洗濯物を干しているときに、茶色いカスのようなものが洗ったばかりの洗濯物についていたという経験はありませんか?実は茶色いカスの正体は洗濯機の中の洗濯槽のカビです。洗濯槽のカビが剥がれてきて洗濯物についてしまうんです。その症状が出てしまったら、カビは大量に発生している状態です。きれいに洗濯しているつもりが逆にカビ汚れを付けているんです。考えただけで怖いですね。そこで今回は洗濯機のカビ掃除に効果てきめんの「過炭酸ナトリウム」や掃除方法をご紹介します。
洗濯機にカビがつく理由
毎日洗剤や漂白剤を入れて洗濯している洗濯機にどうしてカビが付着するのでしょうか。
それはカビが発生しやすい条件が揃っているからです。
餌が豊富
カビも餌がなければ生きていくことはできません。洗濯機には洗剤の溶け残りのカスや洗濯物に付着していた食べ物の汚れなどがありますから、それらがカビの餌となって繁殖します。
水分がある
洗濯するときには当然水を使いますが、洗濯後に残った水分がカビが発生・繁殖するのにちょうど良いのです。
このように、洗濯機は構造上も通気性が良いわけではありませんから、カビが発生しやすいのは致し方ないといえるでしょう。
カビが原因で引き起こされる病気
カビの種類は約3万種類で、頻繁に新しいカビが発見されているほど多いものです。
カビには大きく分けると、黒カビ、青カビ、ススカビなどがありますが、洗濯機に繁殖するカビは黒カビの一種です。黒カビは繁殖力が強く、アレルギーの原因となるものです。
カビの胞子を吸い込むと、喘息などのアレルギーを引き起こしたり、皮膚にできてしまった小さな傷口から侵入して「黒色真菌症」という病気になる恐れもあります。
「黒色真菌症」とは、炎症を起こした後に潰瘍上に黒くなってしまうもので、切開して治療しなければならないこともあります。
「過炭酸ナトリウム」って何?
過炭酸ナトリウムは炭酸ナトリウムと過酸化水素が2:3の割合で混合されたものです。
漂白剤や消臭剤として利用されていて、漂白剤の中でも「酸素系漂白剤」の主成分として配合されています。使った後は水に分解されるため環境にも影響を与えません。
洗濯機のカビ掃除に必要な物
洗濯機のカビ掃除に必要なものは、
・過酸化ナトリウム
・40~50°のお湯
・カビをすくうための網
カビ汚れは温かめのお湯が落としやすいので、お風呂の残り湯を使っても構いません。お風呂の残り湯を使う場合は少しお湯を足すか、追い炊きをして温度を上げておきましょう。
カビをすくうための網は、100均でも取り扱いがありますので、できるだけ目の細かいものを選ぶようにしましょう。
洗濯機のカビ掃除の手順
縦型全自動洗濯機の場合
1.過炭酸ナトリウムは10Lに対して100g使用します。使用している洗濯機の最高水位に合わせた過炭酸ナトリウムを用意しましょう。
2.洗濯機に過炭酸ナトリウムを入れ、高水位までお湯を入れます。
3.5分ほど洗濯機を回し、お湯が入ったままの状態で8時間ほど放置します。
4.8時間たったら浮いている汚れを網ですくって取ります。
5.洗濯をするように普通に洗濯機を回します。すると大量の汚れが出てきますので網ですくえるだけすくっておきましょう。
6.汚れが浮いてこなくなるまですすぎを行います。
ドラム式洗濯機の場合
1.つけおきコースを選び、工程を「洗い」だけにします。水位は一番低くしておきます。
2.お湯をドアを開けてもこぼれない程度に入れ、過炭酸ナトリウムを入れます。
3.「洗い」が終わったら、ドアを開けて網で汚れをすくいましょう。
4.「すすぎ」「脱水」を行いましょう。
ドラム式の洗濯機の場合、過炭酸ナトリウムの粉をごみと判断してしまい、運転開始後に排水するよう働いてしまう場合があるので、事前に過炭酸ナトリウムをお湯などで溶かした後に入れる方が良いでしょう。
梅雨や夏場はカビが繁殖しやすくなりますから、月に1回は過炭酸ナトリウムを使った洗濯機の掃除を行ってください。
洗濯機のカビ予防策
洗濯機のカビはアトピーや喘息などアレルギーの原因にもなりますから、できるだけ発生を予防しなければなりません。
カビを予防するためには、カビが好む繁殖条件を取り除くことが大切です。洗濯機にはカビの餌や水分があるので、これを取り除くことがカビ予防につながります。
洗濯物を洗濯機に入れるときには、餌となる食べこぼしを取り除いておくことがポイントです。また汚れをしっかり落とそうと、必要以上に洗剤を使ってしまうと、溶け残りカスが出てしまいます。これもカビの餌になります。
洗剤は多く使っても汚れがしっかり落とせるわけではありませんから、カビを予防するためにも洗剤代の節約のためにも適量を使いましょう。
洗濯後は、すぐに蓋を開けた状態にして湿気がこもらないようにします。洗濯が終わる合図が鳴ったら、他の家事よりも洗濯物を優先して干すこともカビを予防するポイントです。洗濯後に乾燥機能を使うのもおすすめです。
またこまめな掃除を行うことでカビの繁殖を抑えることができます。月に1回は掃除するようにすることで、快適な洗濯環境で洗えますのでオススメですよ。