妊娠初期に起こりがちな症状、「頻尿」の3つの原因と対応策

自分のお腹に新しい命がやどり、嬉しい反面、不安なことが多い妊娠初期。妊娠初期はいろいろと体の変化が起こるため、戸惑う妊婦さんも多く、中でも頻尿に悩まされている妊婦さんがたくさんいます。妊娠前よりもトイレが近くなるだけではなく、人によっては「30分ごとにトイレに行かないとダメ」という方もいるほどです。特にお仕事をされている方はそんなにしょっちゅうトイレに行きたくなるのはちょっと避けたいものです。そこで今回は妊娠初期に起こりがちである、頻尿をご説明します。

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妊娠初期の頻尿の原因

妊娠初期の体にあらわれる変化に頻尿があります。頻尿具合には個人差があるのですが、ひどい場合には30分と経たずに尿意を感じたりします。頻尿は起きている間だけ感じるものではなく、寝ている間にも感じますから、睡眠の妨げになることもあり寝不足を引き起こします。頻尿になる原因を知って対応しましょう。

子宮が大きくなるから

頻尿の原因のひとつに、子宮が大きくなることがあげられます。

妊娠5週目になると子宮は妊娠前と比較すると一回りほど大きくなります。子宮のすぐ近くに膀胱があるので、子宮が大きくなるにつれ膀胱を圧迫してしまうので、尿がたまっていなくても尿意を感じてしまいます。

腎機能が活発になるから

妊娠することで血流がアップし、腎臓の機能が活発になります。腎機能が活発になると尿の量が増えて体外に排出させようとするので、頻尿の原因のひとつになります。

ホルモンが筋力を緩めるため

妊娠すると様々なホルモンが分泌されるようになりますが、特に黄体ホルモンは子宮や膀胱の筋力を緩めるので、頻尿の原因となります。また筋力が緩まると頻尿だけにとどまらず尿漏れを起こすこともあります。

妊娠初期に起こりがちな症状、「頻尿」の3つの原因と対応策

頻尿はいつまで続くの?

妊娠による頻尿は、いつまで続くのか気になりますね。ほとんどが妊娠4か月頃には落ち着くことが多いようです。これはこの頃になると子宮の位置が上がり、膀胱への圧迫が軽減されるからです。

ただし、頻尿にも個人差があるようにおさまる時期にも個人差があり、妊娠後期まで悩まされる方もいるようです。子宮の位置が変わって膀胱への圧迫が軽減されても、腎機能やホルモン分泌は続くからです。

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頻尿が起こった時の対応策

妊娠による体の変化とはいえ、頻尿はつらいもの。頻尿が起こった際の対応策をご紹介しますので実践してみてください。

尿を出し切る

トイレでおしっこをするときに、体を前かがみにすることで膀胱に尿を残りにくくさせます。トイレに行くたびに前かがみになってしっかり出し切るようにしましょう。

水分の摂取量を調節する

妊娠中は新陳代謝が活発になり、汗をかきやすい状態です。トイレの回数を減らそうと水分を控えると、脱水症状を起こす恐れがありますので、極端に水分を控えることはやめましょう。

頻尿で夜眠れないときは、夜寝る前にたくさん水分をとらないように気を付けましょう。

カフェインを控える

コーヒーなどカフェインを含む飲み物は利尿作用があるので頻尿の原因になります。コーヒーや紅茶が好きな方は、頻尿が続く間は控えるか、カフェインレスのものを飲むようにしましょう。

体を冷やさない

体が冷えると、交感神経が優位に立ち膀胱を収縮させます。また体温を維持させるために腎機能も活発になり、汗が減るため不要な水分は尿として排出されるため頻尿の原因になります。

頻尿が原因で夜十分な睡眠がとれない場合には、睡眠=夜にこだわらずに、昼間寝るようにすると良いでしょう。妊娠初期には頻尿だけではなくつわりもあるので、十分な睡眠が必要な時期です。家事は後回しにして、まず体を休めることを優先させましょう。

妊娠初期に起こりがちな症状、「頻尿」の3つの原因と対応策

膀胱炎との違い

妊娠初期の頻尿は、症状が膀胱炎と似ているところがあるので、妊娠による頻尿だと思っていたら、実は膀胱炎だったということも。

「残尿感がある」「おしっこをするときに痛みがある」「尿が濁っている」が感じられたら、妊娠による頻尿ではなく、膀胱炎の可能性があります。膀胱炎かどうかは内科や産婦人科でも検査できるので、気になった場合はすぐに受診しましょう。

膀胱炎は大腸菌などの細菌が膀胱内に入り込んで炎症が生じることで起こります。

膀胱炎の原因は、おしっこを我慢したり汚い手で触ってしまったり、ウォシュレットの使用が考えられています。

ウォシュレットはきれいになるようなイメージがあるのですが、ノズルが汚れていたり、本来の防御機能である膣粘膜が流されるため、膀胱炎の原因になるようです。

妊娠初期に起こりがちな症状、「頻尿」の3つの原因と対応策

妊娠初期の頻尿は生理現象

妊娠初期の頻尿は生理現象といえるものです。そのため、確実に頻尿を解消する方法はありません。水分の摂り方やおしっこの仕方など日常生活でできることをして、なるべく尿意を抑えられるように工夫してみましょう。

仕事などでトイレに行けないことが予想できるときには、尿漏れシートを使うと安心感があるのでおすすめです。尿漏れシートの使用に抵抗がある方もいるかもしれませんが、万が一尿漏れが起こったときの不快感が軽減されるのでおすすめです。頻尿は生理現象だと割り切って、ストレスをためずに妊娠ライフを楽しみましょう。