周りの友達と比べて背が低いと、このままで大丈夫なのか心配になりますよね。栄養不足なのか、何か原因があって伸びないのか、また背がなかなか伸びないことでそれがコンプレックスになることもあります。成長期になかなか背が伸びないと親としても何かできないかと考えてしまいます

昔より平均身長は伸びていますが、見た目のバランスややっているスポーツなどで、「もう少し背が高くなりたい」と考えることもあるでしょう。そこで今回は、背がなかなか伸びない原因と共に、整体で身長は伸びるのか、また、背が高くなるように何をすべきかを詳しくご紹介します。

低身長のチェック方法

いつも背の順だと前にいる、また一緒に遊ぶ友達のグループの中で一番背が低いなど、成長期に背が伸びていないと不安になりますよね。ただし身長の伸び方には個人差がありますので、逆に心配しすぎるのも子供にとってはプレッシャーにつながりかねません。まずは本当に身長が伸びない「低身長」なのかを確認する必要があります。

低身長かも?注意したいポイント

・周りの子供に比べて小さい
・兄弟などがいる場合、下の子と身長が変わらない
・定期検診で医師に背が低いと指摘されたことがある
・生まれた時体が小さかった

心当たりがある場合は、成長曲線で平均と比較してみましょう。成長曲線は、平均身長と平均体重を年齢の変化によって曲線にしたグラフのことです。それと子供の身長と体重を定期的に測ってグラフにし、その幅が平均からかけ離れていないかをチェックする方法です。もちろん成長する段階には個人差がありますが、あまりにも平均からかけ離れている場合には、成長障害の可能性があるため、病院の診察が必要となります。

成長障害には、特定の原因が考えられるものと、病気などではなく家族が皆背が低いといった要因から背が伸びないことも考えられます。ただし個人では判断しきれない部分なので、専門家の意見を聞くようにしましょう。

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背が低い理由

身長がなかなか伸びない低身長には、いくつかの原因が考えられます。

ホルモンの異常によるもの

成長ホルモンの不足により、だんだんと同世代の平均身長との差が開いていきます。また正常に成長していた子供が、なんらかの原因で急に成長ホルモンの分泌が阻害されて身長が伸びなくなることもあります。脳下垂体の異常などで起きるホルモンの分泌不足については、突然身長が伸びなくなりますが、それまでは正常であることが多く、発見がしづらい面があります。

小さく生まれたことによるもの

母親のお腹の中にいた時に、平均の身長や体重より小さく生まれることをSGAといいます。通常は出生時に医師が判断します。ただSGAで生まれたとしても、そのうちの9割は2歳から3歳ぐらいまでに標準の身長や体重に追いつくので問題はありません。ただし残りの1割は成長が追いつかないため低身長になります。

染色体が原因によるもの

女子に起こるターナー症候群とプラダー・ウィリー症候群があります。ターナー症候群はX染色体の欠失もしくは構造異常によって起こります。二次性徴と同時期に起きる性徴スパートが起こらず、小学生になると平均値から遠ざかります。プラダ−・ウィリー症候群は、15番染色体の変異が原因です。1万人から1万5千人に1人の割合で起きる発達障害の一つとされています。

臓器の異常によるもの

心臓や腎臓、肝臓、また消化器などの内臓の病気によって成長が阻害されることがあります。

骨や軟骨の異常によるもの

成長ホルモンが正常に分泌されているにもかかわらず、成長しない場合には、骨や軟骨になんらかの異常が起きていると考えられます。その原因の一つが軟骨無形成症です。発症は10万人に3人から4人の割合で、遺伝ではなく突然変異により発症します。

心理的、社会的な要因によるもの

家庭内でのストレスや親の愛情を与えられない愛情遮断症候群が原因によって低身長が起きることがあります。虐待だけでなく過干渉や過保護といったこともストレスにつながります。

その他、親の片方、もしくは両方に病気ではなく身長が低い人がいる場合にも子供の身長が低くなることがあります。原因によってはホルモン治療によって改善することもあります。

整体で背は伸びる?

整体に行ったら身長が伸びた、という話はよく耳にします。ただしそれは、身長が低い全ての人に整体を受ければ身長が伸びるということではなく、ある条件が当てはまれば身長が伸びる可能性があるということです。そのため、整体は身長を伸ばす方法として有効ではありますが、それだけでは身長を伸ばすことはできないということになります。

骨格を矯正することで身長が伸びる手助けになる

猫背や姿勢不良などの他、常に座ってばかりといった姿勢で過ごしていると、骨の間の緩衝材の役目を果たしている椎間板が常に押しつぶされる状態になります。また内臓を圧迫しているため、血液の循環も悪くなり、体に十分な栄養が行き届かない状態になります。そのため体が縮んだ状態になってしまいます。整体ではこの状態から正常な姿勢に伸ばす手助けをしてくれるので、姿勢が正しくなった分身長が伸びたように感じられます。

成長ホルモンの分泌に影響する可能性もある

整体で体の歪みが整えられることで、結果的に成長ホルモンの分泌が正常に戻り、そのために身長が伸びるということもあります。ただしこの分泌も整体を受けただけでは改善されるわけではなく、精神的な原因を取り除いたり、食事での栄養面の改善といったことも必要となります。

つまり整体によって体の歪みや姿勢を正すことで、今まで低く見えていた身長が伸びたように見えるということになります。整体を受ければすぐに身長が伸びるというわけではありませんので、整体を受ける際にも十分に注意が必要です。整体を受けて逆に体を痛めると、身長が伸びないばかりか逆に支障が起きる可能性もあります。

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背を高く見せるには?

