赤ちゃんはよくくしゃみをしますが、あまりに頻繁だと風邪なのか、それともなにかアレルギーの影響なのかと色々考えてしまいます。赤ちゃんのくしゃみが起きる原因とともに、病気の兆候でないかを見分ける方法について、詳しくご紹介します。
くしゃみが頻繁に出る理由
新生児はくしゃみが出ることが多く、その回数も頻繁です。寒いのか、風邪なのかと心配になりますが、新生児のくしゃみにはちゃんと理由があります。
1.鼻毛がまだ生えていない
大人の鼻の穴には鼻毛が生えており、この鼻毛が外部から侵入するほこりやウイルス、細菌といった異物を捕まえます。しかし新生児にはまだ鼻毛が生えていないため、そのまま異物が鼻に侵入してしまい、防御反応としてくしゃみが出てしまいます。
2.鼻の粘膜が薄い
新生児はお母さんの胎内にいた時には鼻呼吸をしておらず、外に出てきて初めて鼻呼吸を始めます。そのため鼻の粘膜がまだ弱く、空気を体内に取り入れる際、入ってきた空気を調節したり、空気に混じっている異物を防ぐ力がありません。そのため刺激を受けやすく、くしゃみが頻発します。
くしゃみが出るのはこんな時
新生児がくしゃみをする場合、様々なことが原因として考えられますが、特にくしゃみが出やすいのは、次のような時です。
急に部屋が明るくなった時
暗い部屋が急に明るくなった時や、朝カーテンを開けた時、また目を開けた時など、自分の周りの明るさの変化でくしゃみが出ることがあります。生まれる前までは、明るさに差がない場所にいたため、明るさの変化に対応できないためです。
温度の差による刺激
部屋を移動した時、服を脱いだ時や着た時、また外に出た時や人が側を通って空気が揺れた時に起きる、風による温度の変化にも新生児は反応してくしゃみが出ます。
湿度の変化による刺激
風呂場や洗面所など、湿気の多い空間に入った時、また乾燥した部屋に移動した時など、湿度の変化にも鼻が刺激されるため、くしゃみが出ます。
ほこりによる刺激
外に出た時や、車から降りた時、風などで巻き上げられたほこりなどがくしゃみの原因になります。また締め切った部屋で、人が移動する際に巻き上がるほこりも刺激となります。
お腹の刺激
うんちやおしっこが出た時、また出そうな時にくしゃみが出ることもあります。体の中の動きも、くしゃみが出る刺激となります。
くしゃみを減らす方法は?
鼻の機能が未熟なことから起きるくしゃみがほとんどであるため、そこまで心配することはありませんが、たかがくしゃみと思っていたら風邪を引いてしまった、ということにもなるのが新生児です。
日頃から周りの大人が、新生児のくしゃみに対応することが必要です。以下のことを毎日の生活から気をつけるようにしましょう。
ほこり、ハウスダストを減らす
部屋の中のほこり、ハウスダスト、また動物の毛なども新生児の鼻を刺激する原因となります。まめに拭き掃除をする、カーテンを洗うといった対策のほか、服についたほこりをまめに粘着テープで取る、空気清浄機を設置する方法も有効です。
部屋の換気をまめに行う
ほこりを取り除くためにも、換気を行い、空気を入れ換えましょう。締め切った部屋は乾燥しやすくなります。
赤ちゃんはベッドなど床から離れた場所で寝かせる
床に布団を敷いて寝かせていると、人の出入りだけでほこりが舞い、ほこりを吸いやすくなります。ベビーベッドになるべく寝かせるようにし、シーツをまめに取り替えるようにしましょう。
布団やマットは定期的に取り替え、天日干しする
ダニやハウスダストを取り除くためにも、布団やマットは定期的に取り替えましょう。また外に干せない時には掃除機をかける、布団乾燥機を使うといった対策も取り入れましょう。
部屋を加湿する
空気が乾燥しているとウイルスや菌が繁殖しやすくなるため、加湿器を使って部屋の湿度を正常に保ってください。加湿器がない家庭でも、部屋に濡れたバスタオルを干したり、洗濯物を少し部屋に干しておくだけでも有効です。
部屋の温度差をなくす
エアコンを使って温度調節をする、浴槽のふたを開けておいて、風呂場と脱衣所の温度差をなくすといった対策も有効です。
様子を見て、服や毛布を増やす
新生児は暑がりで、大人が寒いと思っていてもそうでないことの方がほとんどです。しかし外に出る時や、くしゃみを何度もするからといって厚着にしたり、毛布を掛けることでかえって汗をかいてしまい、それが冷えて風邪を引くこともあります。よく様子を見て、重ね着をさせるべきかどうか考えましょう。
また汗をかいている場合は、早めにタオルで拭き取る、服を着替えさせるなど対処しましょう。
こんな時にはすぐ病院に!くしゃみとともに出る病気のサイン
くしゃみが風邪などの病気や、アレルギーが原因でくしゃみが出ている場合は、病院で早急に診察を受け、治療を行うことが必要となります。くしゃみだけでなく、他の症状が出ている時には、注意が必要です。
風邪を引いている時の症状
くしゃみだけでなく、以下の症状も一緒に出ている場合は風邪の可能性があります。
・咳をしている
・鼻水が出ている
・熱がある
・食欲がない
・ぐずる、元気がない
熱がなくてもインフルエンザにかかっていることもあります。普段と違う様子はないかどうか、よく観察してから病院に行くかどうかの判断を下すようにしましょう。
アレルギーによる反応が出ている場合
特定の環境や、特定の対象とともにいる時にくしゃみが出る場合は、アレルギーによるものであることも考えられます。
外に出た時だけ、エアコンをつけた時だけ、また犬や猫と一緒にいる時だけ、といったいつも同じ環境や対象のいる場所でくしゃみが出る、また合わせて目が赤くなる、涙や鼻水が出続けるという症状が出た際は、病院にて診察を受けましょう。
アレルギーには様々な要因があり、それを突き止めることは困難です。食べ物に反応して症状が出ていることもありますので、いつもと違う様子が見られた場合は早めに診察し、赤ちゃんを楽にしてあげてくださいね。