水いぼはお子さんがかかりやすい皮膚病の1つです。医師によってすぐ治療したほうが良い、自然治癒で良いと意見が分かれる病気でもあります。
そこで今回は、水いぼの自宅でのセルフケアや病院での治療法についてご紹介していきます。お子さんの水いぼで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
「水いぼ」とは?
水いぼはウイルス性の皮膚疾患
水いぼは1~6歳の子供に多く見られる皮膚疾患で、正式名称を「伝染性軟属腫」と呼ばれるウイルス性のいぼの1つです。
皮膚が乾燥しやすいアトピー性皮膚炎や乾燥肌の子供がかかりやすいという特徴があります。
水いぼの主な症状
水いぼの潜伏期間は2~7週間ほどと言われており、始めは小さな湿疹が時間げ経過するにつれ直径1~3㎜程度の大きさになっていきます。湿疹に痛みやかゆみはなく、中央が少しへこみ表面には光沢があります。
水を含んだような湿疹のため水いぼと呼ばれており、いぼをつぶすとウイルスを含んだ白い芯が中から出てきます。この出てきたものに触った手で体の他の箇所を触るとそこにも感染するため、注意が必要です。
水いぼは全身にできますが、ひじやひざの裏・脇の下・股・胸に集中してできやすいという特徴があるため、見分ける参考にしてくださいね。
水いぼの感染経路
水いぼの感染経路は接触感染です。そのためプールや公衆浴場といったお肌の露出が高くなる場所で感染しやすいという特徴があります。
よく水を通して感染すると勘違いされていますが、水いぼは水を介してではなく水いぼのウイルスが付着しているお肌に触れたり、タオルを共有して使用することで感染します。
水いぼの感染力はそこまで強いわけではないため、皮膚に傷が付いていないかぎり、感染しにくいと言われています。子供の間で感染しやすいのは遊んでいる最中にケガをしやすく大人よりもお肌が乾燥しやすいためと言われています。
遊び盛りのお子さんにケガをするなというのは難しいため、お肌が乾燥しないようにしっかりと保湿することが大切ですよ。
子供の水いぼのセルフケア
1,ヨクイニンやはとむぎ茶を飲む
いぼ取り効果があると言われている漢方成分のヨクイニンを服用しましょう。即効性はありませんが、服用を続けることで内側から水イボのケアをしていき予防にも最適です。
ヨクイニンの購入はある程度の出費が必要になります。家庭のお財布事情やお子さんがヨクイニンの服用を嫌がる場合もありますよね。そんなときは、ヨクイニンが含まれているはとむぎ茶がおすすめです。
はとむぎ茶はスーパーなどで簡単に購入できます。毎日飲むお茶をはとむぎ茶にするだけなので、簡単に実践できますね。
2,患部にイソジンを塗る
うがい薬で知られているイソジンを使用します。入浴後の清潔な患部に、イソジンを綿棒で塗ることでイソジンに含まれている「ポビドンヨード」という成分が水イボのウイルスを死滅させてくれると言われています。
患部に塗るだけで痛みもありません。殺菌作用もあるため、病院で治療した後のセルフケアとしてもおすすめですよ。
3,木酢液でスプレー
イソジンよりもさらに効果的と言われているのが、木酢液で患部をスプレーして殺菌する方法です。
木酢液の臭いに抵抗がないのであれば、お風呂に大さじ2杯ほど木酢液を入れるのもおすすめです。水いぼだけでなく角質除去や乾燥肌の改善にもつながるので、美肌効果が期待できますよ。
4,自然治癒を待つ
何もせずに自然に治るまで待つ方法です。水いぼは免疫が体にできることで自然に治っていくと言われています。
免疫ができるのは個人差があり半年程度の方もいれば、数年かかる方もいます。自然治癒するまでは、掻き壊さないようにすることが大切です。
医療機関での水いぼの治療法
1,ピンセットで除去
水いぼの数が少ないときに一般的に行なわれている治療法です。ピンセットで水いぼをつまみ、中からウイルスを出し消毒していきます。
治療後の跡もほとんど残らずに確実に水いぼを除去できますが、出血と痛みが伴います。麻酔シールを貼ることで痛みは軽減できますが、水いぼが完全になくなるまで数回通院します。
お子さんが小さい場合は、治療に恐怖心を与えてしまう可能性があるので注意してくださいね。
2,硝酸銀で除去
水いぼに硝酸銀を塗っていき、時間をかけて水いぼを取りやすくしていく治療法です。痛みもなく広範囲のいぼにも効果的で数ヶ月かかります。
おおきな水いぼは残ることもあり、水いぼができていない箇所に硝酸銀駅が付着すると、お肌がただれる可能性があります。
3,液体窒素で除去
液体窒素で細胞を凍結させ死滅させていく治療方法です。痛みを伴いますが安全に治療はできます。
治療後まれに患部が腫れることもあり、完治まで数回通院する必要があります。
水いぼは自然治癒でも治りますが、数が増えてきた場合は早めに医療機関で治療することが大切です。
治療方法はお子さんの意思を尊重し、水いぼの状態を医師と確認しながら納得できる方法を選びましょうね。