妊娠初期に体温が低下してしまった場合の正しい対処法

女性の基礎体温は、月経による
ホルモンバランスの変化から
周期的に変化します。

月経の終わりかけからの
「卵胞期」は体温が低く、
排卵日から次の月経にかけての
「黄体期」は体温が高くなります。

基礎体温の周期に合わせて
心身のコンディションも周期的に
変化し、体調を左右します。

月経前症候群や腹痛などは、こうした
月経周期と連動しているのです。

そんなデリケートな女性ホルモンは、
妊娠をすると月経がある時とは
別の変化を始めます。

普段と違うと不安に思うかもしれませんが
基本的な知識を身につけておけば
冷静な対処が可能です。

妊娠初期の基礎体温について、詳しく
調べてみましょう。

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妊娠初期の体温

妊娠をすると黄体ホルモンが分泌される
影響で、
初期のうちは36.5-37度ほどの
高温期が続きます。

12-14週目頃まで続けて高温期となり、
黄体ホルモンの分泌が緩やかになる
15周目以降は低温期の体温に。

”ここしばらく常に熱っぽい”と感じて
妊娠を疑う方もいますね。

したがって
妊娠初期に高温期が続くのは自然な
ことですが、体温が下がってしまう
ことがあります。

本来なら高温期のはずなのに、
「なぜこんなに低いのだろう」と
不安に思ってしまうかもしれません。

原因によっては危険性がある場合も、
全く心配がない場合もあるので
一概に「良くない」とは言えません。

まずは原因が何か考えてみましょう。

 
妊娠初期に体温が低下してしまった場合の正しい対処法

 

体温低下は流産の兆候か

妊娠初期に体温が低温期並みに下がると
流産の兆候だという噂があります。

確かに、妊娠6-7週目は流産の可能性が
高まる上に防ぐことが難しい時期なので、
体の調子にいつも以上に注意するべき
タイミング。

けれども
基礎体温が多少下がったからと言って
流産するかどうかは分かりません。

もしも体温の下がり方が急激であったり、
体温の変化と同時に体調が悪化する場合は
要注意です。

胎児がお腹の中で亡くなる稽留流産の
可能性もあります。

また、不正出血や痛みがある場合も
迷わず産婦人科を受診しましょう。

体温の低下というのは1つの指標に
過ぎません。

医師の診察が確実です。

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妊娠初期の体温が下がる理由

妊娠初期の基礎体温が下がる理由は様々。

単なる測り間違いから流産の危険性まで
考えられるものは主に6つです。

気温の変化

寒波などで外気の気温が急激に下がり、
自然と体温が下がる場合です。

寒くて体温が下がるのは自然なことなので
気にする必要はありません。

暖かくして過ごしましょう。

誤差

基礎体温を測る時間が日によって異なると
体温はブレやすいもの。

時間によって体温は多少上下しているので
心配ありません。

また、立ち上がった体勢で測っているのに
寝た状態で測るなど、体勢が変わると
体温も変わります。

毎日同じ時間や同じ体勢で測るように
しましょう。

ちなみに、体温計を買い替えた時にも
前の体温計とは数値が多少ズレる可能性が
ありますが、心配はご無用です。

妊娠初期に体温が低下してしまった場合の正しい対処法

 

インプランテーションディップ

妊娠初期の高温期に、数日間だけ体温が下がる
現象を
「インプランテーションディップ」
と呼びます。

一時的なものなので心配は要りません。

受精卵が着床した

受精卵が着床したタイミングで一時的に
体温が下がります。

着床できたということは、
心配どころか順調な証。

全く問題はありません。

黄体ホルモンの分泌が落ち着いた

高温期は胎盤を作るために、
黄体ホルモンが多く分泌される時期。

妊娠初期の体内は、胎児が育つ
環境作りに必死です。

胎盤が出来上がり、黄体ホルモンの分泌が
落ち着いてくると低温期の体温に
戻ります。

胎盤ができる時期は
平均的には妊娠12-14週ですが、
あくまで平均なので人それぞれです。

黄体ホルモンの分泌が穏やかになれば
12週より前に体温が下がり始めます。

こちらの原因も順調に進んでいるので
心配はご無用です。

流産の兆候

最も怖いのが流産の兆候です。

体温が急激に低下したり、体の状態に
変化があれば病院を受診しましょう。

ただし、妊娠初期の稽留流産では
胎児が胎盤に留まっていて黄体ホルモンの
分泌が止まらず、流産していても
体温が下がらないことがあります。

この場合は”兆候”ではなく、
既に流産してしまっています。

8週目以降は流産の可能性がぐっと
下がりますが、7週までの急激な変化は
検査をした方が良いでしょう。

妊娠初期に体温が低下してしまった場合の正しい対処法

 

まずは相談を

妊娠という神秘的な現象は、
人生に何度も経験する訳ではないので
自分では分からない部分が多いもの。

心や体に少しでも不安な点があれば
迷わず産婦人科に相談しましょう。

同じ女性といっても体質は人それぞれ。

先輩ママさんやお母様に聞くよりも
専門的で確実な解決策が見つかりますよ。