体幹トレーニングというとスポーツ選手が行うトレーニングとしてよく知られていますが、その効果やメリットが子供にも有効であることから注目が集まっています。子供にとって体幹トレーニングが良い理由や具体的な方法をご紹介します。
「体幹トレーニング」とは?
体幹トレーニングとは肩、お腹、太もも、背中などの筋肉を鍛える方法で、インナーマッスルとも呼ばれています。これらの筋肉を鍛えると体幹が強くなることで、運動の質が高くなるため、運動選手がよく取り入れているトレーニングです。サッカーの長友選手がプロになる前から行ってきたトレーニング方法として知られていて、サッカーに限らずどの運動にも有効であることを紹介したことで有名になりました。
どのスポーツも選手の体の軸がぶれないことが良い結果につなげるための大切なポイントです。体幹トレーニングは体の中心にある腰の回りを安定させることで、激しいスポーツにも体が負けることなく、安定した軸をキープすることができます。
子供が体幹トレーニングをするメリット
体幹トレーニングは筋肉の量を増やすので、スポーツ選手だけでなくダイエットをしたい人や子供の体を鍛えたり、運動能力を高める効果が期待できます。小学生のうちから体の軸や土台をしっかりと作る体幹トレーニングを行っていると、動作が機敏になるため瞬時に飛んできたボールへの反応や、スタートダッシュなどの瞬発力も養われます。
また体の反応が早いので転んだり、物が飛んできた時など危険を察知した場合にも、すぐに対応ができます。インナーマッスルを鍛える体幹トレーニングは、子供の運動能力を高めるだけでなく、バランス感覚を養い姿勢をよくしたり反射神経をよくすることで、大きなケガを回避することにもつながります。子供の頃から体幹を養っておくことには大きなメリットがあると言えるでしょう。
子供にもできる体幹トレーニング
子供の体幹トレーニングは遊び感覚で取りいれることができます。注意点や具体的な方法をご紹介します。
始める前の注意点
子供に体幹トレーニングをさせる時に一番気を付けなければいけないことは、絶対に無理をさせないこと。これから成長していく未発達な子供の体に、過度に負担をかけてしまうと鍛えるどころか筋肉や体全体を傷めてしまうことになりかねません。行うときは呼吸を止めずに少しずつ正しいフォームを心がけて行うようにしましょう。
長友選手が紹介しているダイアゴナル
最も有名で子供にもやりやすいのが、長友選手が紹介しているダイアゴナルという体幹トレーニングです。方法はとても簡単!手と足を伸ばした状態で四つん這いになったら右手と左足をゆっくり上げます。初めてやる時はかなりきついので2~3秒で十分です。左手と右足も同様に行い交互に繰り返します。慣れてきたら少しずつキープする時間を長めにしていきましょう。子供がほんの1~2秒でもできたらほめてあげてください。「じゃ次は3秒にチャレンジ!」と声をかけてあげると子供は楽しみながら次の記録にトライしてくれるはずです。ただし痛がる時や体調が悪い時は無理せず休憩するようにしてください。
ダイアゴナルを動画でチェック
遊びながらできる体幹トレーニング
この体幹トレーニングは2人組で遊び感覚で行えるトレーニングです。子供同士や子供と親で楽しくやってみましょう。
腕立て伏せの状態で2人で向き合ったら片手でボールをパスしあいます。ボールが返せなかったら負けになるというゲームのようなトレーニングです。片手で体を支えた状態でボールを操るので、体じゅうの筋肉をしっかり使います。子供に負けないようにお父さんやお母さんも頑張ってみてくださいね。
遊び感覚の体幹トレーニングを動画でチェック
ストレッチをプラスして効果アップ
ダイアナゴルの体幹トレーニングを行う前に、足首や手首を軽く回したり、足や腕を伸ばしてストレッチをしておくと、体への急激な負担が軽減される上に、その後の体幹トレーニングで効率よく筋肉量がアップします。ケガをしないためにも、より効果を得るためにも最初に必ずストレッチをして体をほぐしておきましょう。
体幹トレーニングは子供の体を鍛えて強い体作りが望めるのと同時に成長ホルモンを促すので、身長を伸ばすためにも効果的です。また体幹を鍛えることで瞬発力が養えるためケガのリスクを軽減することにもなります。子供の強い体作りのためにも、お父さんやお母さんの体力作りのためにも家族みんなで体幹トレーニングにチャレンジしてみてください。