赤ちゃんが奇声を発する7つの理由と対応方法

だんだんと泣き声や声に変化が出てくる生後5ヶ月から6ヶ月頃になると、赤ちゃんが突然奇声をあげるようになり、特に公共の場での奇声は周りの人のことも考えると、お父さんお母さんの悩みの種になってしまいます。

また奇声をあげるのは、自閉症などの病気の可能性があるのではないかと心配する人もいます。そこで今回は、赤ちゃんが奇声を発する理由と、赤ちゃんが奇声をあげた時にどう対処すればいいのか、その方法を詳しくご紹介します。

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赤ちゃんはどんな奇声を発する?

生後2ヶ月を過ぎると、赤ちゃんは「あー」や「うー」など言葉にならない赤ちゃん特有の声を出すようになりますが、生後5ヶ月から6ヶ月を過ぎた頃に、奇声をあげることが増えてきます。

赤ちゃんの奇声の種類

・キャー!(叫び声)
・キーキー(甲高い声)
・グエエ!
・ギャー!
・ギャオー!

実際にどんな声をあげているのか、動画を見てください。

(4ヶ月)

(5ヶ月)

他にも8ヶ月ぐらいで奇声をあげる赤ちゃんなどの動画もありました。基本的にはそれほど機嫌が悪い様子はなく、お父さんやお母さんの反応を見ていたり、一人で楽しそうに奇声をあげている赤ちゃんがほとんどです。

ただ奇声をあげているだけでご機嫌かなと思っていたら、激しく泣き出したりといったこともありますので、周りの人はどう対応してあげればいいのか悩んでしまいます。

赤ちゃんが奇声を発する7つの理由と対応方法

赤ちゃんが奇声を発する理由

なぜ、赤ちゃんは奇声をあげるようになるのでしょうか。そこには意味や理由があります。

1.成長の証

だんだんと赤ちゃんは聴力が発達してくるため、自分の声が認識できるようになってきます。そのため声を出すことが楽しくなり、奇声を繰り返すようになるのです。耳がきちんと聞こえているという成長の証といえます。

2.眠たい

夕方になると機嫌が悪くなり、奇声をあげながら泣くという状態が、生後3ヶ月から4ヶ月ぐらいの赤ちゃんに見られることがあります。「黄昏泣き」または「夕暮れ泣き」とも呼ばれ、明確な理由は分かっていませんが、夕方になり疲れが出てきて眠たい状態になることが原因と考えられています。

3.声を出すことを楽しんでいる

生後5ヶ月を過ぎると、以前に母音で「あー」や「うー」としかいえなかった状態から、色々な声が出るようになります。その音が面白く、笑いながら声をあげたり、また遊びながら声をあげたりするなど、楽しんでいる様子がうかがえます。

4.思い通りにいかないため

生後8ヶ月を過ぎると、だんだんと自我が芽生え、自分の思い通りにならない時、またしたくないことをされそうになると、奇声をあげて泣いたり怒ったりといった感情表現をしはじめます。

5.自分を見て欲しい

自分がしていることを見て欲しい、また注目を浴びたいといったことから、奇声をあげます。自分が声をあげることで、人が集まったり、笑ってくれると、それがうれしくて奇声を繰り返すこともあります。

6.何か要求している

お腹が空いている、もっと遊びたい、眠たいなど様々な要求があって奇声を発していることがあります。何を赤ちゃんが要求しているのか、赤ちゃんの毎日の行動などから推測できるようになっていきましょう。よく遊んだ日などにはいつもお食事の量で足りないこともありますが、あげすぎないように注意することも必要です。

7.不安になっている

知らない場所に行った時や知らない人に会った時、また初めての電車やバスなど、赤ちゃんは不安を感じると奇声をあげ、嫌がる素振りを見せることがあります。不安が募り、この不安を取り除いて欲しいという欲求の現れでもあります。

奇声をあげることは、赤ちゃんにとってお父さんやお母さん、そして周りの人へのアピールでもあります。ただしそれに反応してもらえることから、だんだんと奇声がボリュームアップしてしまうと、周りの人のイライラにつながり、お父さんやお母さんも疲れ切ってしまいます。そういった状態にならないためにも、赤ちゃんの奇声に合わせた対処が必要です。

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理由に合わせた奇声への対応

奇声を繰り返し聞かされると、ついイライラして「うるさい!」といってしまったり、やめさせようと躍起になってしまいがちですが、奇声をあげるのは赤ちゃんが言葉を学ぶ上でも必要な過程です。ただし度が過ぎると問題ですので、赤ちゃんが奇声をあげる理由ごとに対処法を知っておきましょう。

楽しんでいる時

声を出すことを楽しんでいる時には、遊びながら奇声をあげたりしていますが、周りがそれを喜ぶとだんだんとボリュームアップしてしまうことがあります。興奮してしまうと止まらなくなってしまうので、絵本やおもちゃなどで別の遊びに誘導する、また口元に人差し指をあてて「シー」といったり、口の前で指で×を作って見せるといったことを繰り返してみましょう。最初は理解できなくても、だんだんと赤ちゃんにもその意味が理解できるようになります。

不安に思っている時

自分の思い通りにならない、また知らない場所などに出かけて不安になっている時には、声を出させないように叱るのではなく、大丈夫、お母さんがいるよ、と安心させることが必要です。密着する、抱っこをするなどして、赤ちゃんを安心させましょう。

眠たがる、黄昏泣きの時

夕暮れ泣きや黄昏泣きは、辺りが暗くなることで疲れが出て、眠気が起きることから奇声をあげて泣き出すことが多いとされています。生活のリズムを作るためにも、電気をつける、また抱っこやマッサージなどでリラックスさせることで奇声を止めることができます。

かまって欲しい時

すぐに側に行ってあげられれば一番ですが、どうしても手が離せないこともあります。そういった時には前もって「これから○○するからごめんね」と声がけすることで、赤ちゃんが落ち着きます。もちろん言葉が理解できるわけではありませんが、お母さんの表情や口調で赤ちゃんには十分伝わります。

赤ちゃんが奇声を繰り返すことにイライラして、叱りつけたり無理に奇声をやめさせようとするのはかえって逆効果です。興奮し声を楽しんでいるようであれば、「楽しいね」「うれしいね」と赤ちゃんと同調してあげましょう。成長と共に奇声以外の感情表現ができるようになっていきます。

赤ちゃんが奇声を発する7つの理由と対応方法

病気の可能性も?その見分け方

病気になっている時にあげる奇声については、ひきつけやけいれんの前触れとして、奇声をあげることもあります。高い熱がある時などは、対処法を確認しておきすぐに対応できるようにしておきましょう。

またお母さんと目を合わせない、抱っこを嫌がる、自分の手や頭を壁やものにぶつけるといったことが多く見られる場合、自閉症の可能性があります。1歳を過ぎても奇声が止まらないといったことも合わせてある場合は、病院での診察を受けるようにしましょう。

基本的に、奇声は成長の過程でどの赤ちゃんにも見られるものです。赤ちゃんの成長を見守りながら、ボリュームが大きくなりすぎた場合や、興奮しすぎている時には、お父さんやお母さんなど周りの人が対応して落ち着かせ、理解させるようにしていきましょう。