赤ちゃんがおっぱいを吸ってくれている姿って、あっという間に見れなくなってしまいます。多くのママが1歳を過ぎると、断乳を検討し始めます。赤ちゃんにとって大きな試練となるのですが、実は、ママにとってもおっぱいに関するトラブルが多発する時期になります。
断乳後のケアがどうして必要なのかをご紹介いたします。また、そのケアのすすめ方やポイント、注意点なども併せてご紹介いたします。
断乳後のおっぱいケアの必要性
母乳は血液のため、赤ちゃんが飲まなくなって体内に残ったものは吸収されていくという説があります。ですが、おっぱいケアをする必要性は他にもあるのです。
乳腺炎を防ぐ
乳腺炎は、一度経験すると二度となりたくないと思うほど、本当につらいです。育児や家事どころではなくなります。母乳が乳腺につまり炎症が起きる症状の事をいいます。
痛みに高熱、頭痛や関節痛、おっぱいの痛みもかなりひどく、きっとそれまで経験したことのない苦しさを実感することになります。症状が悪化してしまうと、症状の度合いによっては手術することもあります。しっかりとケアすることで防ぐ事ができます。
しこりを作らない
断乳を始めてから、乳腺がつまってしまい、しこりができるケースがあります。自分で気付けばマッサージなどをしてなくすことができます。ただ、残ってしまうこともあり、それが乳がん検診などでひっかかることがあります。
大丈夫といわれても、やはりしこりがあると気になりますね。きちんとしたケアをしてあげることで予防できます。
断乳後のハリと痛みを軽くする
断乳後は、おっぱいのハリと痛みに襲われます。それを少しでも軽くするためには、このおっぱいケアが必要になります。
次回の産後の授乳をスムーズにはじめられる
断乳をして、残ったおっぱいをきれいに出してしまうことで、次回の産後の授乳がスムーズにスタートさせられます。乳腺のつまりなどは、おっぱいの出を悪くさせてしまいます。次のことを考えているなら、なおさらきちんとケアすることが必要です。
おっぱいケアの進め方
断乳をスタートしてからのおっぱいケアの進め方をご紹介いたします。
初日から3日間はなるべくしぼらない
母乳はしぼるとどんどん新しい物が作られてしまいます。ですから、断乳をスタートさせて3日間は、我慢できるならしぼりすぎずに、圧抜き程度にしておきます。
初日はすごくハリも強く、熱を持ったり、痛みもでる可能性が高いです。そういった時は冷やしたりしながら、どうしても我慢できなければ、少しだけしぼるという感じで乗り越えて下さい。
また、この3日間は、体を温めてしまうと母乳分泌促進効果があるので良くありません。この期間は、なるべくシャワーだけですませることをおすすめします。
4日目からはしぼる
4日目に入ると、つくられる母乳の量も、ピーク時から比べるとかなり少なくなっているはずです。ハリや痛みもかなりおさまってきている状態です。4日目におっぱいの中に残っている母乳をしっかりとしぼりだしてください。透明な母乳になるまで絞ります。
この時の搾乳方法ですが、両手のひらでおっぱい全体を包むような感じであてて、外から内に向かって、おにぎりを握る感じでしぼってください。
4日目に絞り切ったあとは、ハリを感じる時だけにしぼります
1週間後以降のケア方法
断乳開始から1週間が過ぎたら、4日目におこなったように、おにぎり握るような感じで、しっかりとしぼりだしてください。残っていた物を全てしぼったら、それ以降は、1週間ごとに同じようにしぼるようにします。
しぼる間隔を長くしていくことで、しだいに母乳も作られる量が減っていき、でなくなります。でなくなる所に到達するまでには、個人差が大きいのですが、ほとんどの方は2ヶ月程度で終わります。母乳が残っているような感じがあるなら、入浴時などにしぼりだしてください。
おっぱいケアのポイント・注意点
おっぱいケアを行う上でのポイントとなる注意点をご紹介いたします。
糖分や脂肪分は控える
甘いものや、脂肪分が多い物を食べたくなったりしても、できるだけ控えて下さい。授乳中もそうですが、糖分や脂肪分は、母乳がどろっとしたものとなり、詰まりやすくなります。乳腺炎などを起こすリスクが高くなるので、控えて下さい。
水分をとりすぎない
水分を摂るのは大事なのですが、母乳を上げていた時と同じような感じで水分をたくさん取ると、母乳もどんどん作られてしまいます。水分摂取は必要ですが、授乳中と同じようにたくさん摂る必要はありません。
母乳外来に行く
断乳後のおっぱいケアが終了したかどうかを診てもらいましょう。やはり自分ではきちんとケアできているのか判断しがたい所があるはずです。きちんと断乳できているかどうか、母乳外来で最終的なケアをしてもらいましょう。
必要以上に体を温めない
断乳開始から3日間は、できるだけ体を温めすぎないようにしてください。入浴時はシャワーで軽くすませるようにしましょう。温め、血行が促進されると、どんどんおっぱいが作られてしまい、痛みやハリも増してしまうので注意してください。
断乳後のおっぱいケアは正しく行いましょう
断乳後のおっぱいケアを雑に行うと、その後のトラブルの原因となってしまい、自分が辛い思いをすることになります。体調を崩してしまうと、赤ちゃんのお世話もできなくなってしまいます。
しっかりとおっぱいケアをすることで、次回の産後の授乳がスムーズに始められます。イヤなしこりを残さない為にも、正しいケアを行うようにしてください。どうしてもケアの仕方がわからないという方は、悩んだり考えたりするよりも、母乳外来へ足を運ぶようにしてくださいね。