「無痛分娩」での出産を希望する方は知っておくべき5つのリスク

お産に痛みが伴うのは情報として誰しも知っていることですが、初めてお産をする方にとっては、不安でいっぱいのはずです。痛みが少ない無痛分娩という出産方法がありますが、これには注意しなければならないリスクがあります。そこで無痛分娩を希望している方のために、メリットやデメリット、知っておいていただきたいリスクをご紹介します。

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海外では主流の「無痛分娩」とは?

日本で行われるお産は自然分娩がメインですが、海外では出産時の辛い陣痛をやわらげる無痛分娩が主流となっています。無痛分娩は腰から硬膜外に麻酔をすることで痛みを軽減しますが、全く痛みをなくしてしまう方法と陣痛も多少はありながら、痛みをコントロールするものとがあります。無痛分娩のやり方対や対応は産院によっても違い、夜中に陣痛がきた場合には対応できないケースもあります。

「無痛分娩」での出産を希望する方は知っておくべき5つのリスク

無痛分娩のメリット・デメリット

メリット1:安心して出産できる

無痛分娩の大きなメリットは、ただでさえ不安な気持ちがいっぱいの出産を、痛みが軽くなることで、ゆったりとした気持ちで進めることができることです。母体がリラックスした状態なので子宮口も開きやすくなり出産がスムーズに行えます。

メリット2:血圧対策

元々妊娠中に血圧が高かった場合はもちろん、痛みが強い場合は高血圧になり、出産時のリスクが高まります。麻酔をして痛みをやわらげておくことで、血圧の上昇を防ぐことができます。

メリット3:緊急帝王切開にも対応

出産時は何がおこるかわかりません。赤ちゃんと母体の安全のために緊急帝王切開に急に切り替わることもあります。その場合でも麻酔をしているので、手術への移行が無理なく行えます

気になるデメリット

無痛分娩は海外ほど日本で普及していないため、対応していない病院が少ないのが現実です。実家や自宅の近くに対応する病院が見つけられない可能性もあります。また費用面でも自然分娩の費用にプラス15万円ほどかかると言われています。

さらには無痛分娩に臨んだものの、麻酔が効かずに結局は痛みを伴う出産になる可能性もないとは言えません。

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無痛分娩のリスク

リスク1:陣痛が弱くなる

無痛分娩の場合、陣痛促進剤の点滴をしながら進めますが、痛みを取りのぞくことで陣痛が弱くなりお産がストップしてしまう可能性もあります。またお母さんがいきむ力も弱くなるため、分娩に時間がかかります。

リスク2:麻酔の副作用

麻酔は人によって様々な副作用を起こす可能性があります。嘔吐や手足のしびれ、頭痛などの症状があり、数日たっても治らない場合も考えられます。

デメリット3:吸引分娩になることも

陣痛が弱くなるので、赤ちゃんを早く取り出すために吸引分娩や鉗子分娩になるリスクがあります。赤ちゃんの頭を引っ張ることになるので、頭血腫がおこる危険性がないとは言えません。自然分娩でも出産時にはいろいろなリスクがありますが、痛みが無い分出産がスムーズに行えない場合があり、赤ちゃんへのリスクも高まることを覚えておいてください。

リスク4:自由に動けない

無痛分娩の場合は分娩室で陣痛促進剤を点滴したり、モニターなどを付けて監視する必要があるので自由に動くことはできません。行動が制限されることを覚えておきましょう。

リスク5:産後に強い痛みを感じることも

出産時は麻酔が効いていて痛みはあまり感じませんが、産後に後陣痛や会陰切開部分の痛みを強く感じることがあります。これは個人差がありますが、お産が楽だった分、後の痛みが余計に辛く感じるかもしれません。

「無痛分娩」での出産を希望する方は知っておくべき5つのリスク

自分に合った出産方法を選ぶことが大切

自然分娩、無痛分娩ともにそれぞれにメリットとデメリットがあります。
持病がある場合や体質によっては無痛分娩ができないこともあります。また無痛分娩は痛みが少なく楽にお産ができると思われていますが、費用がかかりそれなりにリスクもあります。痛いのが嫌なので無痛分娩に!と安易に決めてしまわず、医師に相談した上でどちらの出産方法にするかご主人や家族とよく話し合った上で決めることが大切です。可愛い赤ちゃんを無事出産できるよう、しっかり準備を進めてくださいね。