根本的な治療法がない「プール熱」の症状と治療法4つ

毎年夏になると「プール熱」という病気がはやります。子どもを中心に流行する夏場特有の病気の一つで、大人にも感染する可能性があるものです。小さいお子様をお持ちのママさんたちには、必ず把握しておいていただきたい病気です。

プール熱について詳しくご紹介いたします。どんな症状がでるのか、いったいどんな形で感染がひろがっていくのか、感染者が出た時の家庭内での治療方法や注意点などをまとめました。ママやパパにも感染が広がってしまったら、毎日の生活や仕事に支障がでてしまいます。お子様がプール熱になった時にあわてないように、知識として頭の片隅にいれておくことをおすすめします。

広告

 

「プール熱」とは?

プール熱は咽頭結膜熱というのが正式な病名になります。アデノウィルスに感染することで、引き起こされる病気です。どうしてこの咽頭結膜熱というのがプール熱と呼ばれるようになったのか、不思議ですよね。それは、その名の通り、プールを通して流行るからです。ただ、プール熱が全てプールを通して感染するというわけではありません。プールに行かなくても、感染する可能性は十分にあります。

保育園や幼稚園、学校などで感染者がいると、一気に多くの子供に感染が広がってしまいます。子どもの間では、毎年夏になるとあちこちの地域で流行する病気の一つです。

根本的な治療法がない「プール熱」の症状と治療法4つ

 

プール熱の症状と感染経路

<症状>

まず発熱から始まります40度近い高熱になり、その状態が5日程度続くと思っておいてください。プール熱になるとほとんどの人は喉が真っ赤に腫れ痛みを伴います。また、特徴的な症状として「結膜炎」があげられます。

代表的な症状は、高熱、喉の痛み、結膜炎の3つですが、この他にも嘔吐、腹痛、下痢などの症状が出ることもあります。

<感染経路>

この病気は先にも書きましたが、プールを通してうつります。ですが、感染者の咳やくしゃみで飛沫感染しますし、感染者が使ったタオルなどを使うことで、接触感染もします。これらのことから、人が多く集まる場所や、保育園、幼稚園、小学校などで感染が広がり、毎年夏になると流行します。

プール熱の原因であるアデノウィルスに感染し、発症するまでの潜伏期間については、5〜6日程度になります。この病気は、学校伝染病指定のものになるので、症状がおさまってから2日間は登園登校ができません。その他にも各園、各学校で様々な基準がありますので、しっかりと確認しておきましょう。

広告

 

家庭でできる治療方法と注意点

<治療方法>

現在、プール熱に対する有効な薬というものはありません。症状に合わせて対処するという形になります。家庭でママができることは、小児科でもらってきたお薬をきっちりとのませてあげるということ、これは基本です。

高熱がつづきますので、熱性けいれんや脱水などにならないよう、こまめに水分補給をさせてあげて、お子様の様子をみるようにしてください。熱の上がり初めは温めて、上がり切ったら冷やしてあげましょう。

喉の痛みがあるので、固形物ではなくゼリーやプリン、アイスなどが食べやすいので用意してあげてください。熱が高いうちは食欲もないので、本人が食べられる物を食べさせてあげましょう。少し元気になってきて、食欲がではじめたら、柔らかく煮込んだうどんやお粥などからはじめてあげてください。

<注意点>

家族の誰かがプール熱になった場合、ママやパパも二次感染する可能性が非常に高くなる為、手洗いうがいの徹底をしてください。また、先にも書きましたが、アデノウィルスは、飛沫感染や接触感染する可能性が非常に高く、感染力も強いウィルスです。タオルや食器などの共有は絶対にNGです。

特に注意していただきたいのが、お風呂です。プール熱はプールなで感染する確率が高いことから、家庭内で感染者が入ったお風呂に入浴すると感染することがあります。熱が下がり元気がでてくれば入浴することも可能ですが、出来る限り湯船にはつからずシャワーですますようにさせてあげてください。どうしても湯船に入らせてあげたい時は、家族の中で一番最後に入浴させてあげましょう。

熱も下がり症状が改善して治ったとしても、約1ヶ月程度は菌が身体の中に残っています。一緒に生活するなかで、家族全員が手洗いとうがいなどを徹底するようにしてください。また、プールなどに行った時は、目をしっかりと洗うようにしてください。

根本的な治療法がない「プール熱」の症状と治療法4つ

 

予防対策

この病気は、お子様が感染すると大人も二次感染する可能性があります。大人がプール熱に感染すると、子供と比較すると症状が軽い人もいますが、稀に重症化することもあります。そうならないよう、日頃から予防を徹底していきましょう。

・こまめに手洗いうがいをする
・疲れをためずに十分な睡眠をとる
・バランスのとれた食生活
・日頃からタオル類を家族間で共有しない
・子どものよだれなどはティッシュで拭き取る
・プールからでたら手洗いうがい目洗いをする

よだれや目やになどをガーゼやタオルなどで拭き取る方もいると思います。しかし、洗濯をしてもウィルスが残っている可能性がありますので、できるだけティッシュを使うようにしましょう。

プール熱は子供だけの病気ではありません。特に直接お世話をすることになるママは、二次感染しないよう、十分注意してください。