子供が耳鳴りを訴える時に疑われる4つの病気とは?

年配の方などに起きやすいと勘違いされがちな耳鳴りですが、お子様であってもその症状に悩まされる可能性はあります。

・耳から変な音がする
・少し目まいもする
そんな症状を訴えられると、親としては気が気ではなくなってしまいますよね。

そこで今回は、“我が子が耳鳴りを訴えてきたら!”というテーマのもと、疑われる病気や対処法についてお話してきます。

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子供がかかりやすい耳鳴りの症状が出る病気

ではまず、耳鳴りが起こるもので子供に多い病気についてみていきます。

1.外耳炎

3つの部分からなる耳において、もっとも外側に位置する外耳に炎症が起こるものです。体外にある耳介、外耳道を含めた部分となりますが、この中の外耳道に炎症が生じています。

例えば耳の掃除をした時に傷つけてしまったり、海水浴による毛のう炎、湿疹等が原因となっています。

2.中耳炎

一番多いといえるのは中耳炎が原因となっているケースでしょう。風邪等の感染症が中耳内で炎症を起こしてしまうことが原因となります。

治療を行わないまま放置してしまうことで、
・滲出性
・癒着性
・慢性化膿性
などの重い中耳炎になる可能性も。

判断材料になる症状

1.鼻水の色が黄色くなっている
2.耳から膿が出ている
3.39度以上の熱が続いている
4.耳を気にして触っている

こういった症状がお子様に見られるようであれば中耳炎を疑いましょう。

3.内耳炎

これは中耳炎が内耳にまで影響を及ぼしてしまった時に起こりますが、ウィルスが血液を通ることで感染し、発生することのあるものです。

4.突発性難聴

中耳炎を放っておくことで悪化し、滲出性中耳炎になってしまった場合には、耳内に膿が溜まるようになってしまいます。これが理由で突然音が聞こえない状態となることも。

聴覚をつかさどる神経に異変が起きると、脳から送られる信号に誤りが生じるため耳鳴りが発生します。片方の耳だけが音をひろえなくなることが多いため、お子様が聞こえにくそうにしているなどの症状があれば注意が必要でしょう。

子供が耳鳴りを訴える時に疑われる4つの病気とは?

心因性の耳鳴りもある

耳鳴り=何かの病が関係していると考える方も多いですが、心因性のケースも十分考えられるということは忘れてはいけません。

子供は自分の好きなように生活し、友達と遊んだり、大人のように仕事をしているわけでもないのだから、心配事やストレスなど皆無だろうと思うのは間違いです。生活環境によっては、自律神経が正常なバランスを保てなくなり、耳に影響を及ぼすこともあるのです。

また、家庭の中でストレスを与えている可能性もゼロではないことは覚えておくべきでしょう。両親の仲が悪かったり、話したいことがたくさんあるのに忙しくて取り合ってくれないといった悩みや寂しさが増え、大きなストレスを抱えていることもあります。

忙しい両親と少しでも長く過ごしたいからと、大人と同じように夜遅くまで起きているのもNGです。まだ小さな体では耐え切れないことも多いということ、しっかり親が理解してあげましょう。

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子供が耳鳴りを訴えた時の対処法

では、突然の事態にどう対処すればよいのか、ケース別の対処方についてご紹介していきます。子供自身ではどうすることもできないので、長く苦しませることのないよう、注意深く目を配ってあげて下さいね。

外耳炎の場合

まず外耳に炎症を起こしている場合には、見える範囲なら消毒を施し、炎症止めのお薬を飲むことで改善することができます。

不安な場合は耳鼻科で消毒方法を教えてもらうなど対策をとりましょう。

中耳炎の場合

この場合厄介なのが、自然に回復する可能性もあるという点です。中には3日ほどで楽になるケースもあります。

一方で先述した通り、悪化する可能性ももちろんあります。お子様の耳から膿が出続けていたり、耳鳴りが一向に改善しない時は耳鼻科で診察を受ける必要があるでしょう。

判断が難しく、安易に治るだろうと考えるのには危険がともないます。突発性の難聴になってしまって辛い思いをするのは我が子です。耳鳴りが酷く、我慢できないようであればすみやかに受診してください。

内耳炎の場合

難聴や目まいが生じることもあるため、子供にとってもっとも辛いものといえるでしょう。中耳の炎症を内耳まで悪化させてしまうとお子様も辛くなってしまうので、悪化させないことが一番大切です。

もし内耳に炎症が起きてしまっても、慌てず病院の先生に診てもらってください。進行を食い止めることが何よりも大事なので、早急な治療が必要です。

子供が耳鳴りを訴える時に疑われる4つの病気とは?

自宅でできる改善方法

軽度であれば粘膜を強化させる栄養素を摂ることで改善できることもあります。

ビタミン

Aには粘膜をすこやかにしてくれる働きがあります。

レバーなどがおすすめですが、お子様は苦手なことも多いので緑黄色野菜を積極的に食べさせてあげると良いでしょう。これらの野菜にはカロテンが含まれており、改善をサポートしてくれます。

また、Cには免疫をアップする作用があります。果物、特に柑橘類がよいです。果物以外では芋類や大根、蓮根などの淡色野菜もおすすめです。

DHA

脳が正常な信号を送れるようにするためには、脳へ送る血液の流れをよくすることが効果的。DHAは血行循環をよくしてくれる働きがあるため、魚を食べさせてあげましょう。中でも鯖やブリ、さんまがよいです。

これらの栄養素自体に治癒力があるわけではありませんが、効果が全くないとはいえません。体の回復機能を高めてあげることで、ウィルスや炎症に打ち勝つサポートができます。

子供自身は何がいけなかったのか、病気のことを理解するのは難しいので、親が普段の生活や子供の行動、表情などから読み取ってあげましょう。気にかけてあげなければ発見できない病や障害もあります。

早期に気づいていればこじらせることはなかったのに…と悔やむ前に、今できることを始めていきましょう。辛い症状を緩和させてあげるためには、病院での治療の他にもできることはあるのです。

ママやパパが協力し、我が子が早く笑顔を取り戻せるように努力していきましょう。