お母さんにとっては、子供の成長、健康のことを考えると、好き嫌いせず食べてほしいと思うものですよね。しかしその気持ちとは反対に、子供の好き嫌いは増える一方…。これでは、お母さんも思わず頭を抱えたくなります。
では、なぜ子供は好き嫌いをしてしまうのでしょうか。実は、子供にしか分からない意外な理由が隠されていたのです。今回は、好き嫌いする12個の理由と直し方についてお話していきたいと思います。
好き嫌いによる悪影響
好き嫌いをすることによって、子供の体にはどのような悪影響が及ぼされるのでしょう。まずは、いかに好き嫌いを直してあげることが大切かを知っておくことが大切です。
栄養不足
好きなものはきちんと食べているし、食べられる野菜もあるから大丈夫、そう思っていませんか?食物はそれぞれ含まれる栄養素が異なり、成長のために摂取すべき栄養素もさまざまです。好き嫌いをしていることで、ある栄養素だけが不足している状態を作り出す恐れもあるのです。
大人ならサプリメントを取り入れ補うこともできますが、子供にサプリメントを与えるというのも、少し抵抗がありますよね。健やかな成長のためにも、食事からきちんと栄養を摂らせてあげたいものです。そのためには、やはり好き嫌いの克服が必要となってくるでしょう。
生活への影響
これは好き、これは嫌い、ということを許されたまま大人になってしまうと、生活面にその影響があらわれる恐れもあります。
学校へ行き、いずれは社会へと出る子供のためにも、苦手なことでもやらなければならないことは、知っておいてほしいですね。苦手だから喋らない、嫌いだからやらない、ということがダメなことだと感じず、それが当たり前と思ってしまうようになることもあるのです。
好き嫌いの理由
では、どのような理由から嫌いになってしまうのでしょうか。知ってあげることで直し方も工夫することができるため、ぜひ確認してみてください。
1.味覚が大人より敏感
大人にとっては苦く感じない食べ物も、子供にとっては苦いと感じるものがあります。これは、子供の舌が大人より2倍もの知覚能力をもっているためです。
2.体調との関係
お腹の調子がすぐれない時に食事し、その後吐き気をもよおしたり下痢をしたりすると、その時食べたものを受け付けなくなることがあります。突然○○を食べなくなった、など心当たりがある場合は、きちんとお子様の話に耳を傾け、理由を聞いてあげるようにするとよいでしょう。
3.嫌な記憶にリンクする
嫌いなものを残したら、パパに叩かれた。先生に食べるのが遅いことをいつも叱られる。など、悲しい・辛いと感じる記憶にリンクし、食べることを拒否することもあります。
4.食卓に並ぶものとの関係
お家の食卓には、お父さんの好きなものやお母さんの好きなものが並ぶことが多いでしょう。学校の給食では、子供の好き嫌いに関係なく栄養面を考えたメニューが出されます。お家でママやパパが嫌いだからといって食べさせないでいると、学校で食べ残しをしてしまうことも。
5.大人と子供での美味しさの違い
大人が美味しいと感じる少し苦味のあるものや匂いが強い食べ物は、子供にとってはまずい、嫌な臭いと感じる時があります。大人が好む調理法では子供は食べられないものもあるということは、知っておいてあげましょう。
6.匂いに敏感
子供は料理の匂いにとても敏感です。味というより、匂いから拒否してしまうことも多いのです。
7.お皿やおはしの臭い
毎日の食器洗いは大変なことですが、洗い残しや洗剤残りなどで臭いが取れず、その臭いが嫌で食べないこともあります。
8.見た目で美味しそうと感じないもの
茶色いもの、緑色、赤色、嫌いと感じるものはそれぞれですが、見た目の彩りによっては虫の色みたい…と拒否してしまう場合も。
9.味付けに使用するソースが苦手
マヨネーズ、ケチャップ、お好み焼ソースなど、調理の際さまざまな味付けをするかと思います。卵は好きなのに、ケチャップがかかっていると食べないなどの場合は、ケチャップの味や匂いが苦手な可能性もあります。
10.食べ物に関するこだわりが強い
卵でもゆで卵はダメだけど、スクランブルエッグなら食べる。生の野菜は食べないけど、スープにすると食べる。このように、少しこだわりが強いタイプのお子様もいます。
11.強制されたことから嫌いになる
好き嫌いをして叱られるだけでなく、無理矢理食べさせられるなどの記憶は、子供にとってトラウマになります。今までなら我慢して何とか食べられたものも、それ以降は一切口にしなくなる場合もあります。
12.食べにくいものはスルーする
お魚などの骨を取り除いて食べなければならないものや、おはしで掴みにくいものなどは、食べたくないと拒否することも。
このように、実は子供の意志とは関係なく、親が原因を作り出してしまっていることもあります。これだけの理由があるとなると、どう直していいのか悩んでしまいますよね。しかし、好き嫌いの直し方にはコツがあるのです。
好き嫌いの直し方のコツ
こちら側が作り出している原因を取り除くことはもちろんですが、直し方のコツを理解しておくことが大切です。
1.食べない=ママが悲しむと覚えさせる
好き嫌いをするお子様に悩むパパママがやりがちなのが、強制させたり、食べるまで許さない、無理矢理にでも食べさせるといった行動です。これは、子供にとってはとてつもないトラウマになります。
子供が食べないものがあれば、「ママ頑張って作ったのにな~」「レタスさん可哀想だよ」など、食べないとママが悲しむ、食べ物が捨てられて可哀想という発想に結び付けるようにしましょう。
そうすると、ママが大好きな子供は頑張って克服しようとします。少しでも食べたら褒めてあげるなど、ママが喜んでいることをきちんと伝えてあげると、食べ物に対して嫌な気持ちを抱かなくなります。
2.パパよりすごい!ママよりすごい!と褒める
嫌いなものはあっても、一口は食べさせるようにしましょう。その際、パパもその食材が嫌いということにしておき、「パパよりも早く食べれたね!」「パパに勝った~!」などと大げさに褒めてあげましょう。
男の子ならパパ、女の子ならママに勝ったという風に工夫するのもよいでしょう。子供は褒められると素直に喜びます。特に男の子には効果的な方法といえるでしょう。ぜひためしてみてください。
好き嫌いをそのままにしておくと、大人になってから子供自身が困ることになります。そんなことにならによう、しっかり克服させましょう。