク質や塩分を極力控え、
カロリーも意識した食事をするよう指示を受けます。

また長期間、高血圧が続く場合には薬を使った治療も行われます。

薬を使って高血圧を抑えるんです。

妊娠中の薬の使用は気になりますが、
今の状態の方が危険であると
判断された場合には薬を使った治療を行います。

薬での治療を行う場合には
医師から薬による赤ちゃんへの影響など
説明がある場合がほとんどですが、
わからないことや不安なことは事前に確認しておきましょう。

妊娠高血圧症候群で出血がある場合は入院が必要になります。

入院期間は個人差がありますが、数週間~数ヶ月の入院が必要となり、
血圧や尿タンパクを管理されます。

入院中は絶対安静です。

退院したあとも自宅安静となります。

妊娠高血圧症候群の症状と予防法

 

神経質にならずに楽しいマタニティライフを

妊娠生活にストレスは厳禁です。

たくさんのストレスを受けてしまうと、
赤ちゃんに必要な栄養や酸素の供給がうまくいかなくなってしまい、
赤ちゃんにも影響が出てしまいます。

妊娠高血圧症候群と診断を受けてしまうと、
神経質になってしまったり、余計なストレスを感じてしまうことも。

食事制限や安静など、辛い場合もありますが、
元気な赤ちゃんを産んであげるため、あまり神経質になりすぎずに
楽しいマタニティライフを送りましょう。