子供をお持ちの親御さんなら子供の寝相に驚かされた経験は1度や2度ではありませんよね。気づくととんでもなく布団から離れた場所で寝ていたり、その体勢、苦しくないの?と心配になるような格好で寝ていたり。あまりに寝相が悪いと、だんだんとうちの子大丈夫かしら?と不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は子供の寝相が悪いのには理由があるのです。あのアクロバティックな寝相にはどんな理由があるのか気になってきますね。そこで今日は、子供の寝相が悪いホントの理由についてご紹介します。
子供の寝相の悪さは「成長ホルモン」が原因
「寝る子は育つ」という言葉を耳にしたことはありませんか。これは、成長を促す成長ホルモンが就寝中に分泌されることに起因しています。
成長ホルモンは熟睡状態のときに多く分泌されるのですが、そのとき体の表面の温度が上昇してしまうため、布団の中が暑く感じ、布団を蹴り倒したり、布団から転がり出て寒そうな場所で眠っていたりするのです。
毎晩、毎晩、気づくと布団をかけずに寝ていて、掛け直してあげないといけないと嘆いていたかもしれませんが、それはお子さんが成長している証拠だったのですね。
赤ちゃんの場合は「睡眠サイクル」も関係している
人の眠りには「睡眠サイクル」があります。人は眠るとき、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を繰り返しながら眠っているのです。そして、深い睡眠であるノンレム睡眠のときは体だけでなく脳も休息状態にあるのですが、浅い眠りであるときに休息しているのは体だけで、脳は働いているのです。夢をみたり、寝言を言うのはこのレム睡眠の状態のときといわれています。
赤ちゃんの眠りはレム睡眠の割合が大人より多いため、寝ている間に活発に寝返りをしたり、頻繁に体勢を変えたりするのです。
赤ちゃんにとって広く見えるベビーベットでも寝ている間に柵にぶつかってしまったり、180度回転していたりするのはレム睡眠が長いことが原因ともいえます。
子供の寝相は直さなければならない?
子供の寝相の悪さにはちゃんとした理由があることがわかりましたが、それでもあまりに寝相が悪すぎると、このまま成長したら将来困るのではないか、今から直してあげた方が良いのではないかと心配になってきますよね。
しかし、子供の寝相は直す必要はありません。子供の寝相が悪いのは成長している証拠ですので、むしろどんどんして欲しいくらいの大きな気持ちで構えてあげましょう。布団からはみ出さないよう、狭い場所で寝せるなんてもっての外です。出来れば、ごろごろと自由に転がれるよう広めの寝床を与えてあげましょう。
でも、やっぱり風邪を引かないか心配
子供の寝相は成長している証拠といわれても、一晩中蹴り上げた布団をかけ直したり、布団からはみ出した子供を布団に戻してあげていては、大人の方が睡眠不足になってしまいます。しかし、そのままにしておいたら風邪を引いてしまわないか心配になりますよね。
そんな時にお勧めなのがスリーパーです。スリーパーはパジャマの上から着せることができ、肩から足まですっぽりと覆うことが出来るのでお布団から外れても安心なのです。スリーパーはスナップボタンで留めるものやファスナーで留めるもの、素材もガーゼ素材から羽毛やフリースまで実に様々ですので、子供の成長や季節に合わせて選んであげると良いでしょう。
秋冬の寒い季節にスリーパーを利用するのはもちろんですが、夏場の暑い時期でも寝冷えが心配な場合には、ガーゼ素材のスリーパーを着せてあげると安心です。また、寝ている間におむつ替えをすることが多い赤ちゃん期には、ファスナー素材よりスナップで脇を留めるタイプのスリーパーがお勧めです。敏感な赤ちゃんだとファスナーを上げ下げする音で目を覚ましてしまいますし、脇を留めるタイプだと、片側のスナップを外すだけでおむつ替えが簡単に出来るからです。
スリーパーを着せるときの注意点ですが、子供の体温は大人より高めです。つい冷えないようにと必要以上に暖かい素材のものを選びがちですが、暑すぎると寝汗をかいてしまい、かえって風邪を引く原因になってしまいますので、少し物足りないくらいの暖かさのものを選ぶと良いですよ。
せっかくの寝相、思い出に残しておくのもオススメ
心配になるくらい、豪快な寝相で子供が眠るのは今だけです。「今日は一段と凄い格好で寝ているな」という日には写真に残しておくと良い思い出になりますよ。特に、兄弟や姉妹で同じ体勢で寝ていたり、親子で同じ格好で寝ていた場合などは微笑ましいですね。
今では「寝相アート」という言葉も登場し、子供の寝相の悪さを上手に利用しながら、周りに様々なアイテムを置いて一枚に可愛らしいアートに仕上げて残すこともブームになっています。毎日「寝相アート」を残すのは大変ですが、年に1枚「今年のピカイチ寝相アート」として寝相が落ち着いてしまう年齢まで続けていくと、子供の成長を感じながら、思い出として残してあげられるのでオススメです。