最近増えている水中出産のメリット・デメリット

 

現在では、様々な出産の方法があります。

呼吸を調整するラマーズ法や、帝王切開での出産や、
姿勢を選べるフリースタイル分娩。

水中で分娩する水中出産も、よく知られるようになりました。

注目の水中出産には、どんなメリットやデメリットがあるのか、
知りたいですね。

水中出産について紹介します。

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水中出産とは?

その名の通りに、妊婦さんは水中で分娩を行います。

水中とは言っても、その温度は36度と、適度な温水です。

病院に設置された広めのバスタブに陣痛が始まった妊婦さんが入ります。

浮力によって体をラクにできる他、温まることでリラックスも可能です。

陣痛を抑えることもできます。

妊婦さんも自由な姿勢をとれます。

この温水のなかで分娩します。

出産中ずっと温水につかるのではなく、一時間以内と時間も決まっています。

赤ちゃんは、ママのお腹の環境とよく似た水中に出てくるため、
負担も軽くなります。

最近増えている水中出産のメリット・デメリット

 

水中出産のメリット・デメリット

水中出産のメリットやデメリットは以下のとおりです。

1.メリット

*陣痛が抑えられる

入浴すると、ふーと力が抜けてリラックスを感じる人は多いものです。

また気分や体調も改善します。

これらの作用が分娩中に得られるため、水中出産は比較的痛みが少なく、
陣痛の痛みを水中に逃がせる作用も働き、
自然分娩よりラクな分娩となります。

姿勢も自由に変えられます。

仰向け、横向き、四つん這いでも、とにかくどの姿勢が一番いいのかを、
妊婦さんが自分で選べます。

この自由度が、分娩の助けとなります。

*分娩時間が短くなる

妊婦さんによっては、陣痛から出産までの時間が短縮できます。

体が温められているために筋肉がほぐれ、産道が通りやすくなり、
その結果、赤ちゃんもスムーズに出てきます。

*会陰切開が軽度で済む

出産時の会陰切開も軽度に済みます。

自然分娩の会陰切開は、妊婦さんの4割ほどが経験します。

一方の水中出産では2割程度です。

温水につかって会陰が柔らかくなり、
開きやすい状態になっているためです。

また切開の必要があった場合でも切る範囲が少なくて済む場合もあります。

2.デメリット

*衛生管理は絶対です

温水の衛生管理は絶対に必要です。

水温36度は雑菌が繁殖しやすく、衛生管理を正しく行わないと
赤ちゃんが感染症にかかります。

しっかりとした設備をもった病院で水中出産を行うようにしてください。

*出血量が多くなる

血行が良くなり出産がスムーズになる半面、
血行が良くなるために出血が増します。

産後の処置をしっかり行う必要があります。

*体力の消耗

プールや入浴でも、体力は消耗します。

水中出産も同様で、非常な体力を要します。

温水のなかで維持できる体力を考え、水中出産を選択する場合には、
あらかじめ体を鍛える必要があります。

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水中出産の条件

水中出産に適切な方、そうでない方がいます。

逆子、双子の場合は不適合

赤ちゃんが逆子のままだったり、1人以上お腹にいる場合には、
水中出産は薦められません。

早産の場合

早産はあらゆる危険がつきまうため、水中出産は適していません。

心臓病などの病気

妊婦さんに心臓病、肝炎などがあれば、水中出産は危険です。

この場合は医師の薦める判断に従いましょう。

体力が弱い

水中での出産は実は力が必要です。

分娩を維持するだけの体力がない方は、水中出産を薦められません。

最近増えている水中出産のメリット・デメリット

 

水中出産を希望する場合

水中出産を希望するなら、事前の準備と調査が必要です。

1.事前の体力作り

水中出産は、体力勝負でもあります。

事前の体力作り、これは重要です。

マタニティスクールなどで、
スイミングを選択するなど事前の準備を整えてください。

よくウォーキンをして足腰を鍛え、日々の入浴で呼吸を整えるなど、
イメージトレーニングも行いましょう。

2.病院のリサーチ

海外で水中出産は広く普及していますが日本ではまだ始まったばかり。

設備をそろえた病院にも限りがあり、
近くの病院を探すことが困難など、ハードルの高い出産方法です。

東京都内でなら比較的探しやすいですが、
地方では設備の整った病院自体がまず探せないのが現状です。

水中出産を強く希望する方は、病院のリサーチは根気よく行ってください。

参考リンク:https://byoinnavi.jp/k19

3.費用

通常の分娩費用に追加料金があります。

料金の幅は広く、病院により異なります。

5万円以内の病院もあれば、数十万円の費用がかかる病院もあります。

最近増えている水中出産のメリット・デメリット

 

水中出産の例

水中出産はどのようなものなのか、経験者の例を紹介します。

1.旦那さんも一緒に

旦那さんが立ち会うことが可能な場合、一緒に出産を経験できます。

赤ちゃんが出てくる瞬間が比較的目につかないため、
旦那さんの精神的な負担も、自然分娩より軽く済むようです。

2.ずるずると赤ちゃんがでてくる?

自然分娩では赤ちゃんの頭がでた後は、
「すぽん」という感じで、残りが出てくるけれど……

水中では頭が出たあとも、なんとなく「ずるずる」と滑る感じで、
赤ちゃんが生まれてくるようです。

3.体力を使いきって

分娩自体はスムーズだったけれど、
すっかり体力を使い切ってしまって温水から出るのが大変。

出た後に自分の体を拭くのがシンドイ……
そんな実体験の声があります。

自然分娩と水中出産の両方を比較すると、水中出産の負担のほうが軽く済みます。

よい病院を探し、希望に合った分娩にチャレンジしてみましょう。