赤ちゃんを抱っこしている時などに赤ちゃんが急にエビ反りをして「嫌~!!」と言わんばかりに力を入れることがありませんか?そんな時両親はびっくりしてしまうかと思いますが、赤ちゃんが急に反る理由、ご存知でしょうか?
体を反る理由を理解した上で、しっかり赤ちゃんの状態を把握してあげられれば赤ちゃんは今以上にもっとご機嫌になってくれるでしょう。
反り返る時期について
赤ちゃんが寝ている時や、抱っこされている時にここぞとばかりに反り返ることがあります。なにかあったのか!?と親であれば驚いてしまうことでしょう。
基本的に新生児期である1ヶ月ころから反り返りの行動が出始めると言われていて、半年から1年の間に反り返りの動作が少なくなり、1歳をすぎるころにはピタリと止まるとされています。
ここで知っておいてほしいのが、赤ちゃんは基本的に自己表現方法が限られているということ。反り返る動作、泣く動作、そして奇声を上げる動作は赤ちゃんにとっての最初の自己表現になります。
反り返りがあるからといって赤ちゃんに異常があるわけではなく、あくまでも赤ちゃんの限られた自己表現だと理解すれば心配な気持ちも落ち着くのではないでしょうか。
赤ちゃんが反る理由
赤ちゃんが体を反り返すのにはちゃんとした理由があるとされています。代表的な5つにポイントを絞りながら説明します。
背中が不快になっている
赤ちゃんは体温が高く汗をかきやすいものです。さらに生まれたばかりの赤ちゃんはまだ体の筋肉が完全に発達していない状態で、思ったように体を動かすことができません。
短時間でも仰向けで寝転んでいるだけで背中が体温で蒸れてしまったり、汗をかいていて不快な思いをしてしまうこともあるでしょう。そんな時に体を反り、少しでも状況を改善させようと自然に動くのです。
お腹が空いている
先に説明した通り、赤ちゃんの自己表現方法は限られています。お腹が空いた時には食事の必要をお母さんに知らせる必要がありますので、体を反り返し空腹の不快感を知らせてくれます。
抱っこされたくない
赤ちゃんが何かに夢中になっている時、そしてご機嫌が斜めなときなどに無理やり抱っこすることで「嫌~!」と反発し、反り返る動作を見せることがあります。この時の体を反る行動には抱っこされたくない、邪魔されたくないという感情表現が含まれています。
力の調整ができない
赤ちゃんはお母さんのお腹の中で体を丸ませながら長いこと過ごしてきました。生まれてから初めて背筋を伸ばすことができるようになるのですが、初めて使う筋肉なので力加減の調整がなかなか上手にできないため、体が反り返ったような状態になってしまいます。
寝返りの予行練習
生後4ヶ月未満の赤ちゃんが体を反り返る動作をくりかえすのは、将来の寝返りのための予行練習だとも言われています。
首がすわりかけてきている頃に多く見られるこの反り返りは、少しずつ成長しながら体に筋肉をつけ、自力で体を動かそうとする本能によって起こります。
赤ちゃんが反る時の対処法
赤ちゃんが反り返る動作を頻繁に行う場合、どうしたらいいのか困ってしまいますが、実は対処法もあるのです。
赤ちゃんがどの状態にいるかによって対象方法がことなりますのでしっかりと見極めてあげてください。
背中を快適にしてあげる
赤ちゃんが仰向けの時に体を反り返したり、機嫌が悪くなっている場合には背中の状態を確認してあげましょう。きっと赤ちゃん自身の熱で蒸れてしまって気持ち悪い思いをしているはずです。
必要であれば新しい洋服に着替えさせてあげる、さらに湿った背中を拭いてあげることで赤ちゃんも快適になることでしょう。
抱き方を変えてみる
さっきまで静かに抱っこされていた赤ちゃんが急に何を思ったのか体を反り不機嫌になることがあります。この場合には赤ちゃんの感じている「抱き心地」が悪いためかもしれません。そんな時には抱っこするポジションを少し変えるだけで落ち着いてくれることもあります。
縦向きや横向きに抱っこし直してあげたり、もしくはお父さんに抱っこを変わってもらうことで不快だった抱き心地が解消されることでしょう。
うつ伏せにしてあげる
寝っ転がっている状態であかちゃんが反りをするような状況があり、なおかつ背中の状態も問題ない時には寝返りの練習をしている可能性があります。
そんな時には赤ちゃんの寝返りを手助けしてあげましょう。赤ちゃんを一時的にうつ伏せ状態にしてあげることで赤ちゃんもご機嫌になるでしょう。
うつ伏せにする際には長時間にならないように注意しながら見守りましょう。あくまで短時間だけということを忘れずに、さらに赤ちゃんがちゃんと呼吸できているかもしっかり確認するようにしてください。
こんな反り方は異常のサインかも
赤ちゃんが反り返る原因として、脳性麻痺や自閉症など脳に問題がある場合があるということを聞いたことがある方もいるかと思います。
通常の反りと、先に説明した脳に異常がある場合の反りは似ているようで違っています。脳に異常がある場合の反りの代表的なものをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
反る動きを赤ちゃんが行っているかどうか
チェックするポイントとして、反り返る動作がある時、それが赤ちゃん自身が欲して行っているのか否かということが重要になります。
もしも赤ちゃんが起きている状態でも寝ている状態でも体が反り返っている、反り返る時に体がねじれていて不自然になっている場合、さらに反り返るときに体自体が張っているなどの場合には注意が必要になります。
もしも何か思い当たるようなことがあれば小児科を受診して相談してみてください。
反り返る動作は赤ちゃんの成長の証
なかなか自己表現が思うようにできない赤ちゃんは小さい体を一生懸命使いながら、何かを訴えたりしているものです。
もしも赤ちゃんが体を反らしたときにはどんな状況に赤ちゃんが置かれているのかをじっくり観察し、赤ちゃんが少しでも快適な環境になるように心がけてみましょう。