つわりがピークを迎える時期の過ごし方

妊娠すると初期のころからつわりに苦しむ妊婦さんが多いです。つわりの程度には個人差があり、軽い人から重い人、中にはない人もいらっしゃいます。初めての妊娠でわからないことだらけの方は、このつわりのことから知っておきましょう。

つわりはどうして起こるのか、その原因や主な症状をご紹介いたします。また、つわりがピークを迎える時期というのはいつ頃なのか、辛いときはどうやって切り抜けていけばいいのかなども併せてご紹介いたします。

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つわりの原因

妊娠すると多くの妊婦さんが襲われるつわりですが、どうしてこういった症状が出るのかという原因に関しては未だ明確にされておりません。ですがいくつか考えられるという意見的なものはあります。

胎児を異物とみなしたアレルギー反応のようなもの

人間の中にもう一つの命が宿る。とても神秘的なことですが、体にとってそのもう一つの命である胎児は異物とみなされます。それに対するアレルギー反応のようなものであるという考え方です。

アルカリ性から酸性に変化するから

人間の体はもともとアルカリ性です。それが妊娠することで酸性になっていきます。それに体が反応してアルカリ性に戻そうとして、つわりの症状が現れます。

ホルモンバランス

妊娠すると、ホルモンバランスが変化します。子宮内をふかふかのベッドにしてあげるために、プロゲステロンの量が増えます。また、妊娠して作られるHCGホルモンなどの影響によって、ホルモンバランスは大きく変化します。これによって体がついていけなくて症状がでてきます。

安静にしなさいというサイン

つわりが起こるのは多くは初期です。後期つわりもありますが、やはり初期につわりを経験される方が多いです。このつわりの時期というのは胎児の発育にとても大切な時期でもあり、流産しやすい時期でもあります。安定期に入るまではゆっくりしなさいというサインの一つなのです。

つわりがピークを迎える時期の過ごし方

つわりの症状

吐き気

これが一番多い症状です。寝ても覚めても1日中気持ち悪い状態です。気持ち悪すぎて食事や水分さえも摂れない方もいらっしゃいます。あまりに食べられないので、点滴などで治療が必要なこともあります。

吐き気の為に食べられないという方もいれば、それとは逆に何かを口に入れていないと気持ち悪い、吐き気に襲われるという方もいらっしゃいます。食べられるからマシと思うのは間違いです。いつでも何かを食べないと気持ち悪いことから、初期から体重増加に悩まされることになります。

妊娠中の急激な体重増加は、妊娠中毒症などのリスクがアップするので注意が必要です。

睡魔

とにかく眠くて眠くてしかたないといった症状です。お仕事をされている妊婦の方は大変ですが、そうでない方は眠い時は寝る、と割り切って眠ることで乗り切ることができます。

臭いが気になる

妊娠するとつわりの時期はいつも以上に匂いが気になるようになります。今までは気にならなかった臭いもとても気になってきてしまいます。その臭いによっては吐き気や嘔吐、頭痛などを引き起こす方もいらっしゃいます。

これらのほかにも、便秘や下痢、食べ物の好みの変化や胃のむかつきなどがあげられます。症状は人によって違い、つわりがないという方もいらっしゃいます。

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ピークを迎える時期は?

つわりは、早い方なら妊娠5週目くらいから始まり、安定期に入る妊娠16週目頃に症状も出なくなってきます。ピークがいつかということですが、これは個人差があります。早く終わる人もいれば、安定期頃まであったという方もいます。

一般的に言われているつわりのピークは妊娠8~11週頃になります。一番つらい時期は9週頃になります。

ホルモンバランスが安定してくるころには治まってくる傾向があります。ただ、最初にも書かせていただきましたが、時期には個人差があります。すべての妊婦さんのつわりが安定期になくなるというわけではありません。安定期に入ってからもつわりが続いてしまう方もいらっしゃいます。

つわりがピークを過ぎたかなと思って安心するのはよくありません。症状が治まってもやはり妊娠中は無理をせず過ごすようにしましょう。

つわりがピークを迎える時期の過ごし方

辛い時の過ごし方

気分転換

つわりが辛いからとそればかり考えていると、本当に動けなくなってしまったり、ストレスが溜まってしまいます。友達とお茶をしたり、何も考えず仕事に打ち込んだりして気を紛らわせましょう。

また、軽くお散歩をしてみたり、好きなことをして気分転換するようにしましょう。何かに没頭しているとつわりのことを忘れてラクになるという声もあります。

食べられるときに好きなものを食べる

食欲が落ちるこの時期、無理に食べようとすると、また吐き気に襲われてしまいます。食べたいなと思った時に自分が食べたいと思うものを少しずつ食べるようにしましょう。初めての妊婦さんは、赤ちゃんの為にとつわりの時期も無理して栄養のことを考えて食べようとしてしまいます。

ですが、初期のこの時期はそこまで深く考えなくても、赤ちゃんはちゃんと胎嚢から栄養を補給しています。まずはママが元気でいることが大切です。無理して食べなくても、自分が食べたいと思った時に食べるようにすれば大丈夫です。

柑橘系の食べ物や飲み物、のど越しの良いゼリーやアイスなどは、つわりの時期でも食べやすいのでお勧めです。

我慢せずに休息をとる

吐き気や頭痛や眠気など、つわりの症状でつらいときには、きちんと我慢しないで横になって休息を取りましょう。横になるだけでも少し体がラクになります。横になる前に、吐き気が出たときの為に嘔吐対処用の袋などは手の届くところに置いておきましょう。

お風呂は温まり過ぎに注意

つわりの時、お風呂で気分転換される方もいらっしゃいます。ですが、つわりの時期の長風呂はかえって吐き気などを引き起こす要因となります。ちょっとお風呂でリフレッシュするときには、お湯の温度を少し低めにしておくなど注意するようにしてください。

つわりがピークを迎える時期の過ごし方

あまりにもつらいなら受診も考えよう!

つわりで病院に行くなんて、と思っていませんか?つわりは症状が悪化すると脱水になってしまうこともあります。食事も水分も摂取できないこともあるからです。そうなるとママにとっても赤ちゃんにとってもよくありません。

あまりにつらいと感じたら、無理をせずにかかりつけの産婦人科医を受診して相談してください。点滴や症状に合わせてお薬を処方してくれることもあります。本人にしかこのつわりの辛さはわかりません。でも、そのつらさを一人で抱えこまないでください。

赤ちゃんにはママだけでなくパパもいるはずです。つわりで辛いときは、わかってもらえなくても自分の体調などはきちんとパパにも話しておくようにしてください。お願いできることはお願いして、休息をとるようにしましょう。