着せる前に行う「ベビー服の水通し」の3つの目的とやり方

赤ちゃんに初めて着せる服や肌着にする水通し。しなければならないといわれたものの、どうすればいいのか、またいつまでする必要があるのか、よく知らないということはないでしょうか。そこで今回は、赤ちゃんの服に行う水通しについて、詳しくご紹介します。

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「水通し」とは?

水通しとはその字の通り、服に水を通すことをいいます。一度洗濯をすることで、初めて赤ちゃんが着る服を安全、かつ着やすくすることが目的でもあります。ベビー服や下着、タオルなど、赤ちゃんが生まれてから肌に触れるものは一通り水通しをしておくことがよいとされています。

着せる前に行う「ベビー服の水通し」の3つの目的とやり方

水通しの目的

赤ちゃんが着るものや触れるものを水通しする目的には、以下のものがあげられます。

1.水で生地を柔らかくする

新品の服は糊づけされているため、生地が硬くなっています。生まれたばかりの赤ちゃんに着せるには、肌触りもよくなく、着づらいといったデメリットがあります。水通しをすれば糊が取れて生地が柔らかくなりますので、安心です。

2.汗を吸いやすくする

新品のタオルやシーツなども、買ってきたままの状態だと糊づけなどがされているため、吸湿性はよくありません。一度水を通すだけで、吸湿性がアップし、汗やよだれなどをたくさん出す赤ちゃんが快適に過ごせます。

3.ホルムアルデヒドを取り除く

ホルムアルデヒドは衣服や家具などの加工に使われる薬剤で、刺激が強く、触れるとアレルギーを起こしたり皮膚に刺激となって炎症を起こすなど、様々な影響を及ぼします。そのため免疫力や抵抗力の低い生後24ヶ月以内の乳児や幼児の使うおもちゃや衣服等はホルムアルデヒドの厳しい制限が定められています。

ただ、ホルムアルデヒドは空気中に放出されるため、吸収されやすく、特に布地などには、家具や他の衣類に使われているホルムアルデヒドが移染する可能性が大きいという問題があります。ただしホルムアルデヒドは水洗いすることで除去が可能であるため、水通しをすれば問題ありません。

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水通しはいつからいつまですればいいの?

水通しは赤ちゃんが生まれる前にやっておきたいもの。ただ服や下着、タオルやシーツなど、全部水通しをするのは大変です。出産前後は体力的にも時間的にも余裕がありませんので、妊娠32週から34週辺りまでをめどにしておくといいでしょう。

水通しをいつまでするべきかについては、明確な決まりはありませんホルムアルデヒドの規制が生後24ヶ月までなので、これを目安にしてもいいでしょう。着やすさや衛生面を考え、買った服は大人も子供も水通ししてから着るという人もいます。

着せる前に行う「ベビー服の水通し」の3つの目的とやり方

洗濯機や洗剤は使う?

赤ちゃんが着るベビー服の水通しを行う場合は、大人のものとは別に、ベビー服だけを水通しします。洗濯機を使っても構いませんし、洗面器などを使って手洗いしても構いません。基本的には洗剤は使いませんが、臭いなどが気になるといった場合には、赤ちゃん用の洗濯洗剤を使うといいでしょう。

洗濯機を使う場合は、洗濯槽が汚れていると、逆に服に雑菌がついてしまいますので、先に洗浄しておくのがおすすめです。洗浄の洗剤は市販のものを使ってもいいですが、刺激が気になる場合は重曹と酢をカップ1杯ずつ洗濯槽に入れ、攪拌したあと1日程度置くと黒カビなどが浮きます。黒カビを取り除き、通常洗浄すれば終了です。手にも優しいので、荒れやすい人はこちらの方法で洗浄しましょう。

着せる前に行う「ベビー服の水通し」の3つの目的とやり方

水通しのやり方

洗濯機を使う方法と手洗いをする方法、どちらでもやりやすい方法で行いましょう。事前にひもやスナップなど、取り外しができるものは外しておきます。特にひもは水に濡れると結び目が固くなってしまい、ほどくことができなくなることもありますので注意が必要です。

洗濯機での水通し

1.服や肌着を洗濯用ネットに入れる
2.洗濯機のコースは弱洗い、もしくは水洗いや手洗いにする
3.洗剤は入れない
4.洗濯が終わったらしわをよく伸ばして、日に当てる

手洗いでの水通し

1.洗面器に水、もしくはぬるま湯をはり、服や肌着を浸ける
2.水を吸わせるように押し洗いする
3.しっかり絞って水分を取る
4.よくしわを伸ばしてから日に当てて干す

服や肌着は、しっかり乾かしますが、花粉などが気になる季節の場合は屋内でも構いません。ただ、日差しが当たる場所に干すようにしましょう。そのためにも、水通しをするときには天気がよく、湿気が少ない日を選ぶことが必要となります。

着せる前に行う「ベビー服の水通し」の3つの目的とやり方

水通ししたあとの衣類の収納の注意点

水通ししたからといって、きちんと収納しておかなければ汚れや臭いがついてしまってせっかくの水通しも意味がなくなってしまいます。

風通しのいい場所に収納場所を作る

湿気が少なく、温度が安定している場所にベビー服専用の収納場所を作りましょう。

タンスや衣装ケースには除湿剤を入れる

湿気が気にならない場合は入れなくても構いませんが、除湿剤を入れておくと安心です。ただし防虫剤は刺激が強いので入れないようにしましょう。

かごなどに入れる場合はほこりよけに布をかける

ほこりよけにビニールに入れて保管してもいいのですが、取り出す手間がかかりますので、かごに入れて上から布をかけ、ほこりがつかないようにしましょう。

アイロンはかけてもかけなくてもどちらでもいい

しわが気になる場合はアイロンがけしても構いませんが、生地によってはかえって固くなることがありますので、注意しましょう。

また赤ちゃん用の衣類を干す場合は、型崩れを防ぐために赤ちゃん用のハンガーを用意しておくと便利です。赤ちゃんが生まれると洗濯の回数も増えますので、あらかじめ多めに肌着を用意しておくといった人もいるかもしれません。その場合も、大変ですが一通り水通しをしておくようにしましょう。