導入が増えている「4Dエコー」。2Dエコーや3Dエコーとどう違うの?

妊娠して赤ちゃんの様子を見るために受ける機会が増える超音波エコー。病院によっては2Dだけでなく3Dや4Dエコーを導入しているところもあります。赤ちゃんの成長を確認し、異常や病気の早期発見につながるエコーについて、詳しくご紹介します。

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「4Dエコー」とは?

エコー検査はプローブと呼ばれる検査器具を使い、超音波を使って子宮をモニターする検査のことです。器具を膣内に入れる方法とお腹に当てる方法とがあります。婦人科系の疾患を調べるためにも行いますが、妊娠中は妊婦検査の一つとして行われ、胎児の状態を確認します。

4Dエコーとは、従来の2Dや3Dとは違い、現在の赤ちゃんの状態をほとんど時間差がなく、リアルタイムに映し出すことができるのが特徴です。ただし画像を鮮明にするために羊水が多い時期に合わせて撮影するのが望ましいため、妊娠初期では使用しません。妊娠12週ぐらいから30週ぐらいの間が最も羊水が多く、4Dエコーもこの時期に行います。

 
導入が増えている「4Dエコー」。2Dエコーや3Dエコーとどう違うの?

2Dエコー・3Dエコーとの違い

2Dエコーは妊娠初期から撮影が可能なため、一般的に多く用いられる検査方法です。対象の縦と横を2次元に映像化したものです。体の内部の様子が分かるため、胎児の内臓器官などに問題がないか調べることが可能です。

3Dエコーは様々な角度から超音波で収集した情報を元に、立体画像として表示したものです。2Dエコーと違い、体の表面しか見ることができませんが、目や耳の形などを見ることができます。

4Dエコーは3Dエコーに時間をプラスしたもので、リアルタイムにその様子を見ることができます。病院によっては、4DエコーをDVDに録画してくれるところもあるので、記念として4Dエコーを受けるという人も増えてきています。

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4Dエコーのメリットデメリット

実際に動いている赤ちゃんを見ることができるため、妊娠の実感がわく4Dエコーですが、そのメリットやデメリットについても知っておきましょう。

メリット

・赤ちゃんの顔や動きがはっきり分かる
・妊娠の実感がわく
・記念になる
・性別が分かる

デメリット

・行っている病院が限られる
・料金が高い
・母子手帳についている補助券は利用できない
・赤ちゃんの向きによっては性別が分からなかったり、撮影してもうまく写らないことがある
・画像を見ていて気持ち悪くなることもある

4Dエコーでは外見の異常なども見つけることができるため、ダウン症の診断にも参考になるといった話を聞くことがあるかもしれません。しかし4Dの映像も正確なものではないので、これだけでは診断はできません。

4Dエコーも進化していて、隠れて見えない部分も撮影ができるようなものも出てきていますが、最新型のものであればそれだけ検査料金も高くなります。記念といっても4Dエコーにこだわりすぎて、本来の目的である赤ちゃんの検診が後回しになることのないようにしましょう。

導入が増えている「4Dエコー」。2Dエコーや3Dエコーとどう違うの?

4Dエコーはどうすれば受けられる?

4Dエコーはすべての病院で導入されているわけではないため、4Dエコーを受けたいと考えているなら、導入されている病院を探す必要があります。妊娠後診察を受けている病院が導入しているなら比較的簡単ですが、そうでない場合は外来で受け付けている病院を探すしかありません。

ただ外来で受ける場合、4Dエコーは撮影のため、病院によっては制限時間が設けられ、受けられる時間帯などをあらかじめ指定されていることがほとんどです。また病院側の都合で中止になることもあります。そういったことを踏まえた上で、撮影をお願いするかどうかを決めるようにしましょう。

さらに外来で4Dエコーをお願いする場合、妊娠後期だと断られることもあります。これはもしトラブルがあった場合、検診をしていない病院で分娩などを引き受けることはリスクが高いためです。4Dエコーを受けたいと考え、外来で申し込む場合はいつまでなら撮影が可能か、引き受けてもらえるのかを事前に確認しておきましょう。

導入が増えている「4Dエコー」。2Dエコーや3Dエコーとどう違うの?

エコー検査にかかる費用は?

エコー検査にかかる費用は4Dエコーの機器の違いによっても変わるため、病院によって違いがあります。2Dや3Dエコーの場合は母子手帳の補助券を利用することができますが、4Dの場合は追加料金が必要となることもあります。通院している病院であれば、DVD代だけを実費というところもあります。

外来で4Dエコーだけを受けたい場合には、1万円前後かかることが多く、週末は料金が高くなったりすることもあります。カード払いなどを受け付けていないこともあるので、事前によく確認しておきましょう。

導入が増えている「4Dエコー」。2Dエコーや3Dエコーとどう違うの?

4Dエコーを受ける場合にチェックしたいこと

できればかかりつけの病院で4Dエコーを受けることができればベストですが、外来で受けるメリットもあります。

かかりつけの病院で受けるメリット

病院では基本的には2Dエコーで、内臓の異常がないかなどの検査をしますので、4Dエコーは希望者のみという場合もあります。通常の検診に代金が含まれているか、別料金かどうか確認しておくといいでしょう。

エコー外来で受けるメリット

赤ちゃんの様子を見る、またDVDに焼いてくれるのが基本で、検診や性別の判断などは行いません。病院によっては動画を配信し、共有できるサービスを行っていたり、画像を使って赤ちゃんを立体化してフィギュアを作るといったサービスを行うところもあります。かかりつけの病院のよりも制限は厳しいですが、一生に一度のこととして考えてみてもいいでしょう。

妊娠中は大丈夫だと思っていても、急に何が起きるかは分かりません。あくまでも赤ちゃんとママの健康状態を優先し、可能であれば4Dエコーを受けるという風に考えておきましょう。