自分の可愛い子供が、母親や父親に甘えてきてくれるものほど、親としての幸せを感じることはありませんね。子供の成長の喜びを感じながらも、「いつまでもこのままでいて欲しい」と思うのが、親心でもあります。
しかしながら、可愛く甘えん坊の我が子を見て、このままで大丈夫だろうか?と不安に感じてしまう親御さんも多いと聞きます。今回は甘えん坊の子供を持つ方へ、気になる甘えん坊の子供に対する正しい接し方について、ご紹介します。
甘えられない(愛情不足)の子供はどうなる?
まずは子供が親に甘える背景を理解する必要があります。子供はいつでも、親からの愛情を必要としています。そして甘えるという行動を通して、親から自分の存在を認めてもらったり、寂しさや不安な気持ちを解消しているのです。この甘えるという行動は、子供としていたって自然なものなのです。
しかし、子供の頃に十分な愛情を受けられず、甘えたくても甘えられない子がいることも事実でしょう。そのような子供の特徴として、自分の気持ちを認めてもらいたいが、その願いが通らないために欲求が満たされず、わがままを言ったり、駄々をこねたり、自分に自信がなくなり人間関係が苦手になる傾向にありあります。
さらには不安な気持ちが何かしらの「癖」になって現れるケースも認められています。そして、そのような状態が続くと、表情が乏しくなったり、最悪の場合には精神的なものから病気にかかる可能性があるほど、子供にとって「心から甘える」ということは大切なものだということが分かるでしょう。
甘えん坊の子供の将来は大丈夫?
可愛い我が子がいつまでも母親から離れず、どんな時でも一緒に居たがってくれることは、親としては嬉しい反面、将来親がいなくとも1人で行動できるようになるのかな?甘えグセがついて甘ったれな子供にならないかな?などと今後に不安が募る方もいるのではないでしょうか。
中には、子供が抱っこしてと甘えて近寄ってきても、「子供に甘やかし癖をつけたくないから」といって、子供をあまり抱っこしない親御さんもいることでしょう。しかし甘やかすことと、子供を甘えさせてあげることは別物であるということを、ここでいったん理解するべきです。
基本的に、子供が甘えてきた時は、そのまま甘えさせてあげて問題はないでしょう。子供が必要とする愛情を十分に与えてあげてください。先に説明した通り、子供が甘えてくることはあくまで自然なことで、成長過程で必要なものなのです。
しっかりと子供が親に甘えられて育つことができれば、ゆくゆくは甘え上手で愛され上手な子に育つでしょう。親からの愛情をしっかりと受け、甘えてこられた子供は自分に自信がつく、いわゆる自己肯定感の高い子供となるのです。
甘えん坊の子供への接し方
可愛く甘えてくる我が子に対して、できるならば全てを受け止めてあげたいと思うのが親心です。しかしながら、両親も100%子供に構ってあげることはできません。仕事に行く予定もあるでしょうし、外出したり、家事をしたり、親も親なりに毎日忙しいのです。
甘えてくる背景には、愛情が欲しいと思う子供の気持ちが絡んでいると感じると、「余計にどうしようもできない!」と考える方もいることでしょう。しかしながら、ポイントをしっかりとおさえながら子供に対応することで、子供への愛情を失わずに事情を子供に理解してもらうことができるのです。
ダメだということを伝える
子供がどんなに甘えてきても、母親が外出しなければならなかったり、どうしても手が離せない時があるでしょう。そんな時は、伝え方に気を付けながら「どうしてダメなのか」というルールを教えてあげましょう。
「ママは今からお出かけしないといけないの。お利口にお留守番ができたら、ママは嬉しいな!」「ママは今からご飯を作らないといけないの。もうすぐで終わるから、終わったら一緒に遊ぼうね」「パパは今お仕事をしているから、それまではママと一緒に本を読もうね」
など、事情をしっかりと説明してあげることで子供自身にどうして今甘えられることができないのか、ということを理解させてあげましょう。その代わり、しっかりと待つことができた時には、大袈裟なくらい褒めてあげることを忘れないでください。
甘やかさない
先に説明した通り、子供を甘やかすことと、甘えさせてあげることは似ているようで全く違うものです。子供を甘やかすというのは子供にとって都合よく親が動くことです。子供の言いなりになってしまうこと、そして子供へ必要以上に干渉していては、子供の成長に繋がりません。必要な時には「ダメ」だとしっかりと伝えられるようになりましょう。
甘えからくる子供のわがままには、上手に「甘え」部分だけを受け入れるようにした上で、しっかりとルールを教えてあげましょう。
甘えん坊を上手にコントロールしましょう
親は子供の要求をしっかりと把握し、それに見合った言葉や態度をかけてあげる必要があるでしょう。子供はとても純粋です。それは、親が言った一言をそのまま鵜呑みにしてしまうほど。言い方ひとつに気をつけるようにすれば、しっかりと愛情を伝えながらも、ルールを教えてあげることができますね。
時には必要以上に甘えてこられることで、親としても少々うんざりしてしまうこともあるでしょう。しかし、そんな「イライラ」は決して子供に向けず、ダメだという理由を根気強く教えてあげてください。愛する我が子の甘えん坊な一面を見ることができるのは、長い子育て期間のほんの一瞬の間だけです。今はできる限り心から甘えさせ、惜しみないほどの愛情を注いであげてくださいね。