子供の食物アレルギーの症状は4タイプ!成長すると治るの?

子供に食物アレルギーがあると、家でのご飯はもちろんですが、外食やお友達の家に遊びに行ったときに出してもらうお菓子などにも気を遣いますね。幼稚園や小学校に入学すると給食にも食べられないものなどがあったりと弊害が出てきます。食物アレルギーは4タイプに分けることができ、タイプによっては成長とともに治ることもあります。そこで今回は子供の食物アレルギーについてご紹介していきたいと思います。

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食物アレルギーとは?

食物アレルギーとは無害な食べ物に対して、免疫が過剰に反応する状態をいいます。
食物アレルギーは6歳以下の乳幼児に多くみられます。

通常食べ物には起こらない免疫反応の仕組みに異常があったり、消化器官が未熟だと、本来栄養として吸収される食べ物を異物と認識することがあるのです。子供に多いのはこのためです。

食べ物が異物として認識されると、異物を体の外に出そうとアレルギー反応が起こるのですが、症状が全身に出てしまうのは、腸で吸収された異物が血液と一緒に全身をめぐるためです。

原因となる食べ物を食べなくても、触る、注射として体内に入る、吸い込むといったことでも症状が出てしまいます。

食物アレルギーは年々増加しています。
食後に繰り返して様子がおかしいな?と感じたら、お医者さんに相談してアレルゲンを突き止めましょう。

アレルギー検査は血液検査などで行われますが、それ以外にも家族歴やどんなアレルギーと思われる症状が出たか、量はどのくらい食べたのかなど詳しく問診されるので、記録をつけておくとスムーズです。

食物アレルギーはアナフィラキシー症状が出る場合がありますので、アレルゲンを特定することはとても重要なことです。

 

子供の食物アレルギーの症状は4タイプ!成長すると治るの?

食物アレルギーの症状のタイプとアレルゲン

食物アレルギーは主に4つのタイプに分けられます。

新生児・乳児消化管アレルギー

新生児期の主に牛乳が原因の食物アレルギーで、症状は嘔吐、下痢、血便といった消化器症状が起こります。
他にも母乳、大豆、米などでも発症します。

新生児・乳児消化管アレルギーは、2歳までに9割が治るといわれています。
でもこの食物アレルギーが治っても、他のタイプのアレルギーを発症する可能性もあるので注意が必要です。

食物アレルギーが関与する乳児アトピー性皮膚炎

乳幼児のアレルギーの中でもっとも多いのがこちらのタイプ。
卵、牛乳、小麦、大豆などが原因の食物アレルギーで、ほとんどが成長するとともに治ります。

症状は顔から始まる湿疹で、治療をしてもなかなか完治しません。

また、即時型タイプの食物アレルギーに移行する場合もあります。

即時型

卵、牛乳、小麦、大豆、甲殻類、果物など原因となる食べ物を食べた直後に、湿疹などの皮膚症状や消化器官や呼吸器官にも症状があらわれます。
中には命にかかわるような重篤なアレルギー症状を引き起こす場合もあります。

特殊型

食物依存性運動誘発アナフィラキシー

卵、牛乳、小麦、大豆、甲殻類、バナナ、桃といった原因となる食べ物を食べた1〜3時間後に運動するとアナフィラキシーが起こります。
食べるだけではアレルギー症状は出ないのが特徴で、小学生から高校生に多く見られる食物アレルギーです。

口腔アレルギー症候群

野菜や果物を食べた後に、口の中が腫れてきたり、イガイガする、しびれるといった違和感を感じます。
ひどい場合には顔面が腫れたり、呼吸困難などの症状が出ることがあります。

原因となる代表的な食べ物はリンゴ、桃、バナナ、メロン、ジャガイモなどです。
花粉症がある人に多く発症します。

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食物アレルギーの原因となる食べ物

アレルゲンとなる食べ物のうち、およそ4割が卵です。
次に牛乳、小麦、ピーナッツ、果物類と続きます。

アレルゲンとなる食べ物は年齢によって違いがあり、0〜1歳時では卵が40〜60%を占めていますが、年齢が上がるにつれてどんどん下がっていきます。

2〜3歳では卵を抜いて魚卵が1位を占めていて、4〜6歳では果物が、7〜19歳では甲殻類と変化していきます。

 

子供の食物アレルギーの症状は4タイプ!成長すると治るの?

成長すると治ることもある!

一度、食物アレルギーを発症すると、一生このままでは?と不安になりますね。
ですが、乳幼児期に発症したものは、成長とともに治ることもあります。

もちろんアレルゲンにもよりますが、卵、牛乳、大豆、小麦がアレルゲンの場合は、小学校を入学する年齢になると約9割が症状を起こさず食べられるようになります。

未熟だった消化器官が成長によって発達してくるので治ると考えられていますが、アレルギーの程度によって治らない場合もあります。

一方、そば、甲殻類、魚、ナッツがアレルゲンの食物アレルギーは成長での改善は難しく悪化することが多いです。

また幼児期の後半から食物アレルギーを発症してしまった場合は、成長しても治らないことが多いです。

 

子供の食物アレルギーの症状は4タイプ!成長すると治るの?

自己判断は危険!

子供に食物アレルギーと思われる症状が出ても、約4割の親が医師の指示を受けていないという調査結果もあるようですが、食物アレルギーは重篤なアナフィラキシー症状を引き起こすこともあるため、自己判断は危険です。

どのようなアレルギー症状が出るかには個人差があり、症状が軽いからといって放置したり、自分で勝手にアレルゲンを決めつけて除去したりせず、お医者さんの指示を受けて対応しましょう。