身長が伸びるかどうかは個人差もあるため、普段から身長を高く見せる方法を実践しましょう。

姿勢を正す

子供の頃からゲームやスマホに触れることが多い生活を送っていると、猫背になりがちです。意識して姿勢を正す、また周りの家族も常に姿勢をチェックして、正しい姿勢を保つように注意するようにしましょう。

ヘアスタイルを工夫する

スタイリングする際、トップにボリュームを持たせると、背が高く見えます。自分でセットが難しい場合には、美容院でパーマをかけることも考えましょう。

ファッションを工夫する

着る服やアイテムなどで背を高く見せる工夫をしましょう。

帽子をかぶる

帽子をかぶると視線を上にそらすことができるので、背が低いことを気にしなくて良くなります。帽子の色は明るめのものを選ぶようにしましょう。

アクセサリーは小さめのものを選ぶ

帽子と同じように視線をそらす役目をしてくれるのがアクセサリーです。ただし小さめのものを選びましょう。ボリュームがあると逆効果になります。

ヘアスタイルを工夫する

ロングヘアよりはショートヘア、また髪の毛をたらすよりはまとめてアップにすることで首回りがすっきりして見えるので、背を高く見せる効果があります。

服は体のサイズに合ったものを選ぶ

トップスが長めだったり、だぶついたズボンなどをはくと、バランスが悪くなり背を低く見せてしまいます。体のサイズに合った服を選び、できればスリムなものを選ぶようにすると、引き締まって見えるため背を高く見せることになります。

服のカラーは寒色系を選ぶ

赤やオレンジ、黄色やベージュといった暖色系の色は、膨張して見せる効果があるためおすすめできません。黒やネイビーなどの寒色系の服を選ぶようにしましょう。

ストライプ柄のトップスを選ぶ

縦線は視線を集めるため、背の低さをカバーします。ただし太いストライプは逆効果になるのでさりげないストライプを選ぶようにしましょう。

靴に工夫をする

ハイヒールを履くといった方法もありますが、年齢的に難しいこともあるので、シークレットシューズやシークレットインソールを使う方法がおすすめです。ただしあまり高くしすぎると歩きづらいといったことも起きるので、極端な高さにするのではなく低めのものから試してみるといいでしょう。

背を伸ばすには何をするべき?

身長を伸ばすには、整体などの外部からの刺激だけではなく、毎日の生活から改善していくことが必要です。はっきりとした原因が分かれば、治療の方法もありますが、まずは生活改善から始めてみましょう。

バランスのとれた食事を心掛ける

偏った食生活は肥満につながり、ますます背を低く見せる原因となります。成長に必要な栄養素を積極的に摂ることも必要ですが、バランスのとれた食事をするようにしましょう。必要な栄養素としてはタンパク質がありますが、脂肪のあまりない鳥のささみや胸肉、魚、大豆製品などの植物性タンパク質の割合を多く摂取するようにしましょう。さらにカルシウムや亜鉛といったミネラル、骨や筋肉の成長に必要なビタミンDを意識して摂ることも必要です。

運動を積極的におこなう

成長期は体を積極的に動かすことが身長を伸ばすことにつながります。最低でも30分以上は体を動かすこと、またしっかり太陽の光を浴びることも必要です。ただし筋トレは正しい方法でおこなわないと逆に体を痛めることになるので注意が必要です。チームスポーツだと、周りと一緒に常に体を動かすことになりますのでおすすめです。

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良質な睡眠を取る

成長ホルモンは夜寝ている時に分泌されます。日中体を動かして疲労した筋肉の修復がおこなわれるのも寝ている間です。寝る前はリラックスし、スマホやテレビなど目を刺激する者は見ないようにすることも大切です。また寝る時間や起きる時間はきちんと決め、生活リズムを作ることも必要です。

成長は思春期を過ぎても止まらないことを覚えておく

周りと比べて小さいのではないか、と悩む子供は多くいます。また「小さいね」といわれることがプレッシャーやストレスになることもあります。身長の伸びは個人差があるため、思春期に一気に伸びることもあれば、毎年少しずつ伸びることもあります。20歳になるまでは伸びる可能性があるので、その可能性を前向きに受け止めて過ごすようにしましょう。

意識して体を伸ばす

寝る前にストレッチをする、体を思い切り伸ばすといったストレッチをすることで、身長を伸ばす手助けになります。整体で一時的に身長を伸ばすよりも、毎日の積み重ねで体を柔らかくし伸ばす手助けをすることも必要です。

また身長を伸ばすには水泳もおすすめです。全身運動で関節に負担をかけず、体を伸ばすことができます。足や背中を伸ばすので、姿勢の改善にもつながりますので、ぜひ運動をするなら水泳も取り入れてみましょう。