【授乳中のお薬事情】飲んでも良い市販薬と飲む時の注意点4つ

授乳中はどうしてもママの免疫力が下がってしまうので、風邪などの感染症にかかりやすくなってしまいます。病院に赤ちゃんを連れて行くのは大変なので、手軽にドラッグストアなどで購入できる市販薬で治したいと考えているママも多いのではありませんか?でも授乳中の市販薬は母乳を通して赤ちゃんへ影響があるかどうか気になりますね。そこで今回は授乳中でも飲める市販薬や注意点についてご紹介したいと思います。

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お薬の成分は母乳に移行する?

薬を飲むときにママが一番気になることといえば、薬の成分が母乳を通じて赤ちゃんに影響を与えるかどうかですね。赤ちゃんの肝臓や腎臓などの機能はまだまだ未発達なので、ママが飲んだ薬の成分が母乳から赤ちゃんへ移行するとうまく体外へ排出できず、思わぬ症状が出ることがあります。

市販薬にもさまざまな成分が含まれていて、ほとんどの成分が母乳に移行してしまいますが、その量はごく微量です。

飲み薬は一般的に、服用すると小腸で成分が吸収され、肝臓から心臓へ達し、血液に乗り全身へ広がり効果を発揮します。

母乳は血液から作られています。そのときの血液はかなり薄まって母乳になるため、母乳を介しての影響はそれほど気にする必要はありません。ただ、中には赤ちゃんへ影響が心配な薬も存在します。

体調が悪いときの育児は本当に大変なので、飲んでも良い薬、悪い薬を知って早く回復させましょう。

【授乳中のお薬事情】飲んでも良い市販薬と飲む時の注意点4つ

授乳中に飲んでも良い市販薬・飲んではいけない市販薬

普段よく飲まれる市販薬といえば、頭痛などを鎮める鎮痛剤、風邪症状を和らげてくれる総合感冒薬、胃薬、便秘薬などですね。

授乳中のときは赤ちゃんへの影響を考えて病院を受診するのが一番なのですが、ママの体調が悪いときに赤ちゃんを連れて病院へ行くのは大変ですし、病院へ赤ちゃんを連れて行って病気をもらってしまったらと心配にもなります。

そんなときは手軽に購入できる市販薬の出番です。

授乳中でも飲んでも良い市販薬は「葛根湯」などの漢方薬や、抗ヒスタミンが含まれていない風邪薬母乳の出具合に影響するロートエキスが配合されていない胃腸薬、便秘薬は赤ちゃんが下痢になる恐れがあるセンナ・大黄が含まれていないものを選ぶようにしましょう。

購入前には必ず、パッケージに記載されている「使用上の注意」をじっくり見て、授乳中の服用が可能かどうか確認してください。わかりにくい場合には、薬剤師に相談すると良いでしょう。

逆に授乳中に飲んではいけない市販薬は、大黄やカフェインが含まれたものです。大黄は便秘薬に配合されているもので、赤ちゃんが下痢を引き起こす可能性があり、カフェインは赤ちゃんの睡眠を妨げます。

また咳止めも交感神経を刺激したり、依存性が心配な成分が含まれているので避けましょう。

基本的にはパッケージに「授乳中の服用はしないでください」という記載のあるものは避けなければなりません。

妊娠前から飲んでいるママも多いビタミン剤ですが、授乳中に積極的に摂取したいビタミンはBとCです。市販のビタミン剤でも問題はありませんが、合成成分が含まれているものの長期服用は不安があります。

授乳中は妊婦用のサプリメントの方が安心です。

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市販薬を飲む時の注意点

市販薬を飲むときの注意点は4つ。

短期間の服用

まず3日程度の短期間の服用にとどめておくことです。

例えば風邪をひいた場合、何もしなくても1週間~10日ほどで自然に完治します。中でも症状が辛いのは3~4日程度です。引き初めに3日ほど飲むと症状が辛くなる前に回復できます。

100%安全ではない

前提として薬は100%安全ではありません。

医学や薬学の進歩によって、毎日新しい薬が作られています。副作用が生じる恐れもありますし、多くの人に問題がなくても体質に合わないということもあります。

薬にはそういったリスクがあるということを理解したうえで飲むことが大切です。

生後2か月までは要注意

母乳から移行する薬の成分の量はごくわずかとはいえ、注意が必要となるのが生後2か月頃までのときです。

この頃までの赤ちゃんは消化器官や腎臓、肝臓などの器官が非常に未熟です。ママも出産後の疲れや急激なホルモンの変化で、薬に対して過敏になっていることがあります。

赤ちゃんが2か月くらいまでに体調を崩した場合には、自己判断は避けてお医者さんに相談してから薬を飲みましょう。相談する病院は出産した病院だといろいろサポートしてもらえるので安心です。

風邪薬であれば、内科でなくても産婦人科で処方してもらえます。市販薬が不安な場合には出産した産婦人科を受診しましょう。産婦人科なら赤ちゃんを一緒に連れて受診しても、病気がうつる心配はほぼありませんから安心ですね。

服用後2~3時間の授乳は避ける

すべての薬に当てはまるわけではありませんが、一般的には薬を飲んでから2~3時間くらいが最も母乳中の薬の濃度が高いといわれています。そのため、赤ちゃんの影響を抑えるためには、薬を飲んでから2~3時間は授乳を避けるのが良いでしょう。授乳直前に飲むとよいですね。