幼稚園や保育園に通うようになると、子供も大人と同じ時間帯で生活をするようになります。そのため、親と一緒にいたがってなかなか寝てくれないといったことも増えてきます。そうはいってもそれが毎日となると、成長期の子供に必要な睡眠が十分取れないだけでなく、親もイライラする原因になってしまいかねません。そこで今回は、なかなか寝てくれない子供を寝かせるための方法について、詳しくご紹介します。
5歳の子供がなかなか寝ない原因
夜遅くまで起きていて、なかなか寝てくれない5歳児に悩むお母さんはたくさんいます。なぜ寝ようとしないのか、その原因は毎日の生活にあります。
朝起きる時間が遅い
保育園や幼稚園に行く時間のぎりぎりまで、寝ているということはないでしょうか。夜遅くまで起きていると、朝起きる時間も遅くなってしまいますが、起きるまで起こさないでいるとだんだんそれが習慣になってしまいます。
昼寝の時間が長い
昼間にあくびをしていたりして、それなら昼寝をさせようとそのまま起きるまで起こさないでいると、2時間や3時間昼寝をしてしまうといったことになり、夜眠くならないのでいつまでも起きているということにつながってしまいます。
夕食の時間が遅い
夕食を食べる時間が遅いと、寝る時間も遅くなってしまいます。またしっかり食べていないと夜中に空腹で起きてしまい、ちゃんと寝られないといったことも起きます。
運動不足
体力が有り余っていると、なかなか眠れません。しっかり外で体を動かす習慣を身につけていないと、寝なくなってしまいます。
寝る前までテレビやゲーム、スマホを見ている
テレビの画面やスマホの画面の光は、ブルーライトといって目に大きな負担をかけるため、交感神経が刺激されて興奮状態になり、眠れないことにつながります。
また入浴する時間が遅いと、体がほてってしまい、なかなか寝付けなくなります。
5歳児の理想的な睡眠時間と睡眠不足のデメリット
5歳児に必要な睡眠時間は10時間以上、13時間程度です。ただしだんだんと大人と同じような生活リズムができてくる時期でもあるため、日中の昼寝をあまりしない子供も増えてきます。保育園などでは、昼寝の時間を1時間ほど取っていることが多いのですが、休日など家で過ごすときはほとんど昼寝をしないという子供もいます。
無理に昼寝をさせてしまうと、逆に今度は夜眠れないといったことにもなりますので、昼寝をさせることに神経質になるのではなく、夜しっかり睡眠時間を取ることを優先させましょう。朝7時から8時には起きているのが理想なので、毎日18時から21時には寝ることができるような環境を整えましょう。
睡眠不足によるデメリット
・成長ホルモンの分泌不足による成長の遅れ
・肥満体質
・食欲不振
・集中力の低下
・記憶力の低下
・感情が制御できなくなる
さらに睡眠不足が続くことで、腸の悪玉菌が増えてしまい、免疫力の低下につながります。熱を出すことや風邪を引くことが増えるだけでなく、風邪にかかるとなかなか治らないなど、様々な影響を体に及ぼします。
また睡眠時間が短いと、脳の海馬が小さくなるという実験結果が出ています。海馬は記憶に関わっていて、脳の記憶を長期記憶として保存するために必要な働きをしています。睡眠不足は記憶力の低下につながり、学習能力を低下させてしまいます。
5歳児の睡眠を確保するために親がすべきこと
5歳児に必要な睡眠時間は、大人に比べると長く、一緒に生活している親が睡眠時間をコントロールする手助けをする必要があります。
一緒に運動をする
日中にできるだけ体を動かして、夜眠くなるように疲れさせることが必要です。午前中に公園で散歩をするなど、積極的に外で日に当たることも必要です。親が率先して体を動かしましょう。
夜遅く寝ても朝は同じ時間に起こす
夜更かしをしたからといって、起きてくるまで寝かせたままにしていないでしょうか。生活のリズムが崩れ、なし崩しに毎日夜遅くまで起きているようになってしまいます。夜寝た時間が遅くても、毎日同じ時間に起こすようにします。
昼寝の時間をコントロールする
夜寝ない原因には、長すぎる昼寝や夕方近くに昼寝をすることが関係している場合があります。5歳児になると昼寝をしなくても問題はありませんので、夜寝ないのであれば、思い切って昼寝の時間をだんだん短くして、昼寝をやめるようにしましょう。
親が一緒に寝る
この場合、「子供が寝たら用事をしよう」という考えでは逆効果です。親も一緒に寝るようにしましょう。朝早く起きて用事を済ますようにすれば、夜中に子供が起き出すといったことを防げます。
また部屋を真っ暗にすることも必要です。暗いと怖がって寝ないという場合には、親が付き添うことも必要です。
子供がきちんと寝るために心掛けたい習慣
さらに子供がしっかりと睡眠を確保するために、以下のことも習慣にしていきましょう。
朝日をしっかり浴びる
体内時計をリセットするためには、太陽の光を浴びることが必要です。人間の体の体内時計は、24時間より少し長いため、リセットしないと時計がずれてしまいます。朝起きたらカーテンを開けて、朝日を浴びる習慣をつけさせましょう。
寝るまでのステップを作る
お風呂に入り、パジャマを着て、歯磨きをしたら寝る、という風に毎日同じ流れで寝室に入るようにします。それぞれの家庭の方法で、歯磨き、お風呂、パジャマという風な順番になってもいいでしょう。習慣になると、パジャマを着る、歯磨きをするという行動だけで、眠気を催すようになっていきます。
寝室の環境を整える
蛍光灯の明かりで目が覚めてしまうこともあるので、部分照明などを使い、なるべく目に光を入れない工夫をしましょう。寝るときにはすべての照明を消すようにします。
子供が寝ない原因には、家庭で両親がどちらも夜更かしをしているなど、親の生活習慣も大きな影響を与えます。子供の成長のためにも、夜寝る前にスマホを見るなどしていないか、親の生活習慣を見直すことも必要です。