女性にって妊娠は、人生のなかでも大きなイベントです。
母親になるための重大な一歩です。
それは十分に分かっているけれど
妊娠による様々な変化も起こります。
たとえば妊娠線。
大きな赤い線が、いくつも出来てしまう。
長く跡が残ってしまう……
出来にくくしたり、消す方法があれば
やはり女性としては知っておきたい。
妊娠線について紹介します。
妊娠線は何故できるのか
お腹の赤ちゃんが成長すると
当然ですが母親のお腹もまた、信じられないくらいせり出します。
そんなふうに「前に出っ張る」ことは、妊娠前にはまずないでしょう。
1.皮下脂肪が増える
妊娠時は、普段よりもより多くの脂肪を体に蓄えようとします。
赤ちゃんの成長に欠かせないエネルギーを十分に確保するために
たくさんの脂肪が必要になります。
赤ちゃんの成長によって、子宮も大きくなります。
背骨のある後方には張り出せないので、
子宮は柔らかいお腹の方に向かって大きく膨らみます。
妊娠すると皮下脂肪もまた、
妊娠を継続するために栄養を蓄えようとして
どんどんと厚みを増してきます。
食欲がでるのは、妊娠を継続するためです。
2.表皮と真皮が裂ける
厚く増してきた皮下脂肪と、大きくなった子宮によって、
表面の「表皮」と、その下の「真皮」が左右にぐいぐい引っ張られていきます。
引っ張る力が急激で、強くかかるようになると
表皮と真皮がその力に負けて避けてしまい、
赤い線となって「妊娠線」となります。
妊娠線が目立つようになるのは、
お腹がぐんと大きくなる六か月から八カ月にかけてです。
3.ホルモン変化
妊娠中は、ホルモンバランスも変化します。
ステロイドホルモンの分泌が活発になり、
肌のターンオーバー(再生力)を低下させます。
妊娠中のターンオーバーのサイクルが乱れ
肌が弱くなったり、新陳代謝が鈍くなったりします。
これに加えてお腹はますます張り出し、
皮下脂肪が増えて皮膚が伸びて……
表皮と真皮が伸びる速さに追いつかずに
妊娠線が目立つようになります。
妊娠線が出来やすい人
以下に当てはまる場合は、妊娠線が出来やすくなります。
1.小柄で痩せている
小柄な人は皮膚の表面積がせまく、
伸びる早さに皮膚が追いつかず大きく避ける傾向があります。
2.アトピー体質の人
治療でステロイド剤を使用していると
肌の弾力が弱くなり妊娠線が出来やすくなります。
3.二度目以降の妊娠
子宮がより伸びやすくなっているので
お腹が前に出やすくなります。
その結果、皮膚が大きく前にせり出し
妊娠線がはっきり出やすくなります。
4.高齢の妊婦
年齢が高くなるほど肌の弾力は低下します。
若い人よりも妊娠線が出来やすくなります。
逆に出来にくいケースは
「体重増加をコントロールできた」場合です。
12キロ以内の増加に押さえると妊娠線は比較的、目立ちません。
妊娠線を消す方法
出来てしまった妊娠線は、母親としての証の1つです。
そうは言ってもやはり女性です。
あまり目立つと、気になるものです。
妊娠線を消す、また目立たなく方法を
自宅でトライしてみてください。
1.運動で代謝をあげる
妊娠期間になかなかできなかった運動を
日常生活に取り入れてください。
負担のかからないウォーキングを一日30分、行います。
意外と汗をかきます。
代謝をあげ、肌の再生メカニズムを早めに取り戻してください。
2.徹底的な保湿ケア
避けてしまった肌の切れ目にすりこむように保湿ケアを行います。
オイルを塗り肌を柔らかくしたら
クリームなどで蓋をしてオイルの蒸発を防ぎます。
3.入浴の習慣
シャワーで済まさずに湯船につかります。
10分ほどで、肌が柔らかくなります。
柔らかくなった肌には、すかさずオイルを塗ります。
4.サプリメントで保湿
体内からもサポートしましょう。
ヒアルロン酸やコラーゲンなど、
体内環境を整えるためのサプリメントも妊娠線を消す助けになります。
5.食事はバランス良く
水分量にも気をつかってください。
食事の前に、白湯を飲むようにします。
ビタミン、ミネラル類、たんぱく質をバランスよく摂取します。
エネルギーを上手に燃やせる体づくりで代謝の促進を心がけてください。
自宅でできる妊娠線ケア
時間ができた時に自宅で気軽に行えるケアを紹介します。
妊娠線ケアマッサージ
オイルで肌を柔らかくしたら、おヘソを中心に渦まきを描くように
クリームをくるくるとまわして塗ります。
下腹部を両手でさすり、左右の足の付け根から上下に撫でます。
これを10数えるくらい行います。
次に、らせん状にくるくると
同じように左右の足の付け根を撫でます。
10回、繰り返しましょう。
血行も良くなり、オイルも肌になじみ妊娠線を目立たなくします。
マッサージを行う際は、妊娠線ケア専用のオイルを試してください。
より高い効果を期待できます。
気になる場合はレーザー治療も
保湿、マッサージ、運動……
それでも頑固に残った妊娠線ならレーザー治療も検討できます。
美容用のレーザーを照射することで
コラーゲンが再生され、妊娠線を目立たなくさせる効果があります。
医療保険などは利かず費用もかかります。
どのくらいの費用で、どんな効果になるのか
医師とよく話し合ってみましょう。