赤ちゃんがごくごくとミルクを飲んでいる様子を見ると幸せな気持ちになりますよね。元気な子に成長してほしいと考えて、たくさんミルクを与えているお母さんも多いのではないでしょうか。
しかし、ミルクの与えすぎは赤ちゃんの体に負担をかけてしまいます。ミルクを与えた後に泣いたり、最近どんどん体重が増えてきたりしている場合はミルクを与えすぎているのかもしれません。
今回は赤ちゃんがミルクを飲みすぎたときに出す10のサインやミルクの飲みすぎを予防する方法をご紹介いたします。
ミルク飲み過ぎのサインってどれ?
私たち大人はご飯を食べすぎると苦しくなって、辛い思いをしますよね。赤ちゃんにとってミルクの飲みすぎは大人にとっての食べ過ぎと同じで体に負担がかかるものです。
「赤ちゃんがミルクを飲みすぎているかな」と思ったら10個のサインを確認して、飲みすぎかどうかを判断してあげましょう。
一日に何度も吐く
赤ちゃんがミルクを飲んだ後に吐くのは珍しいことではありません。特に生まれたばかりの赤ちゃんは飲み込む力が発達していないので、げっぷと一緒にミルクを吐き戻してしまうことは多いです。
しかし、食後にしっかりとげっぷをさせているのにもかかわらず、一日に何度もミルクを吐く場合はミルクを飲みすぎている可能性が考えられます。
ミルクを飲みすぎていると、ミルクを胃で消化できずに、吐き出してしまうのです。
授乳後に機嫌が悪くなる
赤ちゃんが泣いたり、ぐずったりすると、おなかが空いていると判断するお母さんは多いです。
しかし、赤ちゃんはミルクを飲みすぎたときにも不機嫌になります。ミルクを与えた後に機嫌が悪くなったり、泣いたりする場合はミルクを飲ませすぎていると考えましょう。
便秘や下痢をする
ミルクを飲みすぎると、胃や腸に負担がかかります。
胃腸が十分に機能しなければ、便秘になったり、下痢をしたりする可能性が高いです。
赤ちゃんが便秘や下痢になると、心配をするお母さんは多いですが、辛そうでない場合はミルクを少なくして様子をみましょう。
おなかがパンパン
腸にうんちが溜まっているとおなかがパンパンに張ってきます。
うんちの前はおなかが張る赤ちゃんも多いですが、長時間おなかが張っているときはミルクを飲みすぎて胃腸に負担がかかっている可能性があります。
母乳が口の端からこぼれる
赤ちゃんはおなかがいっぱいでも口の近くに物があれば、自然と吸い付きます。そのため、ミルクを与えたときにおなかがいっぱいでも、哺乳瓶を口にして飲んでしまうことが多いです。
おなかがいっぱいなのにミルクを飲んでいるときに見られるサインが飲みこぼし。ミルクを与えたときに口の端からこぼれてくる場合は飲み過ぎと考えて、ミルクを与えるのを中断すると良いでしょう。
抱っこを嫌がる
赤ちゃんはおなかがいっぱいになると、抱っこをされたときの体勢が辛いと感じることがあります。
いつもは抱っこが好きなのに、ミルクを与えた後は抱っこを嫌がる場合は飲みすぎの可能性を考えてみましょう。
体重の増加スピードが早い
赤ちゃんは一日でおよそ25~30g程度体重が増加します。体重が増えるスピードに個人差はありますが、毎日50g以上増え続ける場合はミルクを飲みすぎている可能性が高いです。
そのままミルクを与えすぎると肥満になることもあるので、体重増加が気になったらミルクを与える量を減らしてみても良いでしょう。
緑色のうんちをする
赤ちゃんがミルクを飲みすぎて体に負担がかかり、内臓が十分に機能しなければ、うんちが緑色に変わります。
うんちが緑っぽくなるのは赤ちゃん特有の症状なので、心配ありませんが、少しミルクを減らして様子を確認することをおすすめします。
うなり声を出す
赤ちゃんが元気なのに、一日に何度も「ふんっ」「うー」っとうなり声を出すときはミルクを飲みすぎてうんちが腸に溜まっている可能性があります。
また、便秘でないのにもかかわらず、いきんでいるような表情を見せる時もミルクの飲み過ぎでうんちが溜まっていたり、おなかが張っていたりすることが多いです。
舌が白っぽい
赤ちゃんの舌は通常、ピンク色です。ところが、ミルクを飲みすぎると舌の凸凹にミルクのカスが溜まって白っぽく見えることがあります。
ミルクの飲み過ぎで舌が白っぽいときは清潔なガーゼなどで拭いてあげるときれいなピンク色に戻ります。
ミルクの飲み過ぎにはどんな影響がある?
赤ちゃんがミルクを飲みすぎていると次のような影響が現れます。
眠りが浅くなる
私たちが食べ過ぎたときにぐっすりと寝られないように、赤ちゃんもミルクを飲みすぎると眠りが浅くなります。
ミルクを飲ませすぎていると、寝付いたと思ってもすぐに目を覚ましたり、寝かしつけようとしてもぐずったりして寝てくれないことが多いです。
胃腸の働きが弱る
赤ちゃんがミルクを飲みすぎると、胃腸に負担がかかります。
うんちやおしっこの回数が増えたり、便秘や下痢になったりして、赤ちゃんが辛いと感じることもあります。
肥満になる
ミルクを飲ませすぎると赤ちゃんが太ることもあります。
赤ちゃんの肥満は成長に伴って解消されていくことが多いと考えられていますが、成長曲線を大きく外れている場合は一度医師に相談してみると良いでしょう。
ミルク飲み過ぎを予防するためには目安量を知る
ミルクを飲みすぎると赤ちゃんの体に負担がかかります。ミルクの飲みすぎを疑ったら、いくつかの方法で予防しましょう。
ミルクを飲む量の目安
「ミルクを飲みすぎているのかな」と思っても、具体的な目安がなければ、飲みすぎかどうかの判断は難しいです。
ミルクの飲みすぎを予防したい場合は目安を知っておきましょう。
赤ちゃんがミルクを飲む量の目安は成長に伴って変わります。
生後1週間は生後日数×10ml、生後2週間は80~100ml、生後3~4週間は100~120mlを一回の量の目安と考え、この量を一日8回程度与えましょう。
これよりも明らかに多くの量を飲ませている場合はミルクの飲み過ぎの可能性が高いです。
ミルクの飲みすぎを予防する具体的な方法
赤ちゃんがミルクを飲みすぎていることがわかったら、具体的な予防法を試しましょう。
赤ちゃんが泣いたり、指をしゃぶったりしても様子を見る
赤ちゃんはおなかが減っていないときでも、ぐずったり、指をしゃぶったりします。
これらのサインが見られたらすぐに授乳をするお母さんもいますが、ミルクを飲ませすぎているときはしばらく様子を見てみましょう。
本当におなかが減っているように見えたときにだけ、ミルクを与えるようにしてください。
白湯を飲ませる
赤ちゃんはミルクで水分補給します。
しかし、ミルクを与えすぎているときは水分補給にミルクを使うと栄養を摂りすぎてしまう可能性が高いので、白湯などを飲ませてあげましょう。
白湯を飲ませると、喉の渇きを抑えられてミルクを欲しがらないようになります。
赤ちゃんのミルクの飲みすぎを予防しよう
ミルクを飲むことは成長のために大切ですが、ミルクを飲ませすぎると赤ちゃんに負担をかけることもあります。
赤ちゃんがミルクを飲みすぎて辛い思いをしないように、サインが見られたら、予防方法を試してみましょう。
適切な量のミルクを与えると、赤ちゃんが辛い思いをすることなく、元気に成長してくれます。