不衛生に見えてしまう「木のまな板」の黒ずみを予防する方法

 

木製のまな板は包丁の傷みが少なく、刃の能力を活かす優れたまな板です。プロである日本料理店の板前さんは、気のまな板を使用しています。しかし日常的に使用するまな板は、なまものを切ったり頻繁に洗ったりする必要があるため、カビが生えやすい道具です。木材は天然素材なので、お手入れには気をつけるポイントがあります。

まな板は食べ物を扱う道具ですから、黒ずみや雑菌の繁殖が気になりますよね。今回は、気のまな板の黒ずみを予防する方法を解説します。

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木のまな板につく黒ずみの正体は何?

木のまな板は、丁寧な手入れをせずに長く使っていると黒ずみが出てきます。見た目が悪いだけではなく、健康に影響がないのか心配になってしまいます。まな板の黒ずみは食材のカスやゴミが溝に溜まったもの、もしくは黒カビです。

まな板は毎日のように包丁を当てる道具なので、徐々に傷が増えます。木材はもともと殺菌効果があるので、きちんと洗浄乾燥できていれば安全に使えます。質の良いまな板は大切に扱って定期的に削れば、何年、何十年と使える道具です。しかし、食材や傷がついた状態で放置したり、保管環境が悪いと雑菌が付着しやすくなります。

雑菌が付着して湿った状態が続くとカビが生えます。黒カビの範囲が広がったものが、気のまな板の黒ずみです。

不衛生に見えてしまう「木のまな板」の黒ずみを予防する方法

 

黒ずみを予防する方法…使用前

気のまな板は、使用する前にちょっとした配慮が必要です。それは使用前に「水に濡らす」こと。木のまな板は食材から出る水分を吸収する力があります。事前に水に濡らすことで表面をコーティングして、食材の水分を吸いにくくする効果があります。

水に濡らしてそのままだと食材が濡れてしまうので、水をかけた後は布巾で軽く拭きましょう。まな板全体に水分を行き渡らせたら、余計な水分は取り除いて良いです。布巾は清潔なものを使用します。

たったこれだけですが、黒ずみの予防には不可欠なステップです。

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黒ずみを予防する方法…使用後

こまめにすすぐ

木のまな板を使用した後は、こまめにすすぎましょう。まな板が汚れた時や食材の種類を変える時には、一度水ですすいでから次の工程に移ります。使用前と同じように、水に濡らして布巾で拭きます。

色味の濃いものや匂いの強いものを切った後は、スポンジやたわしで軽くこすると取れます。

なまものを切った後はすぐに洗う

肉や魚など、なまものを切った後はすぐに洗い流しましょう。なまものを切った状態でまな板を放置すると雑菌の温床になります。他の食材に菌が付着するのを防ぐためにも、肉や魚はできるだけ最後の方に切り分けるようにしましょう。

熱湯消毒

その日の全ての切り分け作業が終わったら、食器用洗剤で洗った後で熱湯消毒します。熱湯を表面全体にかけて殺菌します。食材がついたままだとタンパク質が凝固して取れにくくなるので、熱湯消毒の前に表面を綺麗に洗っておきましょう。

木目を縦にして乾燥

まな板を洗ったら乾燥させることが大切です。次に使うまでにきちんと乾いていれば、寝ている間に黒ずみが発生する心配もありません。まんべんなく乾燥させるには、「木目を縦にして吊るして」保管します。

木目を縦にすると乾くのが早いです。また吊るすことで底面にカビが生えるのを防ぎます。まな板に紐をつけてフックに吊るしたり、底が網目状になっているまな板ラックなどを使用すると手軽です。

反りやヒビが入る原因になるため、食器洗浄機は使用しません。紫外線は殺菌効果がありますが、超時間当てると反りや劣化を引き起こします。まな板の乾燥は陰干しにしましょう。

不衛生に見えてしまう「木のまな板」の黒ずみを予防する方法

 

黒ずみができた時は?

たとえ気を配っていても、気候や状況によってはまな板に黒ずみができてしまいます。黒ずみができた時には自然の力を利用して綺麗に取り除きましょう。

粗塩や重曹で磨く

粗塩や重曹は適度な研磨作用と、殺菌効果があります。黒ずんだ部分を削って新しい面を出してあげます。粗塩や重曹をまな板に振りまき、すり込むようにたわしでこすります。研磨剤はキッチン用クレンザーよりも人体に害のない重曹の方が安心です。

お酢で洗う

お酢にも殺菌効果があります。お酢をかけた後水で洗い流し、通常通り乾かします。もしまな板の傷が深いようなら、粗塩で削り取った方が効率が良いです。

漂白剤は使わない

プラスチックのまな板だと、黒ずみができた時に漂白剤を使うことが多いです。プラスチックの場合は、綺麗に洗い流せば漂白剤は落ちます。しかし、木のまな板では漂白剤が内部まで染み込み、まな板を濡らしたタイミングで表面に染み出てくる恐れがあります。

漂白剤が食材について体内に入ると健康に良くありませんので、木のまな板では漂白剤を使用しないようにしましょう。上に挙げた粗塩やお酢でもまな板は綺麗になるので、できるだけ自然の材料を使って黒ずみを落としましょう。