イヤイヤ期も落ち着いた3歳児は、言葉もどんどん増えて育児も再び楽しくなってくる時期です。簡単なひらがななら読めるという子供も出てきます。3歳児は読む力が身に付いてくる時期なので、どんどん絵本を読み聞かせしてあげたり、自分で夢中になって読める絵本を選んであげたいですね。そこで今回は、3歳児に人気の絵本をご紹介いたします。
読む力が身についてくる時期
3歳児は2歳児に引き続いて、心や体が大きく成長する時期です。絵本を読むことで知らなかった言葉を知ったり、ストーリーを想像したりと想像力を養うこともできます。
またコミュニケーション力も発達するので、ママやパパ、お友達の気持ちもわかるようになってきます。
3歳児は読む力が身に付いてくる時期です。読む力というのは、子供が一人で黙々と絵本を読んで内容を理解するということではなく、ママやパパが読み聞かせることによって想像力や推理力、議論力が身に付いてくるということです。
絵本を読むと、その情景を想像したり、次の展開を推理したり、読み終わった後にその絵本の感想をお話ししたりと絵本ひとつにたくさんの効果があります。これらができるようになるのがちょうど3歳ごろです。
お気に入りの本ならママやパパの読み聞かせで内容を覚えてしまっているので、一人で絵本を開いて声に出して読んで楽しむことも始めます。
絵本選びのポイント
3歳になると、ストーリーが楽しめるようになります。これまでとは違い、絵本を読んで先を推理したり感想を話すことができるなど、ステップアップしています。そのため、ストーリー性のある絵本がおすすめです。
ですがまだまだ視覚の印象が強い時期でもありますから、子供が好きな絵が描かれている絵本を選んであげましょう。想像力を養うためには、文章と絵がマッチしていることも大切です。マッチしていないとうまくお話を想像できません。
また字を読める子供も出てくるので、読みやすい文体や量の絵本もおすすめです。
3歳児に人気の絵本
『まっくろネリノ』
兄妹がいる3歳児におすすめなのが『まっくろネリノ』です。
キレイな色を持つ兄弟の中で、ネリノは一人だけ真っ黒に生まれてしまいます。そのためいつも仲間外れにされ、その中でどうやったら他の兄弟のようにキレイになれるのかを考えます。劣等感を持って過ごす中、ネリノにしか解決できないハプニングが起こります。
キレイな色味を活かすための黒い背景の絵本は、とてもキレイで、ストーリーも子供だけでなく大人も心打たれる内容になっています。
『はじめてのおつかい』
3歳児をたった一人でお使いに行かせるのは不安ですが、いずれ一人でお使いに行けるようになりますね。初めてのお使いは子供も親もドキドキするものです。
5歳の主人公みいちゃんがお母さんに頼まれて、初めてお使いに行くストーリーで、一人で家から出たこともないのに、お金を持って頼まれたものをちゃんと買って帰れるのか。お使いの途中でもいろいろなハプニングに襲われますが、どうやってみいちゃんが対処するのか、ハラハラドキドキ、そしてお使いに行きたくなってしまう内容です。
『おおきなかぶ』
ママやパパも絵本で読んだり、小学校の国語の授業で習ったことがあるのではないでしょうか?
『おおきなかぶ』は有名なロシア民話です。おじいさんが植えたかぶが大きく成長し、おじいさんだけでは抜けないので、おばあさんに手伝いを頼みますが二人でも抜けません。さらにどんどん助けを呼んで、人間と動物が力を合わせるという内容です。
「うんとこしょ どっこいしょ」の掛け声は読んでいても楽しくなりますね。
『どうぞのいす』
3歳児はママやパパ、お友達とのコミュニケーションも増えていく時期なので、『どうぞのいす』はピッタリです。
うさぎが作ったどうぞのいす。次から次にいろいろな動物がやってきて、どうぞのいすの上にいろいろなものを置いて休んでいきます。どうぞのいすと立て札があるので、次に来た動物がいすの上に置かれたものをもらってしまうというものです。
絵も内容も可愛らしくて読んでいて笑顔になれる絵本です。
『ぐるんぱのようちえん』
3歳になると幼稚園の年少さんとして通い始める子供もいます。『ぐるんぱのようちえん』は幼稚園に通い始める時期におすすめの絵本です。
いろいろなことにチャレンジする像のぐるんぱが主人公で、いろいろな仕事にチャレンジしますが、雇い主から愛想をつかされることが多く落ち込んでいました。それでも頑張って自分に合う仕事に出会うまでのストーリーです。
この絵本は1965年に発行されたので、もう50年以上も愛され続けている絵本です。
『ルラルさんのにわ』
みんなで一緒に楽しむことや喜ぶことの素晴らしさを教えてくれるのが『ルラルさんのにわ』です。
一軒家に住んでいるルラルさんは、少し排他的な性格をしていて、庭に入ってきた動物たちも徹底的に追い払います。そんな中庭に侵入していた穏やかなワニと出会って、ルラルさんが変わっていくというストーリーです。
『おばけでんしゃ』
小さな子供はお化けや妖怪が大好きですね。ちょっと怖いけれど興味がある、そんなお化けがたくさん出てくる絵本です。
この絵本は、お話を読むのではなく、駅のアナウンスと「がたたん がたたん」という擬音のみが描かれた絵本です。絵を見ながら自分でお話を想像しながら読む楽しさを味わえます。
『だいすきっていいたくて』
言葉がどんどん増えてくる3歳児。素敵な言葉を覚えてもらいたいですね。この『だいすきっていいたくて』は、「大好き」という素敵な言葉がたくさん出てくる絵本です。
ハムスターのローラの口からは「大好き」という素敵な言葉がたくさん出てきます。素敵な言葉は周りを笑顔にする魔法のような力があります。素敵な言葉がたくさん出てくるこの絵本を読んで、子供に言葉の大切さを教えてあげたいですね。
『ねえだっこして』
猫が自分の気持ちを話す形でストーリが進んでいく絵本。主人公は猫ですが、生まれたばかりの弟や妹がいる3歳児の気持ちを上手に代弁してくれている絵本です。
赤ちゃんが生まれて今までのようにかまってくれなくなって、寂しい猫。甘えたいのに、「後でね」とか「待ってね」と何かと後回しにされます。
3歳児は何でも自分でやってみたいという気持ちと、まだまだママやパパに甘えていたい気持ちが混ざり合った時期です。そんな心に寄り添う絵本です。
『ねないこだれだ』
そろそろ寝る時間となっても、夜更かししておもちゃで遊んだり、アニメを見たいとぐずってしまうこともありますね。寝る時間になっても眠らない子供のところにはお化けが来るよというストーリーです。
お化けは愛嬌があって可愛らしいので、怖いですがついつい引き込まれてしまいます。
最後は眠らない子供はお化けになってお化けの世界に飛んでいくというものです。ロングセラーで、子供にとても人気のある絵本です。
絵本でさらなる成長を!
絵本には親子のコミュニケーションや、想像力を養ったり、言葉を覚えたり、世の中の仕組みを知るといった効果があります。
大好きなママやパパの近くで絵本を読み聞かせしてもらうのは、子供にとってはとても幸せに感じる時間です。普段忙しいママやパパも、絵本を読んでいる間は子供とじっくり向き合えますから、その幸せな記憶は大人になっても残ります。
また絵本はアニメのように動くことがありませんので、どんどん想像力を養ってくれ、想像力の豊かな人間へと成長できます。想像力を養うことは小学校に入っても国語の成績アップにつながります。絵本にはよく使う言葉もあればあまり使わない言葉も出るので、たくさんの言葉を覚えることができます。
そして世の中のルールといった仕組みも絵本を通して学ぶことができます。
できるだけたくさんの絵本を読んで、心を豊かに成長させましょう。