そろそろ赤ちゃんを迎えたいと思っていてもなかなか妊娠しない人も多いのではないでしょうか。自然妊娠するには子作りを成功に導くための3つのコツを知っておく必要があります。
妊娠のメカニズムや妊娠するためのコツについて確認していきましょう。
妊娠が起こるメカニズム
そもそも、妊娠とはどういう状況で起こるのでしょうか。子作りを考えている場合は正確に妊娠のメカニズムを把握しておきましょう。
受精まで
妊娠の始まりは卵子と精子の出会いです。精子と卵子は次のように受精が起こる卵管まで運ばれます。
射精
精子は男性の精巣で作られ、尿道まで運ばれます。その後、性交渉で膣に入ると卵巣を目指して子宮内を通り、卵管まで進んでいきます。
排卵
女性の卵巣の中には卵胞と呼ばれる卵子の袋があります。排卵前には約20個の卵胞が卵巣にありますが、このうちの一つが破裂して卵子が飛び出し、卵巣に入ります。このメカニズムが「排卵」です。
受精
卵管で精子と卵子が出会うと受精が起こります。一度の射精で数億個の精子が膣に入りますが、卵子と受精するのはたった一つで受精卵ができるとそれ以外の精子は卵子と結びつくことはできません。
着床
受精卵は細胞分裂を繰り返しながら数日かけて子宮に向かいます。子宮内にたどり着き、子宮内膜に潜り込んで根をはると妊娠が成立します。受精卵が子宮内膜に根をはることを「着床」と言います。
子作りを成功に導くコツ
自然妊娠を成立させるためには卵子と精子をタイミング良く出会わせる必要があります。卵子と精子が適切な時期に出会わせて妊娠を成立させるためには3つのコツを押さえておきましょう。
基礎体温を付ける
妊娠を考えている人は基礎体温を付けることから始めましょう。基礎体温を付けると子宮や排卵の状況を知れるので、妊娠に役立てられます。
基礎体温の付け方
基礎体温を付ける時に必要なものは婦人体温計と基礎体温表です。どちらも薬局などで購入できます。
基礎体温は朝起きて体を動かす前に測ることが大切です。寝る前にベッドサイドなどに体温計を置いておき、朝起きたらすぐに体温を測りましょう。
毎朝、体温を測った後は基礎体温表に折れ線グラフにして記録していきます。体温のほかに、月経から何日目にあたるかを表す月経周期やおりものの状態などを合わせて記録しておくと排卵日を把握したいときに便利です。
基礎体温の見方
月経周期が正常な場合、月経がはじまってから排卵までの間は体温が低い低温期です。特に排卵が行われる日は体温が最も低くなります。
排卵が終わると体温が高くなり高温期に入ります。個人差はありますが、低温期と比べて0.3度以上体温が高ければ子宮の状態が健康であるといえます。
排卵日を把握する
基礎体温を付けて月経周期がつかめたら、その時期に合わせて性交渉を行い、精子と卵子を受精につなげましょう。
排卵の前にはおりものが増える人が多いので、基礎体温以外の方法でもおよその排卵日を把握できます。
性交渉のタイミングを計る
精子と卵子が出会えるタイミングに性交渉をすることは大切ですが、具体的にはいつ性交渉をすると妊娠の確立が高まるのでしょうか。
妊娠の可能性が最も高まる性交渉のタイミングは排卵の前々日か前日だと考えられています。排卵日を予測したらその2日前から1日おきに性交渉をすると良いでしょう。
精子の寿命はおよそ3~5日間、卵子の寿命は12~24時間程度だと考えられているので、タイミングを逃さずに性交渉をして受精につなげることが大切です。
健康なカップルでも妊娠しないことも多い
排卵のタイミングで性交渉をしたからといって必ず妊娠するのではありません。むしろ、一周期での妊娠確立は20%程度だという考えもあるので、数回の周期で妊娠できなかったとしても心配しすぎる必要はないでしょう。
自然妊娠のために大切なこと
妊娠のコツを知っていても体の状態が整えられていなければ、妊娠は起こりません。
妊娠したいと考えている人はバランスの取れた食事を取り、十分な睡眠時間を確保して体調を整えましょう。また、妊娠するためにはストレスも良くないと考えられているので、プレッシャーを感じずに、リラックスして妊活できるように環境を整えましょう。
妊娠検査薬を使うタイミング
妊活を進めている中で、予定日になっても生理が来なければ妊娠検査薬を使ってみましょう。妊娠検査薬の仕組みや使用するタイミングは次の通りです。
妊娠検査薬の仕組み
妊娠検査薬は妊娠したときに分泌されるhCGと呼ばれるホルモンの存在を調べるものです。尿の中にhCGの数値が一定以上であれば陽性になり、数値が低いと陰性となります。
妊娠検査薬を使用するタイミング
hCGは受精卵が子宮内膜に着床してから分泌がはじまり、生理予定日になると尿に混じってくるようになります。
しかし、生理予定日ではまだhCGの分泌量が少ないため、妊娠検査薬を使っても妊娠の判断はできません。
一般的に販売されている妊娠検査薬が使えるようになるのは生理予定日の1週間後位です。この頃になるとhCGの数値が高くなってきているので、検査薬に反応するようになり、妊娠を判断できることが多いです。
妊娠検査薬で陽性が出たら早めに医師の診察を受けて正確に調べてもらいましょう。
パートナーと協力して妊活を進めよう
自然妊娠をするためには排卵日を知り、卵子と精子が出会えるタイミングで性交渉をすることが大切です。
このタイミングで性交渉をしてもかならず妊娠が成立するとは限らないので、妊活が上手くいかないときも焦りすぎず、ゆっくりと赤ちゃんが来てくれるのを待ちましょう。
プレッシャーを感じてしまうときはパートナーに相談して二人で休日を楽しんだり、美味しいものを食べたりして、一呼吸置くのも大切かもしれません。