胎教という言葉は知っていても、何を行えば良いの?と疑問に思っている人は意外とたくさんいらっしゃることでしょう。胎教には音楽を聴く、英語を聞かせる、マタニティヨガをするなど様々なものがありますが、手軽に始められるものに、絵本の読み聞かせがあります。
今日は、胎教としての読み聞かせの効果についてご紹介します。
そもそも「胎教」って何?
胎教と聞くと「教」という字が入っているため、お腹の中の赤ちゃんに教育すること、お腹の中にいるうちから英才教育をすることと考える人もいらっしゃいますが、胎教と生まれた後の知能の関係性ははっきりしない部分も多く、現在では、胎教は赤ちゃんがお腹の中にいるうちからコミュニケーションをとり、脳の発達や感情を豊かにする効果を期待するものと位置づけられています。
胎教としての読み聞かせの効果
胎教はお腹の中の赤ちゃんとのコミュニケーションですから、お腹の中の赤ちゃんに話しかけるだけでも実は十分な胎教なのです。
しかし、お腹の中の赤ちゃんにどう話しかけたら良いのかわからなかったり、忙しくて意識しないとお腹の中の赤ちゃんに話しかける時間が作れないという方もいらっしゃいます。そのような場合、夜寝る前に1日1冊絵本を読んであげるなど習慣化することにより、気軽に胎教を始めることができます。
手軽に始められる読み聞かせですが、以下のような効果が期待できるのですよ。
・赤ちゃんに対する愛情の増加
・脳や感情の発達を促す
・情緒の安定を促す
・育児の不安を軽減する
読み聞かせする絵本の選び方
世の中には沢山の絵本がありますから、いざ胎教として絵本の読み聞かせを始めようと思っても、どんな絵本を選べばよいか迷ってしまいますよね。
読み聞かせをする絵本を選ぶポイントは「お母さんが読み聞かせをするときに楽しい気持ちになるか」です。お腹の中の赤ちゃんはまだ絵本の内容を理解するという能力はありません。ですので、赤ちゃんのために簡単な内容を選ぶ必要はありません。それよりも、胎教として、お母さんの楽しい気持ちや嬉しい気持ちが、赤ちゃんに伝わることが大切です。是非、お母さんが読みたいと思う本を選びましょう。
はじめての妊娠でどのような絵本があるのかよくわからないという方のために、いくつかお勧めの本を紹介しますので参考にしてくださいね。
『はらぺこあおむし』エリック=カール
『はらぺこあおむし』は子どもに人気の絵本です。また挿絵の色使いの美しさがお母さんを楽しい気持ちにさせてくれます。『はらぺこあおむし』には読み聞かせの歌があり、CDも市販されていますので、音楽を聞かせるように、『はらぺこあおむし』の歌を歌ってあげるのもお勧めですよ。
『いないいないばあ』松谷みよ子
『いないいないばあ』は超ロングセラーの絵本です。赤ちゃんが最初に好きになった絵本はこの『いないいないばあ』だったという人も多いのです。
単純な「いないいないばあ」遊びの繰り返しなのですが、その単純な繰り返しがお母さんも赤ちゃんも心地よくさせてくれます。
『もうねんね』松谷みよ子
もう一つ、松谷みよ子さんの絵本でお勧めなのが『もうねんね』です。優しい言葉でもうねんねの時間ですよと誘ってくれます。夜になっても胎動が激しくて眠れない時には、『もうねんね』を読んであげるのも良いかもしれませんね。
『わらう』さこももみ
『わらう』は読んでいる人を楽しい気持ちにさせてくれる本です。よく相手が笑っているとつられてこちらも楽しく感じて笑ってしまうというのと同じです。お母さんの楽しい気持ちは赤ちゃんにも伝わりますので胎教にお勧めといえます。
『うまれてきてくれてありがとう』にしもとよう
『うまれてきてくれてありがとう』は赤ちゃんがママに会いたくて会いたくて、いっぱい探して生まれてきてくれるお話です。お腹の中にいる赤ちゃんもこんな風に自分を探してくれたのかなと考えたらたまらなく愛おしくなる一冊です。
「胎教」を始める時期は?
「胎教」はいつくらいから始めると良いのでしょうか。「胎教」は妊娠5か月から7ヶ月くらいに始めるのがお勧めです。この時期になるとお腹の中の赤ちゃんの色々な機能が発達し、声や音が伝わるようになるからです。
それに、妊娠初期はつわりで「胎教」どころではない人もいらっしゃるでしょう。「胎教」はお母さんと赤ちゃんのコミュニケーションを促すためのものですから、体調が悪い時には無理して頑張らなくて良いのです。つわりが長引いて妊娠5か月に入ってもまだ落ち着かない時は、体調が落ち着いてからで構いませんので、頑張りすぎないようにしましょう。
まとめ
「胎教」は赤ちゃんがお腹の中にいるうちからコミュニケーションをとり、脳の発達や感情の発達を促す他に、お母さんの育児や出産に対する不安を軽くしたり、お腹の中の赤ちゃんに対する愛情を増加させるという効果もあります。
「胎教」はお腹の中の赤ちゃんに英才教育をするために行うものではありません。つわり等で体調がすぐれない時に、自分が頑張らなくては生まれてくる子どもの能力が劣ってしまうなどと不安にかられて頑張りすぎないようにしましょう。それよりも、お母さんがゆったりした気持ちで、お腹の中の赤ちゃんに接する方が赤ちゃんも喜びますし、赤ちゃんにとっても良い影響を与えますからね。