赤ちゃんというものは無条件で可愛いものです。無邪気で愛くるしくて、思わずキスしたくなるのもムリはないところですね。
けれども、大人のあなたがキスをしてしまうと赤ちゃんが虫歯になってしまうということをご存知ですか?そんなの迷信だって思っていませんか?
赤ちゃんの口にキスをすると、本当に大人の虫歯がうつります。その理由や対策などをご紹介していきます。
キスをすると赤ちゃんに虫歯菌が移る!
そもそも、赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいません。では、なぜ赤ちゃんが虫歯になってしまうのかといいますと、大人の口の中にいる虫歯菌が赤ちゃんの口の中にうつってしまったからなのです。
ほとんどの大人の口の中には虫歯菌が存在します。その虫歯菌がキスなどによって赤ちゃんの口にうつってしまうのですね。そうすると、赤ちゃんが虫歯になってしまうというわけなのです。
ですから、6歳くらいまでは子どもの口にキスするのはやめましょう。ほっぺたやおでこにキスをするくらいでガマンしましょう。
キス以外にも虫歯菌が移ることがある
キス以外でも、赤ちゃんに虫歯菌が移ることがあります。例えば、大人が使用したスプーンや食器で赤ちゃんに物を食べさせた場合。あるいは、大人が使用したお箸で赤ちゃんのお皿に食べものを取り分けた場合。このような場合に虫歯菌がうつってしまいます。
大人が使用した食器を赤ちゃんに使用するのは絶対にやめましょう。また赤ちゃんのお皿に食べ物を取り分ける時も、別のお箸を使いましょう。
硬いものを噛み砕いてやわらかくしてから、赤ちゃんに口移しで食べさせた場合にも虫歯菌はうつります。赤ちゃんにやわらかいものを食べさせる場合にはかみ砕くのではなく、鍋で煮たりゆがいたり電子レンジなどを活用してやわらかくしてあげてください。
赤ちゃんに虫歯菌を移さない方法
赤ちゃんに虫歯菌を移さないためには、口にキスをしないこと。食器を共有しないこと。かみ砕いてあげたり、口移しなどをしないことのほかに、大人自身がしっかりと自分の歯のケアをしておくということが、とても大切になってきます。
日頃からキチンと歯を磨いていますか。正しい磨き方はできていますか。忙しい人などはなかなか丁寧な歯磨きまで手が回らないかもしれませんが、それではよくありません。赤ちゃんの歯を守るために、まずは自分自身の口から虫歯菌を減らしておくことが一番肝心です。歯の定期検診なども行ってご自身の歯のケアに努めましょう。
赤ちゃんの虫歯はバカにならない
歯が生えていないうちは、いくらキスしたって虫歯にはならないだろうと思うかもしれませんが、そんな風に考えてはいけません。確かに、歯が生えて来ないうちは虫歯にはなりませんが、赤ちゃんの口の中に虫歯菌はずっとひそんでいます。そして、乳歯が生えだした途端にワッと飛びついていくんです。
やわらかい乳歯はあっという間にやられてしまい、場合によっては神経まで痛めつけられてしまいます。そうなりますと、次に生えようとしている永久歯にまで影響が及びますから注意してください。
万が一、虫歯になってしまった場合には、すぐに治療をしましょう。赤ちゃんは歯の異変を伝えることはできません。まわりの大人が常に赤ちゃんの口の中をチェックして、歯に異常がないか点検しましょう。
小さいうちから歯磨きの習慣をつけよう
歯が生えてきたらすぐに歯磨きの習慣をはじめましょう。歯は磨くものだと慣れさせることが重要です。
はじめはハブラシを使うのではなく、濡らしたガーゼを使います。夜寝る前に、歯を濡らしたガーゼでふいてあげるだけでも、歯は綺麗になりますし、口を開いて歯を磨くということに慣れさせてあげることもできます。
前歯が生えだしたら、本格的な歯磨きスタートです。赤ちゃん用のハブラシで磨いてあげて下さい。ゴシゴシとこするのではなく、毛先を歯の面にまっすぐに当てて、小刻みに軽い力で動かします。あまり強くこすると嫌がることがあるので、注意しましょう。
この時、黙ったまま磨くのではなく、歌ったり話しかけたりほめてあげたりしながら、歯を磨くといいですね。歯磨きの時間って楽しいって、赤ちゃんに思ってもらえるようにすることが大切です。また、歯磨きを持たせてあげて歯磨きを握る練習もさせてあげましょう。
まとめ
虫歯は一度かかってしまうと、繰り返しかかりやすいものです。ですから、大切なことは虫歯にならないということ。そのために、大人のあなたがしっかりと赤ちゃんの口を虫歯から守ってあげて下さい。
乳歯が生えてくる2歳前後の時期は「感染症の窓」と呼ばれます。この時期に虫歯菌に感染しなければ、その後も虫歯になりにくいと言われていますので、しっかりとケアをして、丈夫な歯で一生過ごせる手助けをしてあげましょう。