「食」に親しんでもらおう!子供の好き嫌いを直す5つのコツ

「子供の好き嫌いが激しい」、「好き嫌いの治し方がわからない」と悩んでいるお母さんやお父さんは多いのではないでしょうか。

今回は子供が好き嫌いする原因や好き嫌いの治し方のコツをご紹介いたします。子供の好き嫌いを治したい方は参考にしてください。

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好き嫌いが与える悪影響

偏食は子供にとって良くないといわれますが、なぜ好き嫌いは子供の成長に悪影響を与えるのでしょうか。好き嫌いが子供に与える悪影響について、体と心という二つの観点からご説明いたします。

好き嫌いが与える体への悪影響

軽い好き嫌いは基本的に健康に大きな害を及ぼすわけではありません。魚が嫌いな場合は肉からタンパク質を摂取するというように、栄養バランスを考えれば生きていくうえで必要な栄養素は補えます。

その一方、好き嫌いが深刻化し、「偏食」の状態となれば子供の成長や健康に悪影響です。

偏食とは魚、肉、野菜など特定のカテゴリーの食品を食べられなくなる状態です。この場合、選べる食品のカテゴリーが極端に狭まり、子どもの成長に影響を与えます。

例えば、筋肉や血液などを作るタンパク質を含む肉や魚、骨を作るカルシウムを含む牛乳や乳製品などを食べられなくなると、子供の成長が不十分になる危険性もあるのです。

不足に注意!子どもに必要な栄養素

子どもの成長に必要である主な栄養素は以下の通りです。

・筋肉や血液、細胞を作る「タンパク質
・体のエネルギー源となる「炭水化物
脂質
ビタミン
ミネラル

これらをバランスよく摂取できるように食事のメニューを考えましょう。

好き嫌いが与える心への悪影響

好き嫌いは体だけでなく、心の成長にも悪影響を及ぼすと考えられています。

好き嫌いの克服は子供が嫌いなものを受け入れる練習の一つです。子どもは苦手な食べ物に挑戦することで嫌いなものでも受け入れ、我慢強く、協調性のある子供に育つといわれます。

ところが、好き嫌いをそのまま放置しておくと、嫌いなものは受け入れなくても良いという考えになりかねません。わがままになったり、チャレンジ精神が育たなかったりする恐れもあるでしょう。

また、食べ物の好き嫌いは人の好き嫌いにも影響を与えることがあります。「ピーマンは苦いから嫌だ」というように嫌な面だけを見る癖がつけば、他人の良い面ではなく、嫌な面を探してしまう子供に成長してしまうかもしれません。

「食」に親しんでもらおう!子供の好き嫌いを直す5つのコツ

好き嫌いは早く直したほうが良い!

子どもの体や心に悪影響を与える好き嫌いはできるだけ早く治す方が良いといわれています。

その理由は8~9歳に味覚が確定すると考えられているためです。味覚が確定する前に好き嫌いを克服できなければ、「これは美味しくない」と思った味覚を矯正するのが難しいです。

もちろん、味覚が確定する前に克服できなかったら、好き嫌いは一生治らないわけではありません。お母さんやお父さんにも子供のころは美味しく思わなかった食べ物が大人になると美味しく感じた経験がありますよね。

味覚が確定したあとでもコツコツとトレーニングをすれば好き嫌いを改善できるでしょう。

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子供が好き嫌いをする理由と苦手な食べ物

そもそも子どもが好き嫌いをする理由は何なのでしょうか。考えられる3つの理由をご説明いたします。

子供は味への感受性が高い

子供は大人と比較して味の感受性が高いと考えられています。苦いものは毒、酸っぱいものは腐ったものなどと本能的に察知し、危険から身を守るために苦みや酸味を嫌ってしまうのです。

子供が嫌いな食べ物

具体的に子供が嫌いな食べ物として挙げるのは以下のようなものです。

・苦い食べ物:ピーマン
・酸っぱい食べ物:トマト
・刺激が強い食べ物:玉ねぎ
・香りが強い食べ物:セロリ

これらの食べ物は特有の味や香りを抑えることで好き嫌いが改善できる可能性があります。

初めて食べるものに対する不安

私たち大人も初めて見る食べ物は「これを食べても良いのだろうか」、「これは美味しいのか」という疑問を持ちます。子供ははじめて食べるものが多く、不安を感じやすいです。

食わず嫌い」はこの理由によるものが多く、食べ物から身を守るための防衛反応として食べることを避けてしまうのです。

トラウマ

トラウマを感じた場合も好き嫌いにつながります。例えば、消化の悪い食べ物でおなかを壊した経験や食べた後に嘔吐した経験などがある場合、その食べ物をうけつけなくなることもあります。

つらい記憶は長く残ることから、トラウマによる好き嫌いは治すのが難しいといわれますが、時間が解決してくれることもあるため気長に待つことも大切です。

「食」に親しんでもらおう!子供の好き嫌いを直す5つのコツ

子供の好き嫌いを治すコツ

好き嫌いはどのように克服させればよいのでしょうか。5つのコツを確認しましょう。

食べ物に対して興味を持ってもらう

食べ物に興味を持たせると子供から進んで嫌いなものを食べてくれることが多いです。

例えば、料理や買い物に参加させたり、嫌いな食べ物が出てくる絵本を読み聞かせたり、一緒に家庭菜園したりするとその食べ物に親しみを感じ、興味を持ってくれるでしょう。

親子でのコミュニケーションを意識しながら料理や買い物をすると、過去にトラウマがある場合も楽しい記憶に変わってくるでしょう。

見た目を工夫する

見た目の工夫も大切です。盛り付けを変えたり、子どもが好きなキャラクターの食器を使ってあげたりすると食べてみたいと思い、好き嫌いを克服できることがあります。

味付けを変える

味付けや食感を変えることも好き嫌い克服のコツの一つです。苦味が強い食べ物はマヨネーズなど濃い味付けの調味料を使ってまろやかにしたり、食感が独特な食べ物は小さく刻んだりと工夫すれば苦手意識も薄れます。

食事の前はお腹を空かせる

食べる前にしっかりとお腹を空かせてあげることも重要です。おなかが減っていると初めて見る食べ物に対しても食べてみたいという欲求が生まれます。

毎日、食事の時間を決めておき、規則正しく生活させると食事の時間にお腹を空かせてくれるでしょう。

無理はさせない

子供が嫌いなものを食べてくれないからと無理をさせてはいけません。無理に食べさせればトラウマにつながるばかりでなく、食事自体もつらいものと感じてしまいます。

食事自体がつらく感じれば、好き嫌いの克服もできません。

「食」に親しんでもらおう!子供の好き嫌いを直す5つのコツ

親子で楽しみながら好き嫌いを治そう

子供の好き嫌いは体や心の成長に悪影響を与えてしまうため、できるだけ早く治すのがおすすめです。子供の負担にならないよう、親子で楽しみながら好き嫌いを克服させましょう。

料理や買い物、家庭菜園などで食べ物に対して親しみを持ってもらうと好き嫌いの克服につながりますよ。