以前は結婚したら自然に妊娠するものと考えている人が多かったのですが、現在では妊活という言葉も現れ、妊娠を望むのであれば、妊娠しやすい環境を整えることも大切だと理解されるようになってきました。
不妊は、病院の力を借りて改善出来ることが多いのですが、中には原因不明でなかなか妊娠までたどり着かないこともあります。そこで今日は、女性不妊を改善するためにあなた自身がすべきことについてご紹介します。
不妊症とは?
不妊症とは、妊娠を望むカップルが避妊しないで性行為をして、ある一定期間が経っても妊娠しない場合を指します。ある一定期間とは、世界基準では1年なのですが、日本の場合はもう少し長い期間を設定することが多いようです。
不妊症の原因
では、不妊症の原因について具体的にみていきましょう。
排卵障害
妊娠は卵子と精子が受精することによって起こります。この卵子はいつでもあるわけではなく、月に1度卵巣から卵管に届けられ、約24時間受精する時を待ちます。この間に受精することが出来ない場合は消えてしまい、妊娠出来るのはまた1か月後ということになります。
排卵障害は、月に1度の排卵が何らかの原因により起こらない状態のことをいいます。その原因としては卵巣機能の低下や多のう胞性卵巣症候群、高プロラクチン血症などが考えられます。
卵管障害
卵子は卵管を通って精子と出会いますから、この卵管に何らかの問題があると妊娠しにくくなります。卵管障害は性感染症などが原因の炎症や子宮内膜症が原因で起こることもありますが、原因不明で詰まってしまうこともあります。
実は卵管は2本ありますので、どちらか片方でも卵管が正常な状態であれば自然に妊娠することが可能です。しかし、卵管が2本とも詰まってしまった場合には病院での治療が必要となります。
着床障害
卵子と精子が出会って受精するだけでは妊娠とはいえません。受精卵が卵管を下りながら子宮に到達し、更にお母さんの体としっかり結びつくことによって妊娠したといえるのです。この受精卵とお母さんが結びつくことを着床といいます。
目には見えませんが、受精卵ができると、子宮は着床の準備を始めます。しかし、ホルモンの分泌が足りないとこの準備が上手くいかず着床できなかったり、子宮筋腫や子宮ポリープがあると着床しにくくかったりするため不妊の原因となります。
改善するためにあなた自身がすべきこと
女性不妊の原因について説明しましたが、どの原因にも当てはまらない原因不明の不妊も多いのは事実です。病院の治療と並行して、妊娠しやすい身体作りについて自分でできることも積極的に行っていきましょう。
冷え性の改善
女性に多い冷え性ですが、日常生活でそれほど支障はないからと放っておいてはいませんか。冷え性は妊娠を望む女性にとってマイナスなのですよ。体が冷えるということは血の巡りが悪いということです。血の巡りが悪いとホルモンのバランスが乱れ、免疫力が下がる原因になります。
ホルモンのバランスは妊娠に大きく関係しますし、免疫力が下がって体調を崩しやすくなると、頑張って不妊治療を始めても体調を崩す度に治療を中断することになってしまいかねません。
日頃から服装や食べ物、また生活習慣でも体を冷やさないよう心がけましょう。
ストレス発散
ストレスは妊娠の妨げとなります。強いストレスを抱えているとホルモンバランスを乱してしまうからです。しかし、妊娠を望んでいるのに、なかなか妊娠できない状況はストレスを感じるなと言われても難しいものがあるかもしれません。治療も、心理的・体力的に辛い時もあるでしょう。
そのような状況の中でなるべく抱え込まないようにするために、頑張っている期間はいつもより自分で自分を甘やかしてあげるのも一つです。週末に美味しい物を食べに出かけたり、気晴らしに遠出してみたり、上手にストレス発散をするようにしましょう。
適度な運動
適度な運動は代謝を高め、冷え性改善にも効果的です。また、身体を動かすことはストレス発散にも繋がりますので、妊娠を望むのであれば是非日常に取り入れたいところです。
妊娠して赤ちゃんが生まれたら、育児は体力勝負ですからね。妊娠する前から体を動かしておくことは、妊娠するためにも妊娠した後にも良い効果をもたらしてくれるのです。
睡眠不足に気を付ける
睡眠は体の疲れを取るだけでなく、心の疲れを取るのにも効果的です。睡眠が不足している状態が長期化すると、体の機能が低下しホルモンバランスが乱れてしまいますし、心の疲れも溜まり、ストレス過多の状態になってしまいます。
妊娠を望む年齢の時期は、仕事などで多忙な時期かもしれませんが、遅くとも深夜0時前には眠りたいところです。
バランスの良い食生活
食生活は体や心の健康の基本ですので、妊娠を望むのであれば尚更バランスの良い食生活を心がけましょう。特に偏食や過度のダイエットは妊娠しにくくなる原因となりますので止めましょう。
ただし、太り過ぎも痩せすぎも不妊の原因となります。妊娠を望むのであれば適正体重を保つようにしてください。
まとめ
妊娠しやすい身体を作るために自分で出来ることを知り、「そんなことか」と思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、2、3日気を付けて生活することは簡単ですが、長く続けるとなるとなかなか難しいものです。
また、自分で出来ることを頑張り過ぎて、それがストレスになっても困ります。まずは、無理せず毎日の生活に取り入れやすい事から始めていきましょう。ストレスにならないよう、初めは低めの目標をたてて取り組んでいきましょう。