赤ちゃんの便秘は可哀想ですよね。顔を真っ赤にして頑張ってもなかなか出ない姿や、お腹が張ってぐずぐず不機嫌な姿を見ていると何とかしてあげたくなります。
今日は赤ちゃんの便秘についてご紹介します。便秘になってしまう原因は何なのか、また便秘になった場合の解消法についても学んでいきましょう。
赤ちゃんが便秘する原因
赤ちゃんの便秘の原因は、母乳やミルクなどの栄養面によるものと、運動不足などによる器質面とに分けられます。
栄養面による便秘
一般的に離乳食開始前の母乳のみで育てている場合には、赤ちゃんが便秘になることは殆どありません。しかし、母乳+ミルク、もしくはミルクのみで育てている場合には、ミルクの成分が赤ちゃんに合わないと便秘になることがあります。
ミルクを使用していて便秘がちな場合には、与えるミルクの種類を変えてみましょう。最近では、外出用に小分けパックのミルクや、ドラッグストア、ベビー用品店の育児相談でミルクの試供品をもらえることもありますので、ミルクを大きな缶で購入する前に、数回試してみると良いですよ。
器質面による便秘
赤ちゃんでもずっと寝かせてばかりで運動不足の状態が続くと便秘になることがあります。また、月齢があがって腸の消化吸収能力が発達すると、腸が吸収する水分量も増え、便に含まれる水分量が減少し便を硬くしてしまうこともあるのです。
器質面による便秘が疑われる場合には、おむつ替えの際にお腹のマッサージをおこなったり、母乳やミルクの他に白湯を与えてみるのも効果的です。
赤ちゃんの便秘の症状
赤ちゃんの便秘といっても、毎日排便がなければ便秘という訳ではありませんので、判断に迷うこともあるでしょう。便秘かどうか迷ったときには、以下のことを参考にしてみてください。
・2~3日排便がなく、機嫌が悪い
・お腹が張って苦しそう
・うんちが硬くコロコロしている
・排便時にスムーズに出すことができなかったり、痛がって泣く
このような場合には便秘の可能性が高いと考えましょう。
綿棒浣腸に必要なもの
赤ちゃんが便秘になって苦しそうな時にお勧めなのが綿棒浣腸です。浣腸という言葉に、赤ちゃんにしても大丈夫なの?刺激が強すぎたりしないの?と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、綿棒浣腸は小児科や産院で指導してくれるところもあるメジャーな便秘解消の方法ですので安心してくださいね。
綿棒浣腸に必要な物は
・「大人用」の綿棒
・綿棒のすべりを良くするオイル(ベビーオイル、オリーブオイル、ホホバオイルなど)
・浣腸時に床が汚れないよう防護するもの(おむつ替えシートや新聞紙など)
注意してほしいのは、使用する綿棒は「大人用」ということです。「大人用」が見当たらないからと手近な「ベビー用綿棒」で試そうとする方もいらっしゃるのですが、ベビー綿棒だと細すぎて、肛門の粘膜を傷つけてしまうことがありますので必ず「大人用」を使用してください。
綿棒浣腸のやり方と注意点
綿棒浣腸のやり方
1.急な排便で床が汚れても困らないよう、おむつ替えシートや新聞紙を広げ、その上に赤ちゃんを仰向けに寝かせます。
2.大人用綿棒の先を少しほぐしてから、すべりを良くするオイルをたっぷり含ませます。
3.赤ちゃんの足をM字に持ち上げて、肛門に綿棒の綿の部分が全て入るくらいまで入れます。
4.綿棒でやさしく円を描くよう、ゆっくり回します。
5.刺激が伝わって赤ちゃんが排便しようとしだしたら、M字に持ち上げていた足をお腹の方にぎゅーっと押して、赤ちゃんの下腹部を刺激して排便のお手伝いをしてあげましょう。
綿棒浣腸の注意点
綿棒浣腸をする場合には、先ほどもお伝えしましたが、赤ちゃんの肛門を傷つけないためにも大人用の綿棒を使用するようにしましょう。また、強く刺激し過ぎると、肛門の粘膜を傷つけ出血してしまうことがありますので、ゆっくり優しく、を心がけてくださいね。
綿棒浣腸の効果をあげるためには、腸の活動が活発になる授乳から30分後くらいに行うと良いでしょう。
もし、1度綿棒浣腸をしても排便の様子が見られない場合は、再度試してみても構いません。しかし、赤ちゃんが苦しそうだったり、食欲がない場合には、念のためかかりつけの小児科で診てもらうようにしましょう。
綿棒浣腸はくせにならない?
浣腸というとくせになり、浣腸しないと排便できなくなってしまうのでは?と心配される方もいらっしゃいますが、浣腸薬ではなく、綿棒を使用した浣腸ですのでくせになることはありません。
1歳くらいまでの赤ちゃんは、どうしてもお腹の筋肉が弱かったり、いきむのが下手だったりと排便が上手くできないことが多いのです。筋肉がついてきたり、慣れてくれば自力で排便出来るようになりますので、それまでの期間、綿棒浣腸を上手に使いながら排便を促してあげてください。
2~3日排便がなくても、本人の機嫌が良かったり食欲があるのであれば便秘ではありませんが、5日以上排便がない場合には、本人が苦しそうでなくても排便を促した方が良いでしょう